第83話 エリカ
『おはようございます
親愛なるアキラさん』
「ン……」俺は、急いでスクロールし続けて読んだ。
『いつかはバレると思ってました。
てもアキラさんと一緒に過ごせたこの数日間は、
夢ならば覚めないで欲しかった。
こんな夢のような日々は、もう二度と訪れないでしょう……
でも……
夢は、いつかは覚めるモノなのですね。
こんなに早く《さようなら》が来るとは思いませんでした……
すみませんでした。
どんなに謝っても許してもらえないでしょう。
これだけはウソではありません。
信じて下さい。
私は、誰よりもアキラさんを愛しています。
アキラさんを騙すつもりはなかったのですが……
最後に、これだけは言わせて下さい。
愛してると
本当に、アキラさんと会えて良かった……
けっして私の事は探さないで下さい……
さようなら……
エリカ』
「え……」一瞬、何の事を言っているのか、解らなかった。
「な、なんだよ…… これは」
無意識に俺は叫んでいた。
どういう事だ。さようならッて……
けっして探さないで……だって。
全然、意味が解らない。
結婚詐欺か、何かなのか。
まさかと思ったが一応、財布やカードなど金目のモノを確かめた。
もちろん無くなっているモノなどない。
金目当てではないのか。
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