第4話 婚活サバイバー……😆🎶✨💕

「この夏休み中に婚活をし、めでたく【婚約】までけたモノは『卒業』を許可されるのよォ……👄✨💕」


「え、マジか……😳💦💦」

 それが本当なら、もう卒業まで必死にテスト勉強をしなくても良いのだろうか。


「さらに、大手企業へ推薦もされ、り取りみどりなの❗❗」


「スゴい…… それは」願ったり叶ったりだ。

 しかし問題もある。気の弱い草食系男子の僕らが、果たして夏休みの期間あいだに婚約までぎつけるのだろうか。


 それに、もうひとつ……

「婚約ッて、言っても親には……❓」小さく呟いた。


「もちろん、ここにいる全員の保護者の承諾も得ているから、安心してカリキュラムに参加して欲しいわァ~👄✨💕💕」

「えェ……❓」また教室内がザワめいた。


「おいおい、ジョークにしては笑えないぜ。

 『婚約』して、課題をクリアーなんて❗」

 隣りでアキラがクレームをつけた。


「フフ……👄✨✨」

 だが女王様は全く臆する事なく笑みを浮かべた。まるで獲物を前にした女豹めひょうのような眼差まなざしだ。

「ここにいるモノは全員……

 童貞バージンボーイですねェ……」


「え、え、えェ……❓❓」

「な、何だよ…… 急に……」

 いきなりストレートな質問に、また教室じゅうがザワめいた。

 男子生徒一同が顔を見合わせた。


「ハイ、お黙りィ~ー❗ 童貞バージンボーイじゃないッて言う者は……

 どうぞ、このまま退室を許可します❗❗」

 真莉愛マリアムチを持った手でドアを差し示した。


「ううゥ……」また一同がザワめいた。

 全員が視線を巡らせた。背後で誰かが、『ゴッホン』と咳払いをした。


 確かに僕は童貞チェリーボーイだが、そんな事はプライバシーの問題だ。


 こんなに堂々と皆の前で、暴露するような個人情報ではない。

 僕が考えていると隣りのアキラが立ち上がった。


「フン…、他のヤツは童貞チェリーボーイかもしれないけど、少なくとも俺は童貞チェリーじゃないぜ」

 アキラが、不満顔げに微笑んで応えた。


「じゃ、俺も……」便乗し後ろの席の生徒もカバンを持って帰宅の仕度を始めた。


『おいおい…、お前は、どう見ても童貞チェリーボーイだろォ~……』

 そう思うヤツも何人か、教室を出て行こうとした。


「ン……」

 しかし考えてみれば、童貞チェリーボーイか、どうかは自己申告なので確認のしようがない。


 だが、美女教師 真莉愛マリアはドアの前に立ち塞がった。


「あァ~ら……、こんなに出て行く気……

 じゃ、性行為に至った状況を詳しく教えて貰えるかしら……」

 不敵に微笑を浮かべた。


「え…… それは」一瞬、アキラたちもたじろいだ。


「ぬゥ……❗❗」

 今の真莉愛マリアの発言にカッとした僕は声をあげた。

「そんな事は、プライベートな個人情報でしょ…… 先生に言う必要はないのでは」


「あら、あなた……❓❓ 良い度胸ね。 

 私に逆らう気…👄✨💕」

 真莉愛マリアはチラッと僕を見つめ妖艶あやしく微笑んだ。


「い、いえ…、あの……」ヤバい……

 目をつけられてしまったのだろうか。

 僕は首をすくめた。


 


 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆

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