百合好き悪役令嬢の異世界激闘記 〜前世で作った乙女ゲームの世界に転生した悪役令嬢が前世の因縁と今世の仲間達に振り回されながら世界の命運を懸けた戦いに巻き込まれるって一体どういうことなんだろうねぇ?〜
Act.8-97 貴方達の旅はこれで終わりです scene.1
Act.8-97 貴方達の旅はこれで終わりです scene.1
<一人称視点・ローザ・ラピスラズリ・ドゥンケルヴァルト・ライヘンバッハ>
「いずれにしても、ボク一人で戦わないと詰むような相手だからねぇ。……今から統合アイテムストレージに『飛空艇ラグナロク・ファルコン号』ごとみんなを転移させる。もし、ボクが負けたらラインヴェルド陛下の《
「……ったく、しょうがねぇな。見せ場は譲ってやる、だから絶対に負けんなよ!」
「勿論、負けるつもりは毛頭無いよ!」
『飛空艇ラグナロク・ファルコン号』を降りると同時に『飛空艇ラグナロク・ファルコン号』を統合アイテムストレージに入れる。
アカウントをリーリエに切り替え、イベント職の聖女が習得可能な奥義の蘇生魔法の「
「……何故、お前がこんなところにいるのか聞かせてもらってもいいかな?」
『アイオーン様は試練をお与えになった。幾多の試練を超え、『真なる唯一神』の座を掛けて残るピースを持つ百合薗圓、汝との戦いを願っている。だが、決して私達が汝を殺してはいけないという決まりがある訳ではない。私がここで汝を殺してゲームオーバー、私はそれが手っ取り早いと考えたまでだ。有象無象の『唯一神』を凌駕する私を前に、汝の命は終わる。これは、神が定めた天命である! 有象無象の神は殺せても、我らは真なる神――天に唾吐くに等しく、汝に我らは殺せぬ。生まれ変わったことを後悔しながら死ぬがいい、百合薗圓!』
この段階で「
この領域ではアイオーンが願ったあらゆることが実体化するというまさに全知全能の神の空間。さて、この万物創造の究極能力にどう対処するか。
「ダークマター・パーマネント」
戦闘開始と同時に仕掛けたのは、特技ではなく『スターチス・レコード』由来の魔法で系統としては「ダーク・ミアズマ」と同じ系統に区分にされる魔法で、「ダークマター」によりダメージを与えた後、「ダークマター・バーチカル」或いは「ダークマター・ホリゾンタル」のダメージカードを∞枚設置することができる。
「ダーク・ミアズマ」は「得体の知れない不吉な穢れが身体を苦痛に苛む」というダメージカードを99枚設置する技だったから、この魔法がどれほど恐ろしいものかよく分かると思う。永続魔法としては「
「ダークマター・パーマネント」の初撃は並行世界の自分自身にダメージを押し付けることで自身に対するダメージをゼロにする時空属性外傷転移魔法の「
エンノイアは「
アザトホートのコケラ・ツァディクの「
アザトホートのコケラ・ツァディクの身体が無数の粒子となって消えていくのを見送る暇もなく神水を飲んで空になったMPを全回復させる。
『天網恢恢疎にして漏らさず!』
「
膨大なエネルギーを収束させた光の網を上空から地上に落下させ、光の網に触れたものを切り刻む光属性と神属性の複合魔法を小規模な魔法の術式を遠距離から解体して無効化する魔法系二次元職の大魔導師が覚える魔法で分解し、網を擦り抜け攻撃を回避。
『…………ぐっ』
「
「ダークマター・バーチカル」のダメージが入った瞬間を狙ってバフ特技を重ね掛けして――。
「ダブルソード、
ここを逃すかとばかりに連続攻撃を叩き込む。
これで低級のレイドボスなら確実に沈むんだけど……。
RAID BOSS:エンノイア Lv.999
HP:979760098192573958/99999999999999999
流石はHPが京に到達するレイドボス――全く沈む気配がない。
『
あっ……死んだ。
◆
耐性を無視して対象一人を即死させる高位の蘇生魔法以外では蘇生できない即死魔法で即死させられてから更に死ぬこと既に四十五回。
……うん、「
次元を引き裂いて攻撃する「
あらゆる攻撃が全て即死級、死ぬことが前提って、まあ、『ファイナルレイド・創造主の
まあ、「
本当にラインヴェルド達を参戦させなくて良かったと思う。
『………しぶとい! 何度死んでも蘇ってくる、
「諦めてたまるもんですか。……君達にとっては好き勝手できる盤上かもしれないけどねぇ! この世界には沢山の人がちゃんと生きているんだよ! この世界はゲームの世界じゃない、シナリオを超えて一つの世界として歩み出している。君達の好き勝手にできる玩具じゃない。……退場しなよ、この世界にもう『神』は必要ないんだ」
ボクはこの世界を、ボク達の手から離れたかつて作品だった世界をハーモナイアと共に、月紫さんと、家族達と、仲間達と、みんなと眺めたい。
そのために、ボクは剣を持ち戦っているんだよ!
「このターンで終わらせるよ! 自称神様」
『漆黒魔剣ブラッドリリー』と『白光聖剣ベラドンナリリー』を構え、不敵に笑ってみせる。
……勝利宣言しちゃったけど、HP的にこのターンで削れるかギリギリだからなぁ。まあ、宣言通り潰すつもりでいくけど。
『
既に見切った技――「吸血姫の翼」を駆使すれば十分に躱せる。
「マナフィールドッ! ――イービルストーム・ジ・エンド」
全方位から全身全霊を捧げた闇の魔力の奔流を解き放つ。
神水を飲んでMPを全回復させ、カリエンテの《情熱攻勢》を発動して感情をエネルギーに変換する。
エイミーンの《奏者》を使ってストックしておいた二度目の十二方向同時「イービルストーム・ジ・エンド」を放つと同時にプリムヴェールの《月虹》で物理攻撃上昇、物理防御上昇、魔法攻撃上昇、魔法防御上昇、状態異常無効化、自己治癒促進能力、月属性魔法威力上昇を付加し――。
「
更にバフを重ね掛け――。
「ダブルソード、
シューベルトの《大魔王》の破壊の概念を宿した状態で連続攻撃を叩き込む。
『終わるのは貴様だッ! 百合薗圓ァァ!!
「
剣の形状をした消滅属性物理魔法も魔法である以上、魔法を無効化する魔法から身を守る術はない。
あれほどあったHPが僅か15000000000にまで落ち込んだエンノイアの斬撃を分解し、「
『計算を間違えたようだなッ!
反物質で構成された無数のリーリエが出現し、一斉に攻撃を仕掛けてくる。
……計算ミス? 何を言っているのやら?
「全て計算通りだよ! 死んだ回数も、そして最後に残ったHPを含めて全てねぇ!! 魂魄の
認識した範囲に瞬間移動する《姿眩瞬移》と一時的に周囲の人間の限定的な認識に干渉する《認識阻害》を同時に発動し、全員の目を盗んでエンノイアに接近する。
法儀賢國フォン・デ・シアコルの「記憶取り出し魔法」を派生させて完成させた「人格取り出し魔法」を使ってエンノイアの人格を飴玉として取り出して打ち砕く。
……抵抗力が高いからこれくらい強いレイドボスだとここまで追い詰める必要があった。まあ、ご丁寧に従魔化できないようにロックされているし、完全に倒すと消えちゃう可能性があるからこれしか方法が無かったんだよねぇ。
折角ここまで頑張って削ったんだから、倒して何ももらえないのは悲しいし、遠慮なくエンノイアは頂いておくよ。
「
「
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます