百合好き悪役令嬢の異世界激闘記 〜前世で作った乙女ゲームの世界に転生した悪役令嬢が前世の因縁と今世の仲間達に振り回されながら世界の命運を懸けた戦いに巻き込まれるって一体どういうことなんだろうねぇ?〜
Act.8-49 誕生日会の二次会と、ドリームチームトーナメントと……。第二部 scene.4 下
Act.8-49 誕生日会の二次会と、ドリームチームトーナメントと……。第二部 scene.4 下
<三人称全知視点>
ファンマンとレオネイドの元騎馬隊の名コンビは森の一角で大きなカエル型の魔物――トード系亜種のモウドクフキヤガエルと対峙していた。
「いくぜ、親友!」
『
バトラコは猛毒が付与された長い舌をベロンと鞭のように伸ばし、ファンマンとレオネイドに放つ……が、それぞれが八技の一つ――紙躱で躱すと斬撃を浴びせる。
「……流石に、一撃じゃ倒せないよな」
バトラコの身体から紫色の煙が勢いよく吹き出した。
ファンマンとレオネイドは空歩を駆使して上空へと撤退するが、直後に上空に巨大な紫の魔法陣が展開され、巨大な猛毒の星が地上へと落下する。
パトラコの大技の一つ「
ファンマンとレオネイドは巨大な猛毒の星を回避したが、落下した猛毒は森を忽ち溶かし、地上を毒の海へと変えた。
地上に降りれば、ファンマンもレオネイドも忽ち溶かされてしまうだろう。武装闘気で多少耐えられるかもしれないが、仮に使ったとしてどこまで耐えられるか定かではない。
ファンマンとレオネイドは空歩で空を駆けながら『
パトラコも「
その後もファンマンとレオネイドは武装闘気を纏わせた『
魔法陣から無数の猛毒の星が降り注ぐ。流石に空歩を使い続けて流石に体力が落ちていたファンマンとレオネイドは『
「俺は……ナリーサちゃんに勝利を……だから、絶対に負けられない、んだ」
意識絶え絶えで武装闘気をなんとか纏い、猛毒の海の中でパトラコを睨め付けたファンマンだが、パトラコが容赦なく舌を鞭のように振るい、ファンマンを無数のポリゴンへと変えた。
◆
レオネイドとファンマンが撃破された頃、オニキス、ファント、ウォスカー、ファイスの漆黒騎士団四人組は森の中頃でブリザードを抱えたDelphiniumと遭遇していた。
Delphiniumはブリザードを空へと投げる。第一回戦の際にブリザードの猛烈な吹雪によるパーティの全滅を見せつけられたオニキス達は身構えるが、ブリザードは吹雪を発生させることなく空中をクルクルと旋回しながら飛んでいる。
Delphiniumが幻想級装備『
「上等じゃねぇか! 相手さんは俺達の得意分野である剣で白黒はっきりつけようってつもりみたいだ。俺達の剣の強さを見せつけてやろうぜ、相棒!」
「しかし、あの海賊さん可愛いよな。バストも完璧だし、死体のフリして寝転がって覗きしながら下のアングルから楽しみたいよね!」
「このド阿呆! ファイス、どう考えてもセクハラ発言していい場面じゃないし、そもそもセクハラなことをして他人に迷惑を掛けるなと何度言わせるん――」
オニキスの言葉が終わらないうちにこれまで動きを見せなかったブリザードが口から青い光条を放ち、ファイスが一瞬にして凍りついた。
そこに『
オニキスとファントは次の攻撃が来るかと身構えたが、どうやらブリザードに二度目の攻撃をする様子はなくクルクルと上空を旋回している。
Delphiniumの近くに小さなウィンドが表示された。
「何々……『今回、Delphiniumパーティのメンバーには全員セクハラ特攻がついています。セクハラ行為を行ったことを検知した場合、即死級の攻撃が条件を無視して放たれますので、ご注意ください。沈みやがれ、
「うむ、ローザとファイスは仲がいいな」
「ウォスカー、その解釈は間違っている。ローザはファイスのことを露骨に嫌っているからな? まあ、ドロォウィンに比べたらまだマシみたいだが」
「そうなんですか、隊長?」
「……本当に
「俺はなんとなく分かるけどな?」
「……マジか、親友」
「だって可愛い子がいっぱいいて笑顔で楽しそうにしていたら、それはもう天国だろ?」
「おじさん、ちょっとそれは理解できないな……」
「うむ、
「……まあ、
「俺は別にアクアがまんま俺だとは思わないけどな? どこか似ているところがあるか?」
「……まさか親友、それ本気で言ってないよな?」
アクアのことをまんまオニキスだと思っているファントだが、実はディランと自分が似ても似つかないだろ? と思っている。……似た者同士である。
「ファイスが居なくなったけど、作戦はどうする?」
「相手もデルフィニウムさん以外仕掛けてこないみたいだし、三人で仕掛ければいいんじゃないか?」
作戦が決まったところで、オニキスが《強化》と《騎士団》による強化を施し、《弱体化》でDelphiniumを弱体化させると、ウォスカーが武装闘気を『
その後ろを武装闘気と覇王の霸気を纏わせた『
『
Delphiniumが『
イベント職の海賊女帝が習得する低確率で即死を発生させる斬撃を放つ効果を持つ特技をウォスカーは武装闘気を纏わせた剣を砲弾のような威力で粉砕しようとする……が。
「マジかよ……ウォスカーの剣を物ともしないのか!?」
ファントが驚愕で表情を歪める中、ウォスカーがオニキスとファントの横を通り過ぎた――猛烈な勢いで吹き飛ばされたのだ。
『
イベント職の海賊女帝が習得する攻撃力と敏捷と幸運値を上昇させる代わりに防御力を低下させる特技を発動し、Delphiniumがオニキスとファントの横を猛烈な速度で通り過ぎて吹き飛ばされたウォスカーに追撃を仕掛ける。
『
イベント職の海賊女帝が習得する触れた相手を瞬間凍結させる特殊な水を武器に纏わせる特技を発動し、Delphiniumはウォスカーに斬撃を放った。
ウォスカーは斬撃を躱せず、武装闘気諸共粉砕されて凍結し、Delphiniumの二度目の斬撃で無数のポリゴンと化して消滅する。
『
ウォスカーを撃破したDelphiniumはイベント職の海賊女帝の奥義を発動し、上空に巨大な半透明の海賊船を顕現させ、オニキスとファント目掛けて落下させた。
俊身を駆使して海賊船の落下範囲から逃れるが、森の木々を押し潰して地面に落ちた海賊船から無数の半透明の骸骨の海賊達が現れ、カットラスとピストルを構えてオニキスとファントに襲いかかる。
幸い、海賊達の練度はDelphiniumに比べれば大きく劣り、俊身、幻身、紙躱を駆使すれば対処が可能な相手だった。
オニキスとファントは二人で手分けして海賊達を撃破していく。途中、空のブリザードに視線を向けたが相変わらず動くつもりはないらしい。
『
Delphiniumが『
ファントは漆黒の髑髏の靄を切り裂くが、その際に靄に触れてしまい、低確率の即死が発動――そのまま無慈悲にポリゴンと化して消滅させられてしまった。
オニキスができうる限りの《強化》と《弱体化》を付加して武装闘気と覇王の霸気を纏わせた『
『
轟音が鳴り、衝撃が発生し、漆黒の稲妻が迸る。
オニキスとDelphiniumは激しく斬り結んだ……が、触れた相手を瞬間凍結させる特殊な水を武器に纏わせる特技を発動した『
剣を触れなくなった【漆黒騎士】が容赦なく『
◆
Delphiniumとブリザードは森を突き進んでいく。
その先には、『
当然、Delphiniumとブリザードの気配を捉えたポラリスは固く閉じた目を開くと『
ブリザードがDelphiniumの中へと取り込まれていく――従魔合神だ。大将戦ということもあり、最初から本気で戦うつもりなのだろう。
従魔合神:ブリザード
LV:99,999
HP:300,000(+310,000(+310,000(+320,000(+330,000((+110,000,000
MP:400,000(+410,000(+410,000(+420,000(+430,000((+110,000,000
STR:600,000(+610,000(+610,000(+620,000(+630,000((+890,000,000
DEX:400,000(+410,000(+410,000(+420,000(+430,000((+110,000,000
VIT:400,000(+410,000(+410,000(+420,000(+430,000((+110,000,000
MND:400,000(+410,000(+410,000(+420,000(+430,000((+110,000,000
INT:300,000(+310,000(+310,000(+320,000(+330,000((+110,000,000
AGI:300,000(+310,000(+310,000(+320,000(+330,000((+110,000,000
LUK:300,000(+310,000(+310,000(+320,000(+330,000((+110,000,000
CRI:300,000(+310,000(+310,000(+320,000(+330,000((+800,000,000
CHA:300,000(+310,000(+310,000(+320,000(+330,000
▼
「相手にとって不足なし――フォルトナ王国中央郡銀氷騎士団第六師団長ポラリス=ナヴィガトリア、参るッ!」
武装闘気を硬化せず纏わせたポラリスが地を蹴って加速した。
「
その槍で放ったような突きの一撃をDelphiniumは一瞬にして捉え、剣先で剣に触れ、一瞬にして腕ごと凍結させてしまった。
「――何ッ!?」
『
得物を動かせなくなったポラリスにイベント職の海賊女帝が習得する最も速い斬撃を五連続で浴びせる特技が発動する。
武装闘気諸共切り裂かれ、ポラリスは無数のポリゴンと化して消滅した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます