朝の幼馴染

 季節は春、桜が満開に咲いている。 春は花粉症がキツいが、それ以外は気温もいい感じに暖かくて、桜も綺麗で、中々良い季節だと思う。


 今日は天気も良いし、こんな日は家で自分の部屋のベットで寝るにかぎ…


 ドタドタドタッ!!ガチャッ!!バン!!


「優也!!おはよう!!いつまで寝てるの? 早く起きて!! 今日も私と大星と一緒に学校に行こ?」


 僕の部屋にいきなり、入って来たのは、幼馴染の相田奏だった。奏は世話好きで、いつも何もできない僕の面倒を見てくれる。


「あ…あぁ…奏か おはよう… 」


「ほら!!いつまでも寝ぼけて無いで、早く起きて? リビングに朝食ができてるから」


 僕はゆっくりとベットから起き上がる。 そしてボーッとしながら、リビングに入り、奏と一緒に奏が作ってくれた朝ご飯を食べる。 僕の両親はどうしたのかと言うと、両親は今は海外に3年間の出張に行っている。そのため、僕は今1人暮らし状態なのだ。 僕は一人でも何とか家の事は出来ると言っておいたのに、両親が海外出張に行く当日、母親が優也一人だと心配だから、奏ちゃんに合鍵を渡してるわ 何かあったら奏ちゃんに言いなさいと僕に言って出て行きやがった。何で実の息子の言う言葉が信じられないんだよ!? でも、ま…まぁ? 今は奏に合鍵渡して貰っておいて正解…だったかな? 何かと助かってるし!! 


「いつも悪いな 奏」


「そんな事、気にしないでよ! 幼馴染なんだし、助け合いだよ!」


「しかし、奏の作ったご飯は美味いな 家事も完璧にできるし、良い嫁さんになると思うぞ?」


「わ…私が優也の……お…お嫁さん? ゆ…優也…私をお嫁さんに貰ってくれるの……?」


「奏、顔赤いぞ? 熱でもあるんじゃないか?」


「も、もう!!優也のバカ!! 熱何か無いです!!」


 僕は奏の心配をしただけなのに、何故か奏に怒られてしまった。


 僕と奏は朝食を食べ終わると、学校に行く準備をして、奏と一緒に家を出る。 家に出ると家の前でもう一人の幼馴染相葉大星が待ってくれていた。


「よう、おはよう! 優也!奏! 優也、目は完全に覚めたか?」


「おはよう、大星… 目は覚めてるよ 今日も一人で起きれたし」


「優也は私が起こしたじゃない!! 大星、優也の言ってる事、信じちゃダメだよ 今日も優也は私が起こしたんだからね!!」


「ハハッ 優也は本当に昔から朝が苦手だよな〜 高校生活が始まってから奏に毎日起こして貰ってさ〜」


「うるせいやい」


「いいよな…本当に…俺も奏に世話を焼いて貰いたいよ…」ボソッ


「ん?何か言ったか? 大星?」


「何でも無いよ、優也 それよりも早く学校に行こうぜ?」


僕と奏と大星は今日も3人で一緒に学校に行く。中学の時は大星が野球の朝練で一緒に行けない事もあったが、高校生活が始まってからはこうして3人で毎日学校に一緒に行っている。


 3人で話をしながら歩いていると、僕達が通っている高校が見えて来た。


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