第499話アース達またね! また冒険に来るからね!

「ん? 朝か? はぁ、ベッドに戻るか」


『良いのか?』


「ああ。いつもの通りだと、そろそろ起きるだろう。その時に私が隣で寝ていないと分かったら、きっとブスっとするだろうからな」


『だろうな』


「誰が何処に寝ると、ニコニコしながら決めていたからな」




「う~ん…。おはよ、ごじゃいましゅ」


 僕は目を擦りながら起き上がりました。窓の方を見たらもうお外は明るくて、それから廊下をパタパタ歩く音が。もう朝だね。僕は自分の周りを確認。みんなちゃんと僕の周りで寝てます。


 お父さんは? お父さん時々真っ直ぐ寝てないときがあるの。いつの間にかマシロベッドで寝てたり、ベッドの横にクッション引いて寝てたり。途中で落ちちゃってるんだ。コロコロ転がって落ちちゃうみたい。でもほとんど真っ直ぐだよ。

 僕はお父さんの寝てる方を見ます。あっ、今日はお父さん真っ直ぐに寝てる。うん、ちゃんと真っ直ぐ。良かったぁ。


「ん? ユーキ起きたのか? おはよう」


「おはよごじゃいましゅ!」


『主おはよう』


 マシロも寄ってきて、僕のお顔をすりすりしてくれて。


 その後少しして、みんなが起きてきました。それでねモグラさん。とってもベッドが気に入ったって。だから洞窟に戻ったら、洞窟の中のもので、ベッドを作ってみるって言いました。


 まだ僕は見てないけど、洞窟の中にはふわふわな草が生えてたり。僕前に冒険しに来たときに、コケを見つける依頼をしたでしょう? コケには色々な種類があって、ふわふわしてるコケがあるんだって。だからそのコケを使ったり。

モグラさんのお友達や家族にベッドのことを教えてあげて、みんなで作るって言いました。


 そしたらアース達がモグラさんをお手伝いしてくれるって。何かアース達はベッドを買って帰るんだって。それから毛布も。だから洞窟でベッドを作るときに、分からなくなったら見にくればいいし、難しくて作れないところは、一緒に作ってくれるって。

 それ聞いてモグラさんはジャンプして万歳です。僕達も一緒に万歳。良かったね、モグラさん。


 起きてから少しして、お母さんがお部屋に来ました。それで朝のご飯の前にお着替えです。今日は帰る日。準備はもうアシェル達がしてくれたから、僕はお着替えするだけ。

 それでお着替えが終わったら、朝のご飯が運ばれてくるまで、キミルに出してもらった木の実で遊んで待ちます。朝のご飯も昨日の夜のご飯と同じ、お部屋で食べるんだ。だから今日は、お宿のご飯を食べるお部屋には行きませんでした。アース達が居るからね。


 朝のご飯は、チーズとキノコがのってるパンと、キノコのスープ、それから羊さん魔獣のソーセージ。後はゼリーでした。朝のご飯もキノコ。とっても美味しかったです。くろにゃんにキノコたくさんしまってもらってるから、お家に帰ったらキノコの料理たくさん作ってもらうんだ。


 そしてご飯が終わったら、今度は本当にアース達とバイバイです。


『ユーキ、今度こそバイバイだ。また冒険に来るんだぞ。そして一緒に冒険をしよう』


「うん!」


『あとご飯も一緒だぞ』


「うん!」


『チュッキィ!! チュキィィィ!!』


『また一緒に遊ぼうと』


「うん!! いっしょあしょぼ!!」


 僕達がご挨拶した後に、アースとストーンは、フィオレートと何かお話して。


「良いですか。気を付けてくださいね」


『ああ、分かっている。森の魔獣達にしっかり伝える』


「あなた方はユーキの大切な友人ですからね。何かあったら困ります」


『俺達だって、ユーキと会えなくなるのは嫌だからな』


 フィオレートのお話はすぐに終わって、アースがモグラさんを抱っこしてどんどん歩き始めます。3人共ずっと後ろ向いたまま歩いてバイバイしてくれて。僕達も見えなくなるまでずっとバイバイ。後ろ向きなのに、周りの人に全然ぶつからないんだ。


「バイバイ!!」


『またな!!』


『また遊びにくるなのぉ!!』


これからアース達は、ベッドを売ってるお店に行ってから、森に帰るんだって。今度こそまたね!! また冒険に来るからね。


 バイバイが終わったら1度お宿に戻って、僕達は馬車を待ちます。そのままお家に帰らないでお城に2回お泊りしてから帰るんだ。

 馬車はすぐに到着。ジーニーおじさんとおばさんにさようならをして馬車に乗ります。おじさんまた来るからね。それでまたおじさんの依頼するからね!


 馬車の窓からお外を見ながら、どんどん馬車は進んで行きます。今日もたくさん冒険者さん達が森に向かって歩いて行ってたり、魔獣に乗ったり馬車に乗ったりして森の方へ。小さい子もいっぱいだよ。


 次の冒険はいつかなぁ。どんな冒険できるかな? いっぱい依頼をやって、それからアース達と冒険して。おじさんから指名依頼されるかも。う~ん、やりたい事いっぱいです。


「あら、ボルフィスでは私達は2日泊まる予定なのだけれど、お兄様、それだと間に合わないのじゃない?」


 反対側の窓、馬車の横をリリースに乗って進んでるフィオレートと、お母さんがお話してます。


「大丈夫だよ。もう行く場所は決まっているからね。それにせっかくオリビアと居られるのだから、私が余計な時間を過ごすわけないだろう?」


「そう言えば聞きそびれていたけれど、何時まで私達と一緒に?」


「それはこれから考えるよ。私としてはもう少し、一緒に居たいのだけれどね」


 そうだ! 次の冒険もリリースと一緒に行けないかな? それで攻撃教えてもらうの。でも新しい事教えてもらう前に、教えてもらった攻撃を練習しなくちゃ! それで次アース達に会った時、カッコいい僕達見てもらうんだ。

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