第386話お星さまの石とお酒攻撃
「昨日差し入れしたとはいえ、戻ってきたらきっとバカ食いするわね。今のうちに用意しておかないと」
「はい奥様」
「それにしてもユーキちゃん達、何をそんなに真剣に話しているのかしら」
僕は今、妖精さん達に、妖精の王様がお部屋にいるか聞いてます。妖精さんなんでって聞いたから、僕はお父さん達とお星さまの石のお話もしました。
そしたらシマシマの妖精さんがお部屋にいるか見てきてくれるって。妖精さん達は妖精さん達の別な道があるから、すぐにお部屋に行けるんだって。
待っててねって、お部屋から出て行きます。
ドキドキしながら待ってたら、すぐにシマシマ妖精さん戻って来ました。それでね、今妖精の王様起きて、ベッドでゴロゴロしてるところだって。
何かね妖精の王様は起きた時、いつもゴロゴロでなかなかベッドから起きなくて、いつも妖精さん達に怒られるみたいです。
「ユーキがお話したいって言ったら、お部屋に来ても良いって。僕が連れて行ってあげるよ。みんなで行こう!」
「うん!!」
あっ、でもその前に、お母さんに行ってきますしなくちゃ。
僕はお父さん達のご飯をご用意してるお母さん達に、大きなお声で言いました。
「かあしゃん!! ようしぇいしゃんと、いってくるでしゅ!」
「分かったわ…って、ちょっと待って、妖精さん達とどこに行くの?」
お母さんが僕達の所に来ました。僕は僕が妖精の王様とお話したいこと、それから妖精の王様が来ても良いって言ったこと、お母さんにお話しました。
「妖精の王様がそうおっしゃったなら良いけど。お母さん心配だわ。王様は今、ゆっくりなさらないといけないのに、ユーキちゃん達が行ったら帰って疲れが倍増しないかしら」
「母さん、それなら俺達がついて行くよ。それでもし、邪魔になりそうならすぐに帰って来る。それで良いでしょう?」
「兄貴と俺がいれば、何とか止められるだろうし」
「はぁ、分かったわ。ユーキちゃん、お兄ちゃん達が戻るって言ったら、すぐに戻って来るのよ。それからあまり騒がしくしない事。お約束よ」
「はいでしゅ!!」
お兄ちゃん達も一緒に妖精の王様のお部屋に行きます。
さっきシマシマ妖精さんが通った道は、妖精さんみたいに小さくないと通れないから、僕達はいつもの廊下から王様のお部屋に行きます。
妖精の王様のお部屋はたくさんあるって、妖精さん達が教えてくれました。寝るお部屋、みんなでお話し合いするお部屋、妖精さん達と遊ぶお部屋、あっ、あとね、お酒を飲むお部屋もあるんだって。
それで、お部屋まで行く間に、妖精さん達がお酒攻撃のこと聞いてきました。僕のお父さんと一緒で、妖精の王様お酒飲むと、いつもとっても臭いんだって。それから遊んでくれないし。
いつもみんなで、あんまり飲まないで、飲むなら少しにしてって言ってるのに、お酒のお部屋にはいつもお酒の瓶が、5本くらい倒れてるの。うん、僕のお父さんもじぃじも一緒だね。お部屋にお酒の瓶がコロコロしてて、お母さんにもばあばにもいつも怒られてる。
「この前のユーキ達のお酒攻撃したら、きっと王様、少しお酒の量が減ると思うんだ」
「だからねユーキ、悪い人間達が居なくなったら、僕達にお酒攻撃教えてほしいの。この前はダメって言われちゃったでしょう? きっと今は忙しいから後で教えてもらいなさいって事だと思うんだ」
「私達、一生懸命頑張るから、お酒攻撃教えて?」
リュカが僕のお肩の上に立って、練習はとっても大変とか、本当に頑張れるとか、妖精さん達に聞きます。お酒攻撃はとっても大切。僕達たくさん練習するもんね。弱いダメダメの攻撃はダメで、でもお怪我する危ない攻撃はダメ。ちょうどいい攻撃の練習をしないといけません。あっ、今度またアシェルに、木にハロルドの絵描いてもらわなきゃ!
リュカのお話聞いて、考える妖精さん達。廊下の途中で会った妖精さん達が、どうしたのって、シマシマ妖精さん達にお話聞いてきます。それでお話聞くと、他の妖精さん達も考え始めました。
途中でお兄ちゃんが、他のお話しないって言ったけど、妖精さん達が今考えてるから静かにって。お兄ちゃん達、変なお顔して笑ってます。それから汗がだらだら。どうしたのかな? 熱いのかな?
妖精さん達が考えてるうちに、大きなドアの前まで来ました。シマシマ妖精さんが止まってって。この大きなドアが妖精の王様のお部屋だって。みんながドアの前で止まります。
妖精さん、今たくさんです。最初はシマシマ妖精さん達3人だったけど、廊下で会って一緒に考えて飛んで来たら、今はたくさん。たくさん過ぎて何人いるか分かんないくらいいるよ。
お部屋に入る前にって、妖精さん達が集まります。それですぐに僕達の前に並びました。シマシマ妖精さんがみんなよりも前に出ます。
「リュカ先生、ユーキ達、みんな僕達にお酒攻撃教えてください!!」
僕達みんなで拍手です。
「じゃあ、悪い奴ら捕まえたら、すぐにボクがいろいろ教えてあげるからね、ボクはユーキ達みたいに優しくないからね。覚悟してね」
「「「はい!!」」」
早く悪い人達やっつけて、みんなでお酒攻撃の練習たくさんやろうね!
「どうしよう…」
「もう誰も止められないぞ」
お兄ちゃん達がコソコソお話してました。
お話終わったから、お兄ちゃんがドアをコンコン、ノックしてくれてお返事待ちます。
すぐに王様のお声が聞こえて、入っておいでって。ドアを開けてもらってお部屋に入ったらすぐみんなで、おはようございます!! 妖精の王様のお顔見たら、まだとっても眠そうなお顔してました。
王様の出してくれた木のお椅子に座ります。
「それでユーキ、話って何かな?」
僕はお星さまのネックレス触りながら、お父さん達やマシロ達のお話します。王様最初ビックリしたお顔してたけど、僕が一生懸命お話してたら、だんだんとニッコリのお顔に変わってきました。
それでお話が終わって1番最後に、お願いしますします。ディル達も僕と一緒にしてくれました。
「おうしゃま、ほちのいし、みんなにくだしゃい。おねがいでしゅ!」
僕の方に歩いて来る王様、僕のこと抱っこしてくれて、僕の頭なでなでしてくれたの。
「ユーキは優しい子だね。こんなに一生懸命みんなの事思って。うん、良いよ。ユーキのお願いだからね。みんなに石を用意してあげるよ」
「!! ありがとでしゅう!!」
僕達みんなで拍手でしゅ。
「良いのですか?」
「ああ、こんなに真剣に頼まれちゃね。それにユーキの優しさを無下にしたくない。後で用意して届けよう」
「ありがとうございます」
「あの妖精王様、私達からもお話が。」
「何だ?」
お兄ちゃん達がコソコソ、妖精の王様とお話始めました。その間僕達は嬉しくて、お部屋の中をみんなで走ります。
そしたら急にね、妖精の王様が叫びました。
「何だって!? まさか?」
僕も妖精さん達もビックリです。王様のこと見たら、とっても困ってるみたいな、具合が悪そうなお顔してます。僕達が見てるの気づいて、すっとお椅子に座ります。
どうしたのかな? 具合悪いの? ディルに治してもらう?
僕がそう聞いたら、妖精の王様、ちょっとビックリすることがあっただけだから大丈夫だって。それから妖精さん達をチラチラ見て、とっても大きなため息です。
「はぁ~。ユーキ、これからお星さま用意するからお部屋で待っててくれ。はぁ~」
ちょっと元気じゃなくなっちゃった王様。もう1回ありがとうしてお部屋に帰ります。
お部屋帰ってお母さんにお話して、僕のお話が終わったら次はお兄ちゃん達がお話して、そしたらお母さんが、妖精の王様みたいに大きなため息です。それからお兄ちゃんも。
僕達嬉しいけど、王様もお母さんもお兄ちゃん達もどうしたのかな?
みんなで変だねって言ってたら、リュカがみんなの前に飛び出して、それよりもこれからのお話って。
「これからいろいろお話しておいた方が良いよ。悪い奴ら倒したら、すぐにお酒攻撃の練習したいでしょう。でも疲れちゃうのはダメだからお話だけ。ね!」
「「「はい! リュカ先生!!」」」
妖精さん達が元気にお返事しました。
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