第382話妖精の王様のプレゼント
「どうしてユーキだけ、石が分かれて見えたんだろうな」
「ユーキの魔力が強いからじゃない?」
『ボク、分かれる石見たことない』
『僕も』
「キミルは分かれるお花なら知ってるよ」
「わかれるおはな!!」
分かれるお花があるの!? 見てみたい! キミルにどんなお花か聞きます。
分かれるお花の色は黄色でとっても小さいお花なんだって。1本の茎に小さい黄色いお花が3つ咲いて、とっても良い匂いがするの。
それから普通お花は種をまいて、そしたら芽がでて可愛いお花が咲くでしょう。このお花は種もあるんだけど、さっき僕達が見た石みたいにポンッて分かれて、お花を増やすこともできるんだって。
「キミルこのお花がたくさん咲いてる場所知ってるよ。今度場所モリオンに教えるから、みんなで遊びに行こうよ。それで種を持って帰ってお庭に蒔こう。良い匂いだから、ユーキもみんなもきっと大好きになるよ」
「いくでしゅ! みんなでいくでしゅよ!!」
お父さん達に早く黒服さん達捕まえてもらって、お父さん達に急いでお仕置きしてもらって、僕達も急いで黒服さん達のことお仕置きして、それでお家に帰ったらすぐに遊びに行こう!
「母さん、勝手に話がまとまったみたいだよ」
「嫌だわ、また伝説の花とかじゃないでしょうね。気を付けなくちゃ」
「俺も連れて行ってもらおう。面白そうだ」
「ジョシュア、ジョシュアは止めないといけない方だと思うんだけど」
アメリアが夜のご飯をご用意してくれて、みんなでいただきます! 今日のご飯もとっても美味しかったです。
ご飯を食べ終わった時、誰かがドアをトントン叩きました。アメリアがお返事します。
「私だ。入っても良いだろうか」
妖精の王様のお声でした。マシロとルトブルのお顔見て、2人が頷いてからアメリアがドアを開けます。
マシロとルトブルが全然起きなかったり立たなかったら、お父さん達かハロルド達が帰って来た時なの。それからサルバドールさん達の時もそう。
お父さん達以外の人やアンドレアスさん達が来たらマシロ達が確認してからドアを開けるんだ。
妖精の王様もみんなもその方がいいってお話してたんだよ。
ここは妖精さんの国の真ん中のお城の中で、妖精の王様が守って来れてるけど、もしかしたら、黒服さん達が隠れてお城の中に入っちゃって、この前みたいに変な魔法使って、偽者見せたりして襲ってくるかもって。
だからマシロやルトブル、エシェット達がいるときはエシェット達も、誰が来たか気配を確認してからドアを開けるんだって。
エシェットはトントンしないで、バンッ!! いきなりドア開けるけど。
結界もこのお部屋やみんなのお部屋に張ってくれたんだけど、今はなるべく妖精さんの国の周りにたくさん強い結界を張った方が良いって、今はいつもよりちょっとだけ弱い結界が張ってあります。弱いからちゃんと確認してから開けろってエシェットがアメリアに言ってました。
中に入ってくる妖精の王様、みんなで木のお椅子に座ります。
「今日は、というかいつも魔力をありがとうユーキ君。特に今日のあのたくさんの魔力。本当に助かった。あれがなければ今頃妖精の国が、少しなくなっていたかもしれない。1番外の結界がボロボロになってしまったからな」
良かったぁ。エシェットの悪い人捕まえる攻撃の音凄かったけど、きっとエシェットから逃げる悪い人の攻撃も凄かったんだね。だから結界がボロボロになっちゃったんだ。みんなでねぇって。
妖精の王様があははははって、困ったお顔して笑ってました。お母さん達も。
「それでこちらにはどのような御用で。私達に何かできる事が」
「ああ、たいした事ではないのだ。私もアレの様子を見ていたのだが、エシェットにアレの事は任せて今のうちに休めと追い出されてしまったのだ。それで部屋に戻る前にいつも頑張ってくれるユーキ君達に、プレゼントを持って来たのだ」
プレゼント!! みんなが妖精の王様の周りに集まります。
「あなた達、はしたないわよ! ちゃんと椅子に座りなさい!」
みんなお母さんに怒られちゃいました。
みんながお椅子に戻って来て、静かに座ります。でもお体が前に出ちゃってるの。
妖精の王様がテーブルの上に、持って来た袋を反対にして、中の物をバサササッて出しました。それで妖精の王様の所に1列に並んでって言いました。リュカが先頭で僕が1番後ろ。みんなでちゃんと1列に並びます。
テーブルの上見たら小さなお星様の形してる石に、お母さんが持ってるネックレスみたいにたくさんの小さな石で出来てる輪っかが付いてます。
妖精の王様が大きさを選んでくれて、順番にネックレスを、みんなのお首にかけてくれました。
みんなピッタリ。僕達の中で1番小さいディル達もちゃんとピッタリ。お首のないシュプちゃんとぷにちゃんはお花の冠みたいに頭の上に乗せます。
みんなネックレス貰ってニッコリ。やっと最後の僕の番です。
「はい、ユーキ君にはこれね」
妖精の王様が僕にくれたお星さまの石のネックレスは、虹色のお星さまでした。
「かわいっ!!」
「そのお星さまは特別なんだよ。私の力が込められているんだ」
このお星さま妖精の王様が作ったんだって。妖精の国には特別なものがいっぱい。このお星さまの石も特別です。石に妖精の王様の力を溜められるんだって。僕が魔力あげる時みたいに、妖精の王様がお星さまに魔力を流して、この石に魔力を溜めるの。
でも溜められるのは妖精の王様だけです。妖精さん達や魔獣達が魔力を溜めようとしたんだけど、溜められなかったんだって。
それからこのお星さまに妖精の王様が魔力を溜めてくれて、それを持ってると、魔力がなくなるまで持ってる人のことを助けてくれるんだって。
「君にはたくさんの仲間がいて、僕よりも強い者達もたくさん側に居る。しかしもしもという事もある。その時にその石に込められた私の力が君達を守る。それを使う事がないように頑張るがね」
「みんな、頂いたら何て言うのかしら?」
「ありがとでしゅう!!」
「「「ありがとうっ!!」」」
『『『ありがとう!!』』』
そうだ! 僕はおもちゃ箱の方に走って行きます。それで中をガサゴゾ。あったあった。僕はそれを掴んで妖精の王様の方に戻ります。
「えと、これあげるでしゅ。このまえぼうけんいっちぇ、ぼくみちゅけたの。きれいないち、どじょでしゅ」
僕はこの前森で冒険したとき見つけた、綺麗な石を妖精の王様に渡します。綺麗なお星さまの石貰ったから。綺麗な石プレゼントです。お母さん達が喜んでた、お風呂に入れると良い匂いのする石と似てて、これはお水に入れると良い匂いがするんだよ。
たくさん草を倒して、たくさん石が出てきたから、まだいっぱいあるからあげる!
「ありがとう。早速部屋に戻ったら使ってみよう。ぐっすり眠れそうだ」
お母さんが妖精の王様にご飯はって聞きました。久しぶりに人間のご飯が食べたいって、すぐにアメリアがご飯をご用意します。
妖精の王様、美味しい美味しいってすぐに食べ終わっちゃいました。それでこのままこのお部屋でごろっとしたいって、ブツブツ言いながら自分のお部屋に帰って行ったんだ。
僕達も寝る時間です。
歯を磨いておトイレに行って、お兄ちゃん達と一緒にベッドに入ります。いつもみたいにディル達とジョシュアお兄ちゃんがぎゅうぎゅうになって寝ててケンカしてます。僕とアンソニーお兄ちゃんはゆっくり。
だんだんとお目々が勝手にしまってきます。
「にいしゃん…」
「ん? なぁに?」
「ぼくあちたね…おうしゃまにおねがいしゅるでしゅ…」
「お願い? 何を?」
「あちた…すぅ」
「あれ、話ながら寝ちゃった」
「何をお願いするって?」
「さぁ、何だろう?」
妖精の王様お願いです。えと、僕もたくさんプレゼントあげるから、やっぱり僕達だけじゃなくて、お父さんやお母さんや、みんなにお星さまください。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます