第349話良かったぁ。明日もちょっとだけパーティー

 お庭をお散歩してたら煙が消えちゃったから、煙のお遊びは終わりです。石をお片付けして、くろにゃんにしまってもらって、今度は何して遊ぼうかな?


 おままごとも冒険者ごっこも、今はお誕生日のパーティーしてるから、あんまりぃ。もらったプレゼント開けちゃおうかな?


 みんなでお話し合いしてたらお母さんが僕達の所にきて、お昼寝しないで大丈夫? って聞いてきました。夜もこのままパーティーだから、少しだけ休憩した方が良いって。

 そっか、まだまだパーティーだもんね。夜もいっぱい遊ぶから、ちょっとだけお昼寝した方が、夜遊べるはずです。


 お父さん達にお昼寝してくるって言って、僕達はお部屋に戻ります。戻る時お兄ちゃんに絶対プレゼント開けないでねって何回も言いました。だってジョシュアお兄ちゃん開けちゃいそうだったから。あっ、ハロルド達にも言わないと!

 

「ハロルド、あけちゃだめよ」


「そうだぞ! ユーキのプレゼントなんだからな」


「開けたらキミル達がまた攻撃しちゃうからね!」


「俺達はどれだけ信用がないんだ」


「お前達は日頃の行いが悪いからだろ」


 お部屋に戻ってベッドに潜っても、なかなか眠れません。お母さんがお目々瞑るだけでも、休憩できるわよって。だからお目々瞑って、起きたら何するか考えます。

 起きたら夜のご飯の時間までプレゼント開けたり、何かして遊んで、それからご飯食べたらまたプレゼント開けて。まだまだ楽しい事いっぱいです。


 毎日お誕生日の誕生日だったら嬉しいのになぁ。


「…ちゃん、起きて」


「すぅすぅ」


「ユーキちゃん、そろそろ起きて」


「…うにゅぅ」


「またお庭で遊ぶんでしょう? プレゼントもまだまだいっぱいよ」


 はっ!! 僕いつ寝たの? 早くお外に戻らなくちゃ。僕のお誕生日!!


 慌ててみんなでお外に行きます。良かった。まだ夜のご飯の時間じゃありません。お父さん達は…お酒飲んでます。お昼のご飯食べて、僕がお昼寝してる時もお酒飲んでたのかな?

 ディル達のお顔見ます。ディル達みんなニンマリってお顔で笑ってました。


 そうだ! シュプちゃんにお酒攻撃のお話しなくちゃ。きっと明日お酒攻撃するから、すぐにはシュプちゃんの攻撃決められないけど、お話しておいた方が良いはずです。


 みんなでちょっとお父さん達から離れてお話し合い。だってお父さん達ビックリして欲しいもん。

 シュプちゃんとスライムさんはお酒攻撃のお話聞いて、とっても楽しそうって言いました。それから明日のお酒攻撃はしっかり見ておくねって。スライムさんはまだ魔力のお友達にはなってないけど、もうちょっとしたら、ちゃんとしたお友達になるでしょう? だからちゃんとしたお友達になったらすぐにお酒攻撃できるように、スライムさんもしっかり見ておくって言いました。


「おたんじょびのパーチーおわって、あしたおしゃけこうげきちたら、みんなでこうげきかんがえよ」


『うん! 僕楽しみ!』


『ぷるるるん!!』


 ちょっとお昼寝長く寝ちゃったから、プレゼントはご飯のあとまた開ける事にしました。だからご飯までばぁばがくれた、新しい乗り物に乗って遊びます。ばぁばがね、お家に帰ったら、また色塗ってねって。新しい乗り物はまだ木の色です。だから帰ったらまたカッコよく色塗るの。


 あと、ばぁばはシュプちゃん達の乗り物も作ってくれました。前から乗ってる乗り物に繋がるやつです。今日貰ったから全部で…たくさん! 僕のとシルフィーのと、ディル達にと、キミル達のと、ホプリン達のと、シュプちゃん達の。うん、全部で6個。いっぱいだぁ。

 僕1人だと上手に走れないから、またマシロにお手伝いしてもらおう。


 新しい乗り物で花壇の周りぐるぐる。みんなで順番に乗ります。僕が乗ってない時は、馬車乗り場にいるおじさんのマネします。


「とうちゃくでしゅ! ちゅぎのひとどじょ。きのみ1っこでしゅ」


 僕はいつもお家から馬車に乗っちゃったり、お宿に馬車がお迎えに来てくれるけど、他の人達は馬車に乗る場所があって、そこで馬車に乗ります。係のおじさんが立ってて、おじさんにお金渡して乗るの。


 キミルから木の実もらって、キミルとモリオンが乗ります。それでマシロが乗り物につけたひも引っ張って、花壇の所を周ってくれます。


 みんなが1回ずつ乗り物に乗ったら、ちょうど夜のご飯の時間になりました。

 お昼ご飯の残りのご飯だけじゃなくて、また新しいご飯もあります。それからじぃじがいっぱい集めた、街の中にもたくさんある、いろいろな色に光る魔力石を持ってきてくれて、お庭はいろんな色でキラキラです。とっても綺麗。


 とっても綺麗だったから、僕ちょんって魔力石触ってみました。そしたらお母さんが急いで僕の所に来て、触っちゃダメって。


「でもぉ、まりょくいしきれいでしゅ」


「綺麗だから触っちゃダメなのよ。もしかしたら消えちゃうかもしれないでしょう? ユーキちゃんのお誕生日のパーティーしてる間、キラキラ綺麗な方が良いでしょう?」


 うん。綺麗な方が良い。僕はちょんちょんするのやめて、テーブルの所に戻ります。お母さんの所にお父さんが行って、何かお話してました。


「上手く言ってくれたな。触ってもし魔力が流れたら、ユーキのことだ、何があるか分からんからな」


「私も慌てちゃったわ。せっかくユーキちゃんが楽しいんでるパーティー、自分で台無しにしちゃったらどう思うか。さぁ、ユーキちゃんの所へ行きましょう」


 美味しいご飯をどんどん食べます。お昼もいっぱい食べて、夜もいっぱい食べて、僕ご飯残っちゃうと思ってて、でもデザートの誕生日ケーキ食べる時、ほとんどご飯なくなっちゃってました。残してね、くろにゃんにしまって貰うんだから。

 

 お兄ちゃんもハロルド達もずっと食べてたのに、何でそんなに食べられるんだろう? お祭りの時とかもいっぱい食べるよね。僕もいっぱい食べたら、お父さんやお兄ちゃん達みたいに、大きくなれるのかな?


「ユーキはちっちゃいからなぁ。他の子と比べても小さいし」


「ジョシュアそんな事言わないであげなよ。ユーキは背が高くなりたいの?」


「うんとぉ、とうしゃんもにいしゃんも、アシェルもカッコいいでしゅ。だからおおきくなりちゃいの」


「カッコいいか。ありがとなユーキ」


 お父さんが僕の頭なでなでしてくれます。

 

 みんな綺麗にお皿から自分のお皿にご飯を取ったから、残ったご飯は使用人さんやメイドさんのご飯になるんだって。いっぱいいるのにこれじゃ足りなくないかな? お母さんに聞いたら、他にもたくさんご飯作ってるから大丈夫だって。誰かのお誕生日の日は、使用人さん達もメイドさん達も一緒にご飯食べられるように、たくさん作ってるんだって。

 使用人さんもメイドさんも一緒のご飯嬉しいけど、でも残しておいてね。明日のご飯。


 ケーキを2つ食べて、僕お腹いっぱいです。ケーキは僕のケーキだから、お母さんが残ったケーキも明日食べられるように、くろにゃんにしまってもらいなさいって言いました。

 ケーキの上にケーキが乗ってて、とっても大きかったケーキは、今は最後の1段だけです。1日でこんなに少なくなっちゃいました。

 お兄ちゃん達やハロルド達にこれ以上食べられちゃう前に、すぐにくろにゃんにしまってもらいます。


 みんながお椅子に座ってお茶飲んで、僕達はプレゼントのところでプレゼント開けます。全部じゃなくて、明日もプレゼント開けるの。だってプレゼント全部開けちゃったらお片付け大変です。


「あたらちい、ぼうけんのごほん!」


「この前のユーキの冒険者の洋服に似てるね」


「オレ、また冒険行きたいぞ」


 冒険楽しかったもんね。また、みんなで今度冒険に行こうね。


 それからもプレゼントを開けてたら、リク君のお父さんがくれた剣より、ちょっとだけ小さい剣のプレゼントがありました。ディアンジェロじぃじのプレゼントだってルトブルが教えてくれます。

 プレゼントに名前が書いてあるんだけど、僕読めないの。でもルトブルは文字を書いたり読んだり、お母さんとお勉強したから読めるんだよ。


「ユーキに何かあれば、もしかしたら文字を読まないといけない時もあるかもしれん。エシェットじゃダメだろうからな」


 って言ってました。僕は今、お父さんとお母さん、お兄ちゃん達の名前は読めます。だから今度はじぃじ達の名前覚えるんだ。


 お父さんに新しい剣を腰に付けてもらいます。右と左に1本ずつ。ふへへ、嬉しいなぁ。ニコニコしてプレゼントの所に戻ります。リク君カッコいいって言ってくれるかな?

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