第346話今日は僕の誕生日2
次にマシロがプレゼントくれようとしたとき、ディル達の声がしました。
「お~い! 持ってきたぞ!」
「ちょっとディル、ちゃんと持ってよ!」
「ユーキ!」
「シルフィー、ユーキの所に走らないで! キミル達全員でもたないと、運べないよ!」
「もう引っ張ったら?」
『ダメだよ。汚れちゃう、』
『頑張って運ぶのぉ!!』
『僕初めてのプレゼント! 頑張ったよね』
『ぷるるるるん!!』
ディル達が大きな大きな紙を運んで来ます。僕よりもお父さん達よりも大きい紙。そんな紙どこにあったの?
その大きい紙をズルズル、ズルズル。エシェットとルトブルがお手伝いに行ってくれます。
僕の前まで来てぜぇぜぇ、はぁはぁ。疲れたってみんなでお座りです。僕みんなのことなでなでしてあげました。
「よし、あとちょっと!」
何も書いてない紙の方を僕の方に向けて、みんなが紙を持ち上げました。
「いくよ! せーの!!」
リュカがそう言って、みんながクルンって紙を反対にします。
「ふわわ!! しゅごいでしゅう!! ぼくとみんなでしゅう!!」
紙に僕達が描いてありました。えと、描いてあるのと、貼ってあるのと塗ってあるのといっぱい。パスミルで僕のお顔描いてあったり、お目々とかはどんぐりが貼ってあったり、お洋服とかは葉っぱが貼ってあったり、僕やマシロやみんながそれで描いてあるの。全員だよ!
あと僕達の周りには綺麗で可愛いお花がいっぱい貼ってありました。
「みんなで葉っぱ集めたり、どんぐりとか木の実集めて、みんなを描いたんだ」
「ユーキお絵かき好きでしょう? だから僕達絵のプレゼントが良いって思ったんだ」
「僕、頑張った』
「どうユーキ、嬉しい? キミルはこの絵好き! ね、モリオン」
「うん!」
『僕達もだよね』
『ピュイちゃんお絵かき初めてなのぉ!!』
『貼るのは僕達のネバネバ使ったんだよね』
『ぷゆゆん!!』
僕嬉しくて、みんな1人ずつ、1匹ずつ抱きしめてなでなでです。こんな凄いプレゼント僕ビックリです、とっても嬉しくて、それからとってもやったぁ!! です。
お父さんとお母さんが近づいてきて、良かったねって。うん!! それからアシェルが紙の長さを測ります。絵を僕のお部屋に飾るから、絵を入れる入れ物を用意してくれるって。でも紙が大きいから、お家に帰ったらアシェルが綺麗な木の入れ物作ってくれるって言いました。
それまではまだまだ見ていたいけど、汚れちゃうのダメダメってお話して、くろにゃんにしまって置いてもらうことにしました。今日の僕の誕生日パーティーが終わったらしまってもらいます。
テーブルの僕が座るお椅子の後ろに、アシェルが台を持ってきてくれて、紙を挟むお道具持ってきて飾ってくれました。
今度みんなのお誕生日の時、僕もみんなのこと描いてあげようっと。あれ? みんなの誕生日いつかな?
そして最後マシロのプレゼントです。
マシロはマシロのカバンを2つ持ってきました。どっちのカバンもパンパンに何か入ってます。
最初は右から開けろって言われたから、そっちのカバンから開けたら、中から綺麗な石とか、石にキノコが入ってる化石だっけ? 化石とか、金色にピカピカ光ってる石とか、いろいろな石が出てきました。
おままごととか冒険の練習とかに使えって。
ふおお、ふおおおお!! こんなにいっぱい。ありがとうマシロ!!
今度は左のカバンをあげます。灰色と白色の石が入ってました。こっちの石は面白い石なんだって。
マシロが1つ咥えて、下に置きました。それから石を前足でポンって踏みました。
もくもくもく。石から煙が出てきて、僕達の周りにその煙がくっつきます。マシロがその煙をフゥって吹くと、雲みたいにふわふわ浮かんで、それから風魔法でその雲をうさぎさんの形にしたり、くまさんの形にしたり、マシロの形とか、ディル達の形にしてくれます。
僕達ビックリです。だって煙なのに全然煙無くならないんだよ。たくさん遊んでやっと煙が消えたの。
「どうだ? 面白いだろう?」
灰色の石は灰色の煙が出て、白色の石は白い煙が出るんだって。煙が出る石はこの2つの石しかないって教えてくれました。何回も遊べるんだって。まだまだ森にいっぱいあったから、もし遊べなくなったら、また取りに行けば良いって言いました。でもこのカバンに入ってる石で、僕のお誕生日があと何回もできるくらい使えるみたいです。
「マシロ、ありがとでしゅう!!」
みんなで石を踏みます。小さい石は少し煙が出て、ちょっと大きい石は少したくさん煙が出て、テーブルの周りも、お父さん達の周りも、みんなも周りも煙だらけです。
鞄の中ゴソゴソしてたら、とっても大きい石が出てきました。持って来た石の中で1番大きい石だって。
ふへへへ、面白そう。僕が石を下に置いて踏もうとしたら、誰かが僕のこと持ち上げました。
「ま、待てユーキ。今はやめておこうな」
僕のこと持ち上げたのお父さんでした。え~、僕遊びたいのに。
「ユーキ、これ以上煙が増えちゃうと、テーブルの料理が見えなくなって、ユーキの好きなものばかり用意してあるのに、何にも食べられなくなるぞ?」
ふぁ!? 僕はテーブルの上見ます。テーブルの上には、僕が大好きなご飯ばっかり。うん、食べられないのはダメダメ。この石は後で食べ終わったら遊ぼう。みんなにもそう言って、1度遊ぶのは終わりです。
今日は好きなご飯を自分のお皿の取って食べるご飯。真ん中にある大きなケーキは、ご飯を食べ終わったら食べるから、お腹がいっぱいにならないように、気をつけて食べないといけません。
グラタンとかハンバーグとか、唐揚げでしょう、僕の好きな物ばっかり。…お野菜もいっぱいです。でも好きなものだけ取れば良いんだもんね。いつもお家でご飯作ってくれる料理人さんのご飯好きだけど、お野菜は~。料理人さんいつもこのとって食べるご飯にしてくれないかな?
「ユーキちゃん、ちゃんとお野菜も…」
「オリビア、今日はユーキの好きなようにさせてやろう。これはユーキのためのパーティーだ」
「ふぅ、そうね。ユーキちゃんがやりたいようにすれば良いわよね」
たくさんご飯食べて、これ以上食べちゃうとケーキが食べられなくなっちゃう。お父さんさん達もマシロ達もご飯終わって、次はいよいよケーキの時間です。
テーブルに置いてあるケーキ凄いんだよ。お父さんに抱っこしてもらわないと上まで見えません。
ケーキがケーキの上に5個も乗ってて、1番上のケーキには、お城の旗とそっくりなおもちゃの旗と、苺がいっぱい乗ってて、それから1番真ん中にマシロのお人形が乗ってます。
「ユーキ、あれは甘いパンで出来てるんだぞ。あのマシロの人形も食べられるんだ」
「マシロのパン!!」
アメリアがケーキにどんどん何か刺していきます。ロウソクでした。全部のローソクを立てて、それに魔力石で火をつけて、赤い色や黄色に燃えてたり、虹色に燃えてたり、いろいろな色で燃える面白いロウソクでした。
あのね、このロウソクの火、全部僕が消して良いんだって。1度に全部消すと、また次にお誕生日の日まで、楽しいことがいっぱいになるんだって、お父さんが言いました。
全部。僕1度に全部消せない…どうしよう。
僕が考えてたらマシロが一緒に消そうって言いました。僕が風の魔力石で風の魔法使って、マシロも風の魔法使って、一緒に消すの。
でも僕、この前初めて風の魔法石使った時みたいに、全部飛ばしちゃわないかな? そしたらケーキも残ってる美味しいご飯も、全部飛んで行っちゃうよ。
「大丈夫だ。我も手伝ってやる」
エシェットが僕の隣に立ちます。僕が魔法使ったら、マシロと一緒に僕の風の魔法小さくしてくれるって。ほんと? 絶対? 2人がうんって頷きます。
なら、僕魔法やるよ!
風の魔法石持って、いつもみたいに魔力さんにお願いしますして、マシロにお手伝いしてもらって、コップにちょっとだけ、ちょっとだけ魔力ためて。あ~あ、また入れすぎちゃった。でもマシロ達が小さくしてくれるから良いよね。
よし、準備は完璧です。
「主、やるぞ! エシェットも良いな!」
「ユーキ! 魔法を使え!!」
僕は風のことかんがえながら石を握ります。石から凄い風が吹き始めて、ケーキの方に風が吹きました。マシロとエシェットがすぐに魔法を使いました。
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