第340話キラキラお外で、みんなでご飯

「お帰りなさいませ、旦那様。今回も随分遅いお帰りで」


「まぁ、そう言うな。せっかく孫が遊びに来てくれたんじゃ」


 じぃじがお爺さんとお婆さんのこと教えてくれます。

 お爺さんのお名前はボトム。アシェルとおんなじ筆頭執事?さんで、お仕事はアシェルとおんなじです。

 お婆さんのお名前はリース。アメリアとおんなじメイドさん。やっぱりお仕事もおんなじ。

 2人ともじぃじとばぁばが子供の頃から一緒にいるんだって。


 僕も自己紹介です。


「ユーキでしゅ! 2しゃいでしゅ! よろちくでしゅう!」


「ユーキ様初めまして。初めての冒険はいかがでしたかな。楽しかったですか?」


 あれ? 冒険の事知ってるの? うんとっても楽しかったよ。そう言ったらボトムもリースもにっこり笑いました。


 僕達がお話してたら、アメリアが近づいて来ました。それでね、


「お婆様、お久しぶりです」


「元気にしていた? ちゃんと仕事はできているの?」


 リースがアメリアのお肩をなでなでします。

 アメリア今お婆様って言った。お婆様はおばあちゃんだから、うんと。


「ユーキ様、リースは私のおばあちゃんですよ。私とリースは家族です」


 リース、アメリアのおばあちゃんでした。僕今までアメリアの家族に会ったことない。カージナルに住んでるって思ってたの。だからびっくりです。

 お母さんとお父さんはカージナルでお仕事してるけど、リースはじぃじ達がミドルステアにお引っ越して来た時、一緒にお引っ越しして来たんだって。


 僕はまだ荷物の所で、他の使用人さんとお話してるアシェルを見ます。それからボトムの方見ました。もしかしてボトムはアシェルのおじいちゃん?


「ほほほ、私はアシェルのおじいさんではありませんよ。そうですね知り合いではありますが。アシェルのおじいさんと私は友人です」


 ボトムはアシェルのおじいちゃんとお友達なんだって。ふ~ん。じゃあアシェルのお父さんやお母さん、おじいちゃん達はカージナルにいるんだね。後でアシェルに聞いてみよう。


 じぃじが先頭でお家の中にはいります。お家の中も緑色の物がいっぱい。壁とかも白だけどちょっとだけ緑なの。

 最初に休憩のお部屋に行って、アメリア達がお部屋の準備ができたら呼びに来てくれるの待ちます。


 じぃじはボトムと内緒のお話してました。小さな声でコソコソです。


「アレの準備はどうじゃ?」


「あちらは完璧です。子供のいるメイドや使用人に、何が良いか聞きながら作りました」


「そうか。では部屋の準備ができるまで、案内してもかまわんな?」


「はい」


 少ししてじぃじ達のお話終わったみたい。出してもらったホットミルク飲み終わって、ディル達と何して遊ぶか、今度は僕達がお話し合いしようとしました。

 そしたらじぃじが僕達について来て欲しい所があるんだって。お部屋の準備が終わるまでそこに行こうって言いました。


 どこかな? 僕達はじぃじの後ろを歩いて行きます。2階に上がって右に曲がってすぐのお部屋が、僕達がお泊まりするお部屋だって。それからそのお隣のお部屋がお兄ちゃん達のお部屋。階段の左側にじぃじ達のお部屋と、それからじぃじのお仕事のお部屋とかがあるの。あと、ご飯食べるお部屋も2階。

 お客さんが来てお話し合いするお部屋とかは1階にあります。さっきのお部屋は1階の休憩するお部屋。2階にも休憩するお部屋があります。


 僕達がお泊まりするお部屋の前を通って、他のお部屋の前も通って、1番奥のお部屋の前まで来ました。ドアの所にうさぎさんの木の板が張ってあって、そのうさぎさんに文字が書いてありました。ちょっと丸っぽい文字です。

 あれ? えっとあの文字見たことがある。


「ユーキ、うさぎさんに、ユーキの名前が書いてあるぞ。ちょっと丸っこい文字だが、ユーキの名前だ」


 そっか! 僕のお名前! 僕まだ文字書けないけど、自分のお名前の文字はちょっとだけ覚えてるの。でもこの文字は丸っぽくて、僕がいつも見てる文字じゃなかったから、分かんなかったんだ。

 でもどうして僕のお名前書いてあるのかな?


「ユーキや。この部屋はワシとばぁばからユーキにプレゼントじゃ。ユーキ達の遊びの部屋じゃぞ」


 ふわ! 遊びのお部屋!? 

 じぃじがドア開けてくれて僕達が急いで中に入ります。でも…。


「じぃじ! なんにもみえないでしゅう!」


 お部屋の中真っ暗で、よく見えませんでした。じぃじがしまったって言って、リュカと一緒にすぐに光の魔力石でお部屋の中明るくしてくれました。


「きゃあぁぁぁぁぁ!!!」


「ユーキ、すごいね!」


「すごいな!」


「わぁ! いろんな物あるね」


「キミルの好きなお花!」


「アレって家にもあるやつ!」


『小さいブランコ!』


『ピュイちゃんの遊べる木があるのぉ!!』


『あれなぁに?』


『ぷゆゆゆん?』


 お部屋の中に小さなブランコでしょう、それからお花のプール、端っこにはお砂遊びができる所があって、その近くには木が置いてあって、その木にも小さなピュイちゃん達が乗れるブランコが付いてます。

 反対側の端っこには、おままごとで使うザクスさんのお家にあった、小さいお店があって、それから小さなお家も置いてあります。

 他にもたくさんぬいぐるみと絵本と、あとお花がたくさん置いてありました。ばぁばが作ってくれた乗り物も置いてあったよ。


「あしょびのおへや! ほんとにぼくのおへやでしゅか!?」


「ああ、本当じゃとも。さぁ、遊んでおいで」


 わあぁぁぁぁぁぁ!! 僕達が自分が行きたい場所に走ろうとします。でもお母さんが僕のお洋服掴んで、最初にちゃんとありがとうしましょうねって。

 わっ! 僕嬉しくてありがとう言うの忘れちゃってた。ちゃんとありがとうって言わなきゃ。


 みんなで並んでじぃじ達にありがとうします。それから、準備してくれたボトムにもありがとうです。

 ありがとうしてすぐにお部屋の中を、あっちに行ったりそっちに行ったり、いろんなことしたいし見たいし大変です。


「父さん、またちょっとやり過ぎじゃないか」


「何を言っとるか。あっちに負けんように作っただけじゃ」


「お義父様、お義母様、ユーキにありがとうございます」


「良いのよ。私達もユーキちゃん達の喜ぶ顔が見たいだけなのだから」


 僕達はアメリアが呼びに来てくれるまで、ずっと遊びのお部屋にいました。

 でも今日はもう夜だから、お砂遊びとかは明日にしましょうねって、お母さんに言われちゃったの。アメリアが呼びに来てくれたらお風呂に入って、それからすぐに夜のご飯だから、汚くなってお風呂の時間が長くならないようになの。

 ちょっとだけしょぼんだけど、うん、明日たくさん遊ぼう!


 僕ねお遊びのお部屋とってもびっくりで、とっても嬉しかったです。でもまだびっくりがありました。


 アメリアが呼びに来て、お風呂に入ってお着替えして、みんなでご飯を食べるお部屋に行きました。

 中に入ってどのお席に座るのかなって、キョロキョロします。僕のお椅子はみんなのと違うお椅子だからすぐに分かるの。普通のお椅子だと、お顔が少ししかテーブルから出なくて、ご飯食べられないもんね。


 でも僕のお椅子どこにもありません。探してたらじぃじがこっちだって僕のこと呼びました。じぃじは大きな窓の所に立ってます。僕達がじぃじの所まで行ったら、じぃじが窓を開けて、そのままお外に出て行っちゃいました。


 僕ビックリして、すぐに窓からお顔出します。そしたらお外にも2つ大きなテーブルがあって、僕のお椅子はそこに置いてありました。

 僕のお家にもお外でおやつ食べられるように、3階の所にテラスっていうのがあるけど、こんなに大きなテーブルとかたくさんお椅子は置いてません。それにとっても広いの。


「ユーキ、見てみなさい」


 じぃじが抱っこして手すりのところからお外見せてくれます。


「ふわわ! きれいねぇ」


 黄色や赤や青や緑、他にもいっぱいきれいな光の玉がゆらゆら、街のいろんなところで光ってます。


「そうじゃろう。これだけの魔力石を集めるのは大変じゃった」


 今光ってる魔力石はじぃじがいろんな街に行って集めたんだって。光の魔力石はリュカみたいに白っぽく光る石ばっかりじゃなくて、今みたいに赤く光ったり青く光ったり、いろいろな石があるって教えてくれました。


「じぃじしゅごい!!」


 みんなで拍手です。今日はこのきれいな光を見ながら夜のご飯食べるんだって。なんか楽しいね。

 でもご飯食べ始めてちょっと大変でした。ご飯食べなくちゃいけないし、光も見なくちゃいけないし。

 じぃじ僕のお家の周りにも石持ってきてくれないかな?

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