第339話じぃじ達が住んでる街に到着。お家にも到着!!
僕朝からずっと馬車のお窓からお外見てます。今日の夕方じぃじの住んでる街に着くって教えてもらったから。
えとね、僕頑張ったの。3回お宿にお泊まりして、まだ? ってお父さんに聞かなかったんだよ。でも昨日ちょっと飽きちゃって、みんなで馬車の中でゴロゴロしてました。お父さんの足の方にゴロゴロゴロ。お母さんの足の方にゴロゴロゴロ。
ディル達も一緒にゴロゴロゴロ。
そしたらお昼のご飯の時、ルトブルが森の中でご飯にしようって言いました。いつもは道の所でちょっとだけ休憩したり、小さな街で休憩したり、後は馬車の中でご飯なのに。
森の中に入ってすぐ、ルトブルがシュプちゃんとくろにゃんに何かお話します。それからこの前の森みたいに、ルトブルとシュプちゃんが小さなお池をささって作っちゃいました。
そのお池の中に、くろにゃんがしまっておいてくれた、前に釣ったお魚さんを入れてくれて、それから僕の子供用の釣り竿を出してくれました。ディル達の釣り竿も。
「ウイリアムのことだ。どうせ帰りは馬車で帰ると言うと思ってな。ユーキ達が途中で飽きてしまったら釣りをさせてやろうと考えていたのだ。やはり釣りの道具を持ってきて良かった」
ふわわ! ルトブルありがとう!!
僕達すぐにお魚さん釣り始めます。子供用の釣り竿だから僕は1人でお魚さん釣りできます。ディル達はいつもといっしょ。
それからジョシュアお兄ちゃんが、近くに落ちてた木の棒でささって、シュプちゃんとスライムさんの釣り竿作ってくれたの。
シュプちゃんはお魚さん釣り初めてだけど、スライムさんは僕達がお魚さん釣るところ見てたでしょう。だからどうやって釣るか知ってるから、一緒に釣りしたいって。
お兄ちゃんが作ってくれた釣り竿を、ちゃんと2人でお手々で持って、お魚さんが釣れるの待ちます。
「あれは私の見間違いか? スライムが道具を使っているんだが?」
「あなた、考えたってしょうがないわよ。ユーキちゃんと一緒にいるんだから、これが普通なのよ」
「はぁ、そうか」
お父さんどうしたの? スライムさんお魚さん釣ってるだけだよ?
「確かに普通のスライムは、ただただ前に後ろにぷよぷよ動いてるだけだもんね」
「今度俺、荷物運ぶのとか手伝ってもらうかな?」
最初にお魚さん獲ったのはやっぱりピュイちゃんでした。
『お魚さん獲ったのぉ!!』
それから次にお魚さん釣ったのはシュプちゃん達でした。とっても大きいお魚さんです。それにお魚さんのしっぽに、別のお魚さんが噛みついてて、2匹いっぺんに釣ったんだよ。
どんどんみんなお魚さん釣って、まだ釣ってないのは僕だけになっちゃいました。何で僕だけ釣れないんだろう。でも頑張らなくちゃ! 僕のお昼のご飯だもん。お兄ちゃん達がもう焚火用意してまっててくれてるからね。
え~と、お魚さん釣る時は、じっとして静かに。じ~っと、じぃ~と…ピンッ!! あっ、引っ張った!
思い切り釣り竿を上にあげます。ビシシシシシッ! みんなが釣ったお魚さんの中で、1番大きなお魚さんが釣れました。
「とうしゃん! ちゅれた! ひとりでちゅれたでしゅう!!」
「ああ、よくやったぞ。よし早速焼こうな」
お兄ちゃんがお魚さんを棒に刺して焚火で焼いてくれます。お魚さんとっても美味しかったよ。
お魚さん釣りして僕達とってもお元気! それから1回お泊まりして、今日の朝お父さんが今日じぃじのお家に着くって教えてくれました。
「ほら今日着くといっても、夕方着くんだから今から外見るのはやめなさい」
お父さんに馬車の中に入れられちゃいました。そしたら窓開けてたから虫さんが入ってきちゃったの。ブンブン、ブンブン3匹飛んでます。
「父さんの家の近くになるとこれだ」
『ピュイちゃんが捕まえるのぉ!!』
『僕も!』
『ぷゆゆゆゆん』
シュッ!! すぐにピュイちゃんが1匹捕まえて食べちゃいました。それからシュプちゃんとスライムさんがシュッ! お手々伸ばして虫捕まえて、しゅうぅぅぅって溶かしちゃいました。それを見たお父さんが。
「よし、父さん達の所に来る時は、ピュイとシュプは必ず連れてこよう」
そう言いました。僕もついていくよ?
僕はじぃじの街の事お父さんに聞きます。
街の名前はミドルステア。街には緑色の物がいっぱいなんだって。木と花がいっぱいで、お家の色もほとんど緑色。
「キミルその街好きかも!」
あと、虫さんがいっぱいって言いました。お父さんは虫さんあんまり好きじゃありません。お外で寝る時、お父さんはいつも虫が入らないように変な網をテントの中に入れます。虫の音が嫌いなんだって。
僕ね、虫さんいっぱいって聞いたから、虫取りできるって聞きました。そしたらお母さんがたくさんできるって。後で虫さん捕まえる網と、入れておく籠買ってくれるって、お約束してくれました。
「でもお家に帰る時はちゃんと逃がしてあげましょうね」
「うん!!」
僕楽しみ。どんな虫さんがいるのかな? 綺麗なチョウチョとか、トンボさんとか。ピュイちゃんとシュプちゃんに食べないでってお願いしなくちゃ。食べても良いけど、僕が捕まえようと思った虫さんはやめてね。
どんどん馬車が進んでいきます。街に着くまでちょっとお昼寝。
「…キ、ユーキ起きなさい。街の壁が見えてきたぞ」
お父さんが僕の事起こして、僕はお目々擦りながら窓からお顔出します。僕が窓から落ちちゃわないように、くろにゃんに乗ったルトブルが僕のお洋服掴んでくれたんだけど、でもお首のところがちょっとぎゅうぎゅう。
前の方見たら、緑色の大きな壁が見えました。カージナルよりちょっとだけ小さい壁です。
いつもみたいに、街に入る人達が並んでる列が見えてきて、夕方なのにたくさん人が並んでました。僕達は特別に入れる門の所に。
門の前にいた騎士さんが、最初にじぃじの乗ってる馬車に近づいてご挨拶してます。
じぃじ達が終わったら今度は僕達の馬車の方に歩いてきました。お父さんが中に入りなさいって言ったから、僕はお母さんお膝に座りました。
「お久しぶりですウイリアム様」
「ああ。どうだ? 相変わらずか?」
「ええ、ここはゆっくりしている街なので」
騎士さんの挨拶して馬車は街の中に入りました。
入って少し進んで僕びっくりです。本当に緑ばっかりなの。お店通りのお店もお家も噴水も、ほとんど緑色。
それからお店通りの道にお花のお屋根があって、お父さんがこのお花のお屋根はお店通りの出口まで続いてるって教えてくれました。とっても良い匂いの道です。
でも夕方だから、お花の匂いの他にご飯の良い匂いもいっぱい。
僕が気になったのはお花がたくさん入ってるスープを売ってるお店。冒険者さんが買ってるの見たの。
あれ美味しいのかな。匂いは良い匂い。お花は甘くて美味しいからお野菜と違うよね? ちょっとだけ食べてみたいな。
お店通りを通って、次はお家ばっかりの道を進みます。
今度は赤や黄色やオレンジ色の葉っぱがいっぱいの木のトンネルを進みます。とっても綺麗。
「木の葉っぱはね、花がたくさん咲く季節に新しい葉っぱをつけるために、たくさんお野菜が取れる季節にこうやって、いろいろな綺麗な色の葉っぱにして、全部無くすのよ。緑の葉っぱも綺麗だけれど、赤い葉っぱとか黄色い葉っぱとかも綺麗でしょう? 今が1番綺麗かしらね」
道にも綺麗な色の葉っぱがいっぱいです。お家に敷いてある絨毯みたいで、とっても綺麗な道だよ。
木のトンネルを進んで、前の方に緑の大きいお家が見えてきました。じぃじ達のお家です。門の所について中に入って、僕のお家よりちょっとだけ小さいお家でした。僕のお家は3階、じぃじのお家は2階。
馬車が止まっていつもみたいに、僕が座ってる方の窓からお家が見えません。
「とうしゃん! はやく!」
「待てまて」
お父さんが最初に下りて、1番最後が僕。僕が下りて横向いたら、もうみんな馬車から下りてました。アシェルとアメリアは荷馬車から荷物下ろしてます。
僕がそれ見てたらじぃじとばぁばが近づいてきて、じぃじが僕のこと抱っこしました。それからいつもアシェルとアメリアが着てるお洋服に似てるお洋服着てる、お爺さんとおばあさんが近づいて来て、じぃじ達にご挨拶しました。
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