第326話茶色い場所と、青く光ってる場所

 エシェットに魔力流すのに、マシロがお手伝いしてくれます。僕海で魔力溜められたのに、それから全然魔力溜められないの。あっ、でもね、手伝って貰うけど、魔力溜めるのは早くなったんだよ。コップから溢れちゃうけど…。


 エシェットに魔力流して、それからすぐにエシェット達はお父さん達の所に戻っちゃいました。

 くろにゃんとお話してたお母さんにお話聞いたら、泥のお山出てきたり消えたり、僕達がいた時とおんなじだって。それから森がもうちょっと枯れちゃったみたいです。

 大丈夫。今エシェットに僕の魔力あげたもんね。きっとすぐに倒しちゃうよ。


 僕達はみんなで泥のお山のことお話し合いです。


「泥の山だったら、もし良い魔獣だったら、僕達と泥んこで遊べたのにね」


「僕泥んこ好き」


「キミルはお羽汚れちゃうからちょっと嫌だけど、遊ぶのは好き。ディルの顔に当てるの上手だよ」


『僕は足で泥飛ばすの上手だよ』


「えと、ぼくはおだんごちゅくるのしゅき」


 何かお話し合いしてたら、泥んこしたくなっちゃった。僕はいつもじぃじの木のところで泥んこするの。後はお池の所。でも泥んこするとお母さんもアメリアもとっても嫌そうなお顔するんだよ。

 この前もお母さん達嫌なお顔してたから、一緒に遊ぼうってお母さんに抱きつこうとしたの。そしたら来ないでって叫んで、お父さんとマシロやエシェット達が僕達のこと捕まえました。泥んこ楽しいから、お母さん達も一緒に遊べばきっと嫌なお顔しなくなるのに。


 泥んこのお話し終わったら、今度はシルフィーが、どうやって出てきたり消えたりするのかなって言いました。


「くろにゃんやモリオンみたいに魔法使ってるんじゃない?」


 ってリュカが。シルフィーとホプリンはとっても小さくなって、僕達にも見えないくらいちいさくなるから、消えてみえるのかもって。キミルとモリオンは泥の中に隠れちゃうんじゃないって。

 僕はねぇ、う~ん、シルフィー達と一緒。でもたくさんお山ができる時もあるから、小さい小さいお山がたくさん。みんなでいろいろな所歩いてるの。


 あっ、そういえばあの濃い茶色の場所とか、青く光ってる場所って何だったんだろう? 僕マシロに聞くの忘れちゃってたよ。


「マシロ」


「どうした主」


 僕はお城に帰ってくる前の、森のことお話します。


「茶色に青く光っている場所?」


 マシロも見たでしょう? 一緒に森見てたもん。でもマシロが不思議なお顔してます。あれ? 僕はお母さんのお顔も見ます。お母さんも不思議なお顔してました。


「ユーキちゃん本当に森が茶色くなってたり、青く光ってたりしたの? 茶色は枯れちゃってる所だと思うけれど」


 違うよ。枯れてる所だけど、でも濃い茶色の場所が別の場所にもあったでしょ。それから青く光ってる所も絶対あったよ。


 僕一生懸命説明したけど、マシロもお母さんもみんな見てないって言いました。もう! 何で見てないの? ちゃんと見なくちゃダメダメなんだよ。

 でも何でみんな見てなかったのかな? 僕はすぐに分かったのに。


「…主、色が変わっていた場所の近くにあの泥の山はあったか?」


 泥のお山? う~ん、近くにはなかったけど、その上にお山にお山ができて、それから消えるとなくなってて、また違う場所に茶色と青い光ができてました。

 僕がそう言ったら、今度はマシロがう~ん、って考え事してます。それから少しして、マシロがお父さん達の所に行こうって言いました。


 僕行っても良いの? お母さんを見ます。お母さんがまずは説明しなさいってマシロに言いました。

 もしかしたらお山が出てくる場所が、分かるかもしれないんだって。出てくるところが分かればエシェット達も攻撃しやすくなって、早くお山倒せるかも。だから僕にどこが濃い茶色か青く光ってる場所か、教えてほしいって言いました。みんながそれを確認したら、僕達はすぐにお城に戻って来ます。


「主には確認して貰うだけだ。すぐに城へ戻す。エシェット達のことだ、今頃それに気づいて攻撃しているかもしれないが、もしかしたら気付いていない可能性がある」


 お母さんがすぐに帰るってお約束よって、すぐにお父さん達の所に行くことになりました。モリオンですぐだもんね。


 みんなで集まって、モリオンの黒の丸の中に入ります。目を瞑ってすぐに開けたら、ほらもうお父さん達の所についちゃいました。あれ? エシェット達がいなぁい。どこにいるのかな?

 僕達見たお父さん、とってもビックリしたお顔して、何で来たんだって怒りました。お母さんが僕のお話したこと、お父さんにお話してくれます。

 最初はお父さん怒ってたけど、お話聞いてすぐにまたビックリしたお顔になって、それですぐに森の方見ます。


 お話が終わった時、エシェット達が影から出て来ました。ディルとピュイちゃんが僕のお肩に乗っかります。エシェットもお父さんみたいにマシロのこと怒りました。


「なぜ連れてきた」


「もしかしたら、主にしか分からないかもしれない」


 僕がくろにゃんのこと、なでなでしたりしっぽ掴んでフリフリしてる間に、マシロがエシェットに色のお話します。


「色が? 我には違いが分からなかったが。お前達はどうだ?」


「我も分からん。枯れた森にしか見えん」


「俺も同じだ」


「ふむ…ウイリアム、泊まっていた宿の屋根まで移動するぞ。あそこならまだ安全にユーキも森を見られる。もしユーキが見ていたものが本当なら、これからの戦いがだいぶ楽になる」


 みんなでこの前までお泊まりしてたお宿まで行きます。今1番ゆっくりお山が見れるんだって。ここはちょっと森から遠いから良く分かりません。

 くろにゃんがすぐにお宿のお屋根まで連れて行ってくれました。


 エシェットが結界を張ってくれて、僕は良く森を見ます。やっぱり濃い茶色と青く光ってる場所があります。でも…大人の森の方じゃなくて、子供の森の方にあるんだよ。この前は大人の森だけだったのに。今は大人の森にはありません。


 みんなに場所を教えるけど、みんな分からないって言いました。みんな見えないの? 僕だけ?


「やはりユーキだけか。我らも分かればと思ったが」


 その時ちょっとだけ地面が揺れました。エシェットが僕がゆらゆらしないように抱っこしてくれて、それから色が違う場所を良く見ろって言いました。

 じぃ~、あっ! お山が出てきた!


「おやま! でてきちゃ!!」


「茶色の場所か? それとも青く光っている場所か?」


「う~ん、じぇんぶ!!」


「そうか」


 ちょっとしてお山また消えちゃって、色が以外場所が違う所にできました。お父さんとマシロ達がお話し合いです。僕はもっと違う所がないか、森を確認、ディル達も一緒に確認してくれます。

 でも違う所にありません。お父さん達のお話し合いなかなか終わらなくて、その間に、またお山が出てきちゃって、今度はさっきよりもちょっと大きいお山です。

 

 お山を確認してる時でした。出てきたお山の中で1番大きなお山の真ん中が、ちょっとだけ黒く光ってるのが見えました。これもお話しなくちゃ。お父さん達にお話しようと思って呼ぼうとした時。


『まだ気持ち悪い…』


「?」


『あっちのお花食べる?』


「だれかきもちわるい?」


 ディル達がお話したと思って聞いたら、みんな不思議なお顔してます。あれ? また僕だけ聞こえるお声かなぁ?

 僕達が不思議なお顔してたらマシロが気がついて、こっちに歩いてきました。お声のお話して、もう1度聞こえてこないか待ってたけど、聞こえなくなっちゃって、それからお山も消えちゃいました。


「声が聞こえた?」


「きもちわるいって、いってたの」


「あ~もう、何でユーキにばかり声が聞こえてくるんだ」


「だが、森と関係あるかはまだ分からん。それよりもまずはもう1度攻撃だ」


 お父さん達のお話し合い終わりました。僕が色の違ってる場所エシェットに教えて、エシェットがその場所でピュイちゃんと行って、お山が出たら攻撃するんだって。森が1番見える所はここだから、僕はエシェットの張ってくれた結界から出ないで、ここで教えるの。場所が変わっちゃったらくろにゃんに教えて、くろにゃんにがエシェットに教えに行きます。

 お父さんが最初ダメって言ったけど、場所が分かるのは僕だけだからって。お母さんも心配だけど、やってみましょうって言いました。


 よし! 僕頑張るよ! 早くお山やっつけないと、僕達の方の森も全部枯れちゃうもんね。

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