第212話急いでお家に帰ろう!

「キュイキュイ!」


「キューイ!」


『ダメだよ!ユーキの頭の上には僕が乗るんだから!』


「え~! ユーキの頭の上は僕だよ!」


「そうだよ!モリオンがいつも頭の上に乗ってるんだよ!」


「あ~! 肩は俺達だぞ!」


「そうだよ! 肩にはディルとボクが乗るんだよ!」


 馬車の中、みんな僕の所に来てお座りしようとしてケンカしちゃってるの。


「ふわわ、いっぱいでしゅう。」


 僕みんながお座りしちゃってるから、今お顔しか見えてないの。動けなくなっちゃっいました。それにね、馬車が急に勢いよく曲がって、僕もみんなも窓も方にギュウウウって寄って行っちゃいました。うええ、息ができない! 


「く、くるちいでしゅう…。」


ディル達もギャアァァって言ってます。そしたらお洋服誰がが掴んで僕ブランブランです。お父さんが僕のこと助けてくれたの。ふぅ。苦しかった…。僕みんな大好きだけど、いっぱいはちょっと…。馬車の中はダメダメだね。


 でもいつもの馬車なら窓の方にギュウウウって寄らないんだよ。今日だけ何回もギュウウウってなっちゃうの。お母さんに聞いたら馬車がとっても早く走ってるからなんだって。

 ギュウウウが終わってちゃんと座り直したら、またまたみんなが集まってきました。ふええ、今度は前が見えないよ! 誰僕のお顔にくっついてるの?! 僕が怒ろうとしたら今度は反対側、おとうさんの方にギュウウウって。みんながワアァァって言いながら転がります。僕はお父さんが抑えてくれたから大丈夫だったよ。


 それでギュウウウが終わったからみんながまたまた僕の所に来ようとして、お父さんにとっても怒られちゃったんだ。静かにお座りしないとお家に帰ってからおやつダメって。それ聞いてみんな自分の座る場所にサッてお座りしました。僕の周りはいつもみたいにディル達で、お母さんのお隣にルーリア達が並んでお座りです。


 とっても早く馬車が走ったから、夕方になるちょっと前にお家に着いたんだ。馬車から降りてすぐにアメリアが、ルーリア達をルーリア達が今日お泊まりするお部屋に案内してくれました。ルーリアたくさんだからみんながゴロゴロしてもきゅうきゅうにならないお部屋に連れて行ってくれたの。


 僕はお部屋に着いて行くときお尻さわってました。キミルにわたぼこ出してもらってお座りしてたのに、今日は馬車がガタゴトしてちょっとお尻が痛かったんだ。後でディルに治してもらわなきゃ。


 ルーリア達お部屋に案内して、僕はお手て洗いにいつも歯磨きするか所に行きました。お手て洗ってこれからルーリア達に僕の遊びのお部屋紹介しようと思ってたら、階段を誰かが上がってきました。あっ! サルバドールさんとエイムさんだ!

 僕とっても嬉しくて、タタタタって2人に駆け寄りました。あれ? シャーナは居ないのかな?


「サルバドールしゃん!! エイムしゃん!!」


「ユーキ元気だったか?」


「久しぶりですね。ユーキ君」


 サルバドールさんが僕のこと抱っこしてくれます。


「シャーナいないでしゅか?」


「ん? シャーナなら…。何処だ?」


「殿下がウイリアム様とお話していらっしゃる時に外に飛び出していきましたよ。ガンを飛ばされたとか言ってましたね。」


「ああ、彼か…。ユーキ。シャーナはエシェットと外にいるようだ。そのうち会えるだろう。」


 エシェットと一緒? 僕周りをキョロキョロです。エシェットがいません。いつシャーナに会いに行っちゃったの? エシェットよく分からないんだよ。シャーナ嫌いって言うのに、すぐにシャーナに会いに行くの。何でだろうね。


 サルバドールさん達とたくさんお話したかったけど、お父さんが来て大切なお話があるからダメだって。大切なお話し、ホプリン虐めた悪い人達捕まえてお仕置きするお話だって。あのホプリンの飼い主の悪いおじさん達捕まえたけど、他にも悪い人がいるんだって。その悪い人達を捕まえるためにサルバドールさん達お家に来たんだって。


 ふおお! うん。とっても大切なお話し合いだね。そうだ! お話し合いホプリン達もいた方がいいよ。だって虐められたのホプリン達だもん。きっといろいろお話したいことあるよね。モリオンにお願いしてお部屋にいるルーリア達連れてきてもらいます。


 サルバドールさんが僕のお洋服にくっついてるホプリンに気づきました。さっき馬車でみんながケンカしちゃったでしょう? みんなお話し合いしてホプリンくっつくの上手だからお洋服にくっつくことにしたんだって。僕の頭の上はモリオンが絶対にダメって言ってたよ。


「えと、おともだちなったでしゅ。おなまえホプリスでしゅ。でもぼくいいにくいでしゅ。だからホプリンってよんでるでしゅよ。」


「因みにホプリンは変異種だ。主と会話することが出来るし、目の色が珍しい金色だ。」


 マシロが説明してくれたら、サルバドールさん達がとっても驚いたお顔しました。どしたの? 金色お目々可愛いでしょう?


「これは父上に報告が増えたかな? はあ、またわがままを言って会いに来ると言いそうだ。」


「そうですね。」


 その時モリオンがルーリア達みんな連れてきてくれました。みんなが僕の周り走りまわります。


「ユーキなんでルーリア達を連れてこさせたんだ?」


 あれ? お父さんが不思議そうなお顔してます。僕とモリオンがお話してたの聞こえなかったみたい。僕がお父さん達のお話し合い、ルーリア達も僕達も一緒って言いました。そしたらお父さんダメだって。ダメはダメダメだよ。だってホプリン達のお話し合いするんだから、絶対にホプリン達もお話し合い一緒にしなくちゃ。


 ホプリン達がお父さんにブーブー言ってます。それをマシロがお父さんに伝えます。ずっとダメって言うお父さん。でもサルバドールさんがいいよって言ってくれたの。


「確認してもらいたい似顔絵もある。ルーリア達がそれを確認出来るようなら、もしかしたらゴルスタインだけではなく、他の者も捕らえることが出来るかも知れない。」


「確かにその通りです。ですが殿下。その話し合い、きっとホプリン達だけではなくユーキ達もついて来るはず。そうなればもしかしたら話し合いが進まない可能性も。」


「だが今は少しでも情報が欲しい、そしてこれを話している時間も惜しいところだ。ユーキ。私と約束しよう。」


 お話し合いのとき、ルーリア達が話してるときとお父さん達がお話してる時は、僕は静かにしてることって。僕が静かにしてると悪い人達捕まえるの早く捕まえられるんだって。そうなの? じゃあ静かに待ってるよ。だって悪い人達早く捕まえてお仕置きしたいもん。サルバドールさんとお約束して、お約束守ったら後でお菓子くれるって。僕絶対に静かにしなきゃ。


 みんなでお父さんのお仕事のお部屋に行きます。じいじとハロルド達がいて、何か紙見てます。机の上にもたくさんの紙が置いてありました。

 僕はソファーの端っこに座ってホプリン達はソファーと机に上に座りました。サルバドールさんが近くにたくさん積んである紙を持って、どんどんホプリン達に見せていきます。あのね、この前の悪い騎士さん達みたいに、誰かのお顔とお洋服が描いてありました。ホプリン達に絵見せて、どの人がホプリン達虐めた悪い人確認するんだって。


 どんどん紙を見せるサルバドールさん。ホプリン達が要らない紙はポイポイあちこちにあげちゃうから、床が紙だらけになっちゃったよ。僕ホプリン達が落とした紙お片付けします。僕お片付け上手だもんね。どんどんお片付けして、僕の前に紙が僕のお顔のところまできたよ。ん? ちょっと斜め。僕真似して斜めになります。ディル達も真似っこです。真似っこしてたら、ホプリンが叫んだんだ。


『あ~!! この男の人、いっぱいあいつに会いにきたよ! それにこっちの女の人も! それからこっちの男の人も!』


 僕ビックリしてビクって体が机にぶつかっちゃったの。そしたら紙が斜めになってる方にフワッて倒れちゃったよ。あ~あ…。せっかく片付けしたのに。またお片付けしなくちゃ。でもホプリン誰見つけたのかな。


 サルバドールさんとエイムさんがホプリン達が見つけた紙見て、それからニヤッて笑ったんだ。


「これはこれは。やはり我々の調査は間違って居なかったようだ。あとはあのゴルスタインのような完璧な証拠を手に入れられれば完璧だ。」


「しかしその証拠もゴルスタインが使っているような、簡単に完璧に消せる物ならば。」


「分かっている。さて…。ウイリアム。ゴルスタインの方は任せていいか。」


「勿論です。お任せください。」


「すまないがくろにゃん。城に私達を運んでくれ。それから…。シャーナ私の声が聞こえるな。今すぐ戻ってこい仕事だ!」


 サルバドールさんが叫んだら、すぐに窓がガタガタしたの。それでねお父さんのお仕事のお部屋の窓、バリバリバリッ! ガチャンッ!! ってすごい音して壊れちゃったんだ。マシロが僕のこと守ってくれます。ルトブルはディル達を守ってくれたよ。

 それで壊れちゃった窓からエシェットとシャーナが入ってきました。

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