第209話なかなかお仕置きできないよ
お父さんとルーリアのお話なかなか終わりませんでした。それでね、ルーリアおじさんのところに戻るって。
「わるいおじしゃんのところダメダメでしゅう。」
僕ルーリアに帰っちゃダメって言ったの。でも、ルーリアが帰らないと、おじさんがとっても怒るからダメなんだって。お昼に遊びに来るからねって、それから明日の夜中にまたお話しにくるって。
どうしよう。どうしよう。ルーリアお家に帰って虐められちゃったら。お昼におじさんと遊びに来るんだよね。じゃあその時にお仕置きしようよ。マシロ達に捕まえてもらえば良いし。お父さんに一生懸命お話します。
「まいった。明日はユーキ、あの飼い主に会わせない方がいいな。」
「そうね。わたしがなんとかルーリアちゃん達にだけ会うように仕向けるわ。あなたはあの男を足止めして。ユーキちゃん。さっきお母さんとお話したでしょう。」
ルーリアとお話し終わるまでお仕置きダメダメです。うう、でもでも。
「主。今はお仕置きの時間ではないのだ。お仕置きができるようになれば、我らがこの間のようなお仕置きをしてやる。この間の悪い騎士達のように。だから今はウイリアムとオリビアの言うこと聞くのだ。」
マシロが僕にそう言いました。え~。マシロもダメダメなの。う~。でもみんなダメダメならしょうがないね。僕我慢しなきゃ。
ルーリアが僕の所に来て、僕ルーリア抱っこします。なでなでしてあげたらとっても嬉しいお顔して、
「キュイキュイッ!!」
来た時みたいに窓から帰って行っちゃいました。僕とっても心配でルトブルに抱っこしてもらって、ルーリアが見えなくなるまでずっとバイバイしました。
「主、お昼遊ぶの楽しみと言って帰っていったぞ。」
ほんと? ルーリアも他の子も心配だけど、お昼に遊ぶ時は、たくさん遊ぼうね。みんなでニコニコになれるといいなぁ。
もう見えなくなっちゃったルーリアのこと考えます。明日のお昼遊ぶのに、もう1回ちゃんと寝なくちゃ。僕残ってたホットミルク飲んでベッドに入ろうととしたんだ。そしたら誰かがドアをトントンってしたの。お父さんがはいって言ったら、入って来たのハロルド達でした。ハロルド達のお顔真っ赤です。
「灯りが溢れてだから気になったんだ。何だ? どうしてみんな起きてるんだ?」
お部屋に入ってきたハロルド達。僕もディル達もバッてお鼻摘みます。
「くちゃいでしゅう!!」
「うえぇ~、お酒くさい!」
「お酒って寝てからの方が臭いんじゃなかったの?!」
「こんなにお酒って臭いの? キミルお酒嫌い!」
「僕も!!」
みんながワァワァ騒ぎ始めました。シルフィーはマシロの毛の中に潜っちゃったよ。ハロルド達が自分のお洋服の匂い嗅いでます。それでそんなに臭いかって。それからガハハハハッて笑い始めたの。お母さんが溜め息ついて酔っ払ってるって。
ずっと笑ってるハロルド達。僕なんかお胸がモヤモヤしてきちゃった。何だろうこのモヤモヤしたの? お母さん見てもお父さん見ても、マシロ達見てもモヤモヤしないのに、ハロルド達見るとモヤモヤするんだよ。なんかヤダな。そうだ! キミルにわたぼこ攻撃してもらおう!モヤモヤ治るかも。僕コソコソキミルにお願いです。キミルすぐにわたぼこ攻撃してくれました。
「わわ?! 何だ急に! 何で攻撃してくるんだ?!」
ハロルド達お顔一生懸命、パッパッてしてます。おお? 少しモヤモヤ治ったよ。
「ユーキちゃん、どうして攻撃させたの?」
お母さんがそう聞いてきました。だからお母さんにお胸がモヤモヤするって言ったの。お母さん困ったお顔して少し笑ってます。それでねきっと寝れば治るから寝ましょうねって。僕が寝る準備してたら、お母さんがハロルド達に部屋に戻って待ってなさいってちょっと怒ってました。
ハロルド達が出て行って、お父さんも一緒に出て行っちゃいました。お母さんとベッドに入ってお母さんが持ってきた絵本読んでくたの。絵本読んで貰ってるうちに僕寝ちゃったんだ。
朝起きてみんなでご飯食べようと思ったらハロルド達また居ませんでした。何かね急にお仕事しないといけなくなっちゃったんだって。だからもうお外に行っちゃったの。僕もディル達も残念です。だってお酒攻撃出来なかったよ。お父さん達の時はお昼の後もお酒攻撃出来たから、ルーリア達遊びに来たら見せてあげようと思ったのに。
お泊りのお家の前でルーリア達待とうと思ったのに、お父さんがお部屋までルーリア連れてきてくれるから、お部屋で待ってなさいって。ブー。僕マシロに乗って窓からルーリア達来るの見てました。
早く来ないかなぁ。そうだ! 木の実! 僕達急いでお土産の木の実の準備します。椅子の上に乗っかって、机の上に木の実並べていきます。みんな喜んでくれるかな? そうだ。お花も飾ろう。お花も出してもらって、机の上とっても可愛くなりました。
「ユーキ、みんな遊びに来たぞ。」
お父さんがドア開けたら、タタタタタッってルーリア走って入って来ました。お友達のルーリアがすぐに僕の頭の上に乗っかります。みんながお部屋に入ったらお父さんすぐドア閉めて行っちゃいました。ルーリアに聞いたらあの悪いおじさん1階のみんながゆっくりする所にいるみたい。お父さんお話しに行ったのかな?
机の上の木の実プレゼントって言ったら、みんな喜んですぐに木の実たべはじめました。それから可愛いお花にお顔くっ付けて何かしてるの。何でお顔くっ付けてるのか聞いたら、キミルが出してくれたお花、とっても甘くて美味しいミツが入ってるんだって。キミルがミツ入ってるの忘れてたって、えへへって笑いながら頭掻いてます。もう大切なこと忘れちゃダメダメだよ。
ルーリアが僕の手にお花乗っけてくれます。ルーリアはお花にお顔つけてミツ舐めてるけど僕はどうしよう。エシェットがひょいってお花とって、お花の花びらちょいちょいって取りました。それで花びらとったところにお口つけてみろって。
僕お口つけてペロって舐めました。
「!!! ふおぉぉぉぉ! あみゃいでしゅうぅぅぅ!!」
すっごく甘くて、すっごく美味しいの。僕何回も舐めちゃいます。ディル達も一緒にペロペロ。キミルが他のお花も美味しいよって、別のお花も魔法で出してくれました。お父さんに怒られないか聞いたら、マシロがこのお花だったら大丈夫だろうって。
新しく出してもらったお花もペロペロ。これもとっても美味しいです。
プレゼントの時間終わって、そのあとはみんなで遊びました。僕のお友達のルーリアはずっと僕の頭の上に乗ってたよ。
たくさん遊んで、お外見たら夕方になってました。お父さんがルーリア達帰る時間って呼びにきたんだ。
「とうしゃん、もうおちおきいいでしゅか?」
今、おじさんルーリア達迎えに来てるんでしょう。もう悪いおじさん達捕まえていいかな。それでお仕置きするの。
「ユーキ。まだなんだ。まだいろいろやることがあるんだよ。」
「でもでも、ルーリアかえったら、おじしゃんにダメダメしゃれるでしゅよ。」
「ユーキ。今日もお父さんは夜ルーリアと話しをする。ルーリアを助けるのにとても大切なことなんだ。必ずルーリアを助けるからもう少し待ちなさい。」
お父さんがそう言ったら頭の上にいるルーリアが鳴きました。すぐにマシロがなんて言ったか教えてくれます。
「キュイキュイ、キュイィィ。」
「帰ってもすぐに虐められないから大丈夫と言っている。それからまた夜主に会いにくると。」
ほんと? 虐められない? ルーリアを抱っこしてあげたらお顔すりすりしてくれて、それからお父さんにくっついてお部屋出て行っちゃいました。最後におしっぽ振ってくれたんだよ。
夜みたいにマシロに乗っかって、ルーリア達帰って行くの窓から見てたの。悪いおじさんがみんな連れて帰って行きます。
「主、ウイリアムもルーリア達もたくさん話しをして、あの悪い者達を捕まえる準備をしているのだ。だから主は今待つことが仕事なのだ。なに、全てがうまくいけば、我らがあの面白いお仕置きを必ずしてやる。」
絶対だよ。そうだ。夜またルーリアが来たときのために用意しなくちゃ。ルーリアのお座りするイスとか用意したらどうかな? キミルが馬車でしてくれたみたいに、ふかふかわたぼこいっぱいどうかな? よし準備開始!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます