第207話遊びに来たよ!
お昼寝して、それからおやつ食べて、お父さんが言ってた通り夕方に街に着きました。この前は雪がいっぱいだったけど、今はカージナルみたいにお花がいっぱい。お店で売ってるものも、雪が降ってた時と違うんだって。
ルーリアに会いたいし、お店もたくさん見たかったけど、もう夕方だから我慢我慢。馬車はそのまま走って今日お泊りするお家まで行きます。
馬車の窓からお店見ながら、ルーリア達が居ないか確認です。遊びにきたよってお手て振ってこんにちわするんだ。
ルーリア達が前にいたのはお店通りのちょうど真ん中くらい。もうすぐそこに着きます。僕はちょっとだけお顔外に出して前の方を見ました。ルトブルが僕のうさぎさんの帽子のお耳掴んで、僕が窓から落ちないようにしてくれてます。でも…、お耳引っ張らないで。僕がうさぎさんだったらお顔が伸びちゃうよ。キュって。
あっ! あそこ! ルーリアがたくさん居るよ。やっぱりこの前の場所に居たよ。早く早く前まで行って。僕がお父さんにルーリア達がいたって言ったら、ルーリア達の前でちょっとだけ止まってくれるって。ふわぁ、ふわぁ。ありがとうお父さん。
ルーリア達とルーリアの飼い主のおじさんの前で馬車が止まります。
「これはこれは、この前の坊っちゃま。また街へお越しになられたのですね。」
「はいでしゅ! えとえと、ごあいしゃちゅいいでしゅか?」
「どうぞどうぞ。」
あっ、あの僕とお友達になったルーリア、いつもみたいに肩に乗って僕のこと見てる。僕はルーリアに手をぶんぶん振ってこんにちわしたんだ。ルーリアね最初とっても驚いたお顔してたの。それからとってもニコニコお顔になって、そのあととっても慌ててるお顔したんだ。どうしたんだろう? 何か変な感じがするね。
僕マシロのこと見てエシェット達のこと見ました。マシロ達はお首振ってそれからもう1度ルーリアのこと見ました。
僕ルーリアとお話ししたかったけど、今日はもうダメダメ。馬車が走り始めます。お父さんが明日遊ぶ約束おじさんとしてくれて、おじさんが明日お泊まりするお家に来てくれるって。じゃあ、その時お話し聞いてみよう。もしかしたら誰かがお怪我とかしててディルにお願いしたいのかも。他のお願いがあるかも知れないし。でも…。おじさんは慌ててなかったよね? う~ん。
僕ルーリアにバイバイしてから馬車の中でたくさん考えました。それでたくさん考えてお腹空いちゃったよ。
お泊りするお家についてすぐに夜のご飯です。今日お泊まりするお家はお泊りするお部屋でご飯食べるんだよ。オクタビオに僕達のお部屋でご飯食べようって言ったら、3人は別のお店で食べるんだって。え~、僕一緒に食べたかったのに。
ドアの所でオクタビオ達がコソコソお話してます。あっ、後ろにディルとリュカいるの気づいてない。3人がお部屋出て行ってから、2人がニコニコしながら戻ってきました。
「なぁなぁ、3人ともお酒飲みに行くみたいだぞ。」
「この街のお酒安くて美味しいって言ってたよ。今日は久しぶりにたくさん飲もうって。」
「あっ、それってもしかしてキミル達お酒攻撃出来るかも?」
「そうだね。楽しみ。」
「僕も。」
お酒攻撃はキミルが名前考えたんだよ。お父さん達がたくさんお酒飲んだとき、具合が悪くなっちゃうでしょう。お母さんはそれはダメダメなことだから、リュカ達がお父さん達にお仕置きしていいって言ったの。あの頭が痛くなったり、ガンガンするお仕置きだよ。それのことキミルがお酒攻撃って名前にしたんだ。ハロルド達まだお酒攻撃したことないの。この前みたいにおやつ取られちゃって、おやつ攻撃はしたことあるんだけど。だからみんな3人がお酒飲みに行くって分かってニコニコです。
僕はお酒攻撃好きだけど、お酒の匂いは嫌い。だってお鼻ギュッて摘まんでもくちゃいんだもん。
あのね、ディル達の攻撃たくさんできたの。ハロルド達に突撃でしょう。それからお菓子攻撃にお酒攻撃。あとお父さんがお仕事しない時にお父さんのお顔のところでみんなが早く仕事って騒ぐお仕事攻撃。ね、いっぱいでしょう。
お父さんが窓に近づいて、
「どこに飲みに行くんだ? 私もいっ…。」
いっ、なに? お父さんがお話終わる前にお母さんが、
「あなた。あなたは私とユーキちゃんを2人きりにするつもなの?」
って言って、お母さんニコニコお顔でお父さんに大きなカバン渡しました。お泊りのお洋服とか入ってるの。お父さんもニコニコお顔のまま、そのカバンからサササっていろいろ出して、すぐに準備しちゃいました。
「まさか。さあ、ご飯を用意してもらおう。(ちっ。あいつらだけ。明日お酒攻撃でやられてしまえばいい)」
夜のご飯食べて、寝る時間になってもハロルド達帰って来なかったから、おやすみなさい出来ませんでした。んもう。おやすみなさいしたかったのに。でもリュカ達は帰ってこない方が良いって。その方がお酒攻撃面白いからって言ってました。
お父さんとお母さんにおやすみなさいしてベッドに入ります。最初は僕とシルフィーだけでベッドに入ります。マシロにエシェット達が寝転んでおやすみです。お父さん達一緒じゃないけど、すぐ近くに居るから大丈夫。明日は早くルーリア来るかもだから、ちゃんと寝なくちゃ。
「すうすう…。すうすう…。」
「コツンッ」
「すうすう…。」
「コツンッ、コツンッ」
「うゆう…。うるしゃいでしゅう…。くろにゃん、ちーでしゅう…。」
「何で俺がシーなんだ。ユーキ、お客だぞ。」
うう。もう誰? いつも僕が寝てる時に起こすの? モリオンが僕のこと抱っこしてくれました。
「あのルーリアが来たみたいだぞ。」
ルトブルにそう言われて、お目めを擦りながら窓を見ます。リュカが光ってくれて、ルーリアがヒョコって窓のお外にお顔出したのが見えました。この前と一緒だね。僕と遊びたかったんだ。だからな明日まで待てなくて遊びに来ちゃったんだね。
エシェットが窓開けてくれてルーリアがサってお部屋に入って来ます。すぐにモリオンを登ってきて、僕の肩の上に乗りました。あれ? どうしたんだろう。何か慌ててる? 嬉しいお顔してない。やっぱり誰かお怪我しちゃったの? それとも困ってることあるの?
エシェットがルトブルに結界張れって言って、ディル達にお父さん達起こすように言いました。ディル達がすぐに飛んでいってお父さんのお顔に攻撃します。
「な、何だどうした! 何処からか攻撃か?!」
お父さんがガバッてベッドから起きました。周りを見て、僕達が起きてるの見てお顔のおでこのところがしわしわになりました。それから僕のお肩のところ見てもっとしわしわが出来ちゃいました。
「なぜルーリアがいる? ユーキ。ユーキが友達になったルーリアか?」
僕がコクンって頷いたら、お父さんは大きな溜め息です。それからお母さん起こしました。お母さんも最初ルーリア見て驚いてたけど、すぐににっこりお顔になって、ちゃんとお座りしてみんなでお話しましょうって、いろいろ準備はじめました。
お父さんが寝るお洋服の上に、別のお洋服着てお部屋から出ていきます。お話する前に、お目めぱっちりする準備だって。すぐに戻ってきたお父さん。たくさんカップ持って帰って来たよ。
僕達はホットミルク。お父さんとお母さんは僕達が嫌いな、苦くて茶色なんだけど透明な飲み物。大人の人はみんなあのお茶飲むんだよ。砂糖とミルク入れるの。何でこんなまずいの飲むのかな?
お父さんがカップを机に置いてお椅子に座ります。僕達もお椅子に座ってホットミルクを飲みます。僕ホットミルク飲んでお目めがシャキーン! です。ディル達もね。シルフィーは…、マシロの上でくうくう寝ちゃってます。
「それで結界まで張って、それだけ面倒な話しということか?」
お父さんが最初にお話し始めました。
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