第201話僕の新しい髪型
アメリアは叫んだ後に僕の周りを見ました。
「それは妖精達とやったのですか?」
僕の周り、たくさん妖精が飛んでます。みんな遊びに来てくれたんだよ。
「うん。ボク達遊びに来たんだ。それからご飯も食べに来たんだよ。」
「来たらユーキ達が何か一生懸命やってたから、オレ達手伝ったんだぞ。」
「私達がやったんだからね。見て完璧でしょう?」
「ねぇ~。」
妖精さん達たくさんお話しするから、粉かけて貰いました。僕きっと全部お話しできない。マシロ達も面倒くさいって。アメリアは妖精さん達のお話し聞いて、それからふんって力入れました。
「では初めにユーキ様、奥様のもとに参りましょう。まだお部屋に居られるはず。さあ、皆様も御一緒に。」
アメリアにくっついて、寝るお部屋に行きました。アメリアがノックしてお母さん呼んだけど返事がありません。もうご飯のお部屋に行っちゃったのかな? お母さんがお部屋にいないの分かったら、アメリアぶつぶつ言いながら今度は食べるお部屋に移動です。
「本当はお食事をするお部屋でするのは、あまり良いことではないのですが、仕方がありません。非常事態です。」
ご飯のお部屋について中に入ろうとしたら、アメリアがドアの前で止まったの。僕アメリアの足にぶつかっちゃったよ。お顔がボフンってなっちゃった。アメリアがお母さんを呼びます。
「奥様! 非常事態です!」
「かあしゃん!」
僕はお母さんの所に走って行って抱きつきました。あれ? いつもならお母さんすぐに頭なでなでしてくれるのに、今はしてくれないの? お母さんのお顔見たらお母さんとっても驚いたお顔してます。僕ねお父さん達のお顔も見ました。みんなおんなじお顔です。どしたの? あっ、そうだこれのこと聞かなくちゃ。どう? カッコいいでしょう。僕はカッコいいポーズします。片方のお手ては腰に、片方のお手ては万歳でグーにした。
カッコいいポーズして、周りでみんなもカッコいいポーズしてたら、今度はお父さんが叫んだんだ。
「何だ! その髪の毛は!!」
僕今自分のお椅子に座ってます。お母さんとばあばが僕の髪の毛もそもそしてるんだよ。アメリアは僕をご飯のお部屋に連れてきてすぐにご飯作ってるお部屋に行っちゃいました。あのね妖精さん達のご飯頼みに行ってくれたの。
僕の頭、今リボンでいっぱいです。妖精さん達とキミル達にたくさん髪の毛結んで貰ったんだよ。遊びのお部屋で髪の毛あげて遊んでたんだ。でも手で髪の毛あげるとすぐにもとに戻っちゃうでしょう。そしたらモリオンが良いこと思い出したって言ったんだ。
「この前来てた女の子妖精、たしかこんなことしてなかった?」
玩具箱の中ゴソゴソしてモリオンがリボン持ってきました。玩具箱の中、お母さんやばあば、みんなが要らないからあげるって、貰った可愛いリボンがたくさん入ってるの。リク君にお菓子あげるときとか、このリボンで袋結ぶんだよ。
そのリボンを1本持ってきて、モリオンがキミルにゴニョゴニョ言って、キミルがとってもにっこりです。それで僕の髪の毛ゴソゴソしました。
「ほら出来た! ユーキ鏡見て!」
「キミルがんばったよ。可愛く結べたよ。」
鏡に走って行って髪の毛見てみました。
「ふおお! 髪の毛たってるでしゅ。」
髪の毛少しリボンで結んであって、結ばれた髪の毛がシャキンじゃないけどピョンってしてました。女の子妖精さんが髪の毛結んでたの思い出したんだって。それの真似したって。そういえば女の子妖精さん達、みんな髪の毛結んでたよね。
その後もモリオン達が頑張って結んでくれたんだけど、時間がかかるし、疲れちゃったって。僕もやってみたんだけど、うまく出来なかったの。マシロは出来ないし、エシェットとルトブルは…。知らない!
3つくらい結べたとき、妖精さん達が遊びに来ました。女の子妖精さん達がディルを囲みました。
「ディル! お羽のキラキラ消えないのよ。さあ、今日こそ私達のお羽もキラキラにして!」
ぴゅってディルがマシロの毛の中に隠れます。ディルを探す女の子妖精さん達。僕の方に来た男の子妖精さん達。キラキラお羽の青い妖精さんもいるよ。直したお羽、ずっとキラキラなんだって。それで女の子妖精さん達がまた良いなぁ、良いなぁって言って煩いから来たんだって。女の子達はキラキラお羽。男の子達は一緒についてくればご飯食べられると思ったんだって。
それで僕の頭見て、何してるのか聞いてきました。僕はハロルド達の髪の毛のこと説明しました。真似して髪の毛結んでるんだけど、キミル達が疲れちゃうことも説明したんだ。
そしたらディルのこと追いかけてた女の子妖精さん達が、ビュッて僕の方に飛んできたの。僕ビックリしちゃったよ。ディルの方見たら、フゥってしてました。
「ユーキ、まだまだたくさん結ぶの?」
「なら私達も手伝ってあげるわ。私達自分達の髪の毛結ぶの上手だし慣れてるから、みんなで結べばきっと早く終わるはずよ。」
そう言ってみんなで結んでくれたの。それで全部の髪の毛結んでもらって、鏡見て喜んでたらアメリアがご飯って呼びにきて叫んだんだ。
僕前にこういう動物絵本で読んだことあるよ。えっとねぇ…。背中にツンツンがいっぱいあるやつ。うんとうんと、あっ、ハリネズミ! 僕の髪の毛ハリネズミみたいにしてもらったんだ。
僕とってもこの髪の毛気に入ってたのに、お母さんもばあばもダメって、今リボン取ってるんだ。せっかくみんなが結んでくれたのに。僕はブーブーです。妖精さん達もモリオン達もブーブーだよ。
「あら、これは切らないとダメね。しっかり結んであるわ。」
「あらあら、こっちもね。でも妖精達のご飯の用意もあるし、今のうちに終わらせてしまいましょうね。」
お母さんもばあばもご飯の前に、大仕事が待ってたわって言って、ハサミとかクシとかいろいろ用意して、僕の髪の毛直してます。お父さんはそれ見てガックリです。
「凄いねあれ。面白いとかじゃなくて、それ飛び越えて、ただただビックリしたぜ。家に戻って来てから、何にもないっていう日が全くないんだが。兄貴はユーキが家に来てから、いつもこんな生活してるのか?」
「どうだ? 毎日に飽きることもなければ、いつもこういろいろと忙しいんだぞ。お前達もまだまだここに居るんだ。毎日を楽しむといい。」
「………いつも突撃という脅威に晒されてるんだぞ。楽しくない日があるとでも?」
アメリアが妖精さん達のご飯が出来ましたよって教えに来たとき、ちょうど全部リボン取られちゃいました。それから櫛で髪の毛シュッシュッってやって貰って終わりです。
「あとはご飯食べてからね。」
ん? 終わったんじゃないの? よく分かんないけど、ご飯がどんどん運ばれてきちゃったから聞けませんでした。
ご飯一緒に食べた妖精さん達、今日はみんなでお泊まりして行くって。やった! じゃあまたみんなでベッドで寝ようね。
休憩のお部屋に戻って、またまた髪の毛直します。鏡見たらボワって、髪の毛が増えてるみたいになっちゃってました。お母さんがお水で髪の毛濡らして、クシでシュッシュってして、風の魔法でかわかします。そうするとね、ボワってなってたところが、いつもの髪の毛に戻るんだ。
「ふう、これでお終いよ。ユーキちゃんもうこの髪型はしちゃダメよ。お母さん直すの大変だわ。」
ちぇ~。ダメって言われちゃった。面白かったのに。
みんなでベッドの中に入ります。明日は魔法の練習も剣の練習もなしなの。だから明日はずっと妖精さん達と遊べるね。嬉しいなぁ。僕のお顔の横に青色妖精さんがごろごろします。
「ユーキ。僕ね、ユーキとディルにお羽治して貰ってから、とっても元気なんだ。ありがとう。」
「えへへでしゅう。」
僕は妖精さんギュウって抱きしめました。明日は何して遊ぼうかなぁ。楽しみ!
僕が寝てから、お父さんがお部屋に来て叫んでたの、僕ぜんぜん知らなかったよ。
「何だこれは! またか!」
「しぃ~。やっと寝たのよ。」
「私はまたマシロベッドか? 良いかマシロ。」
「仕方あるまい。」
「それで話は終わったの?」
「はぁ、まあ一応な。」
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