第190話ごめんなさいとオクタビオ。それと雪が溶けました。
「すまなかった。」
最初は大きな剣持ってた人がそう言って、次は魔法使おうとした人。
「ごめんね。」
最後はハロルドが、
「本当に悪かった。謝る。ごめんな。」
って。3人ともどうしたの? 今までごめんなさいしなかったのにね。僕がそうみんなに言ったら、みんなもねぇって。ディルとキミルとモリオンは突撃の格好のままだよ。
「ハロルド達はお父さんやじいじ、みんなにごめんなさいしてるんだぞ。お父さん達のお仕事邪魔したからな。それで、ユーキ達もせっかくお手伝いしてくれたのにな。だからユーキ達にもちゃんとごめんなさいするように言ったんだ。」
みんなにごめんなさいしてるの? 僕達にもごめんなさい?でも僕、あんまりハロルド達好きじゃないもん。僕達悪い騎士さん達捕まえてたんだよ。お邪魔はダメダメなんだよ。僕がブスってしてたらハロルドが僕の前に来て、もう1回ごめんなさいしたんだ。
「ユーキ。本当に悪かった。もう絶対邪魔はしない。」
う~ん、どうしようかな? みんなでお話し合いしようかな? みんなでお部屋の端っこに集まってお話し合いです。お話し合い、お母さんも一緒にしたんだ。何で?
「お母さんもたまには、ユーキちゃん達のお話し合いに混ぜてね。」
ふ~ん?いいよ。お母さんは特別。だってお母さんだもん。お母さんリュカに粉かけてもらいました。
マシロとエシェットとルトブルはどっちでもいいって。リュカはバカは嫌いだから無視するからいいって。ディルとキミルとモリオンは突撃出来なくなるのは嫌だって。シルフィーは僕とおんなじでいいって。本当にもうお邪魔しないかな?お父さん達はもう仲直りしたの?お父さん達仲直りしたなら、僕もそれで良いかなぁ。でもディル達言ってたみたいに、突撃できないのちょっとだけヤダなぁ。
うんうん考える僕達。そしたらね、ずっとお話し聞いてたお母さんが、良い考えがあるわよって言って、僕達はソファーに戻ったんだ。良い考え?どんなかな?
「ユーキちゃん、ハロルド達と仲直りはちゃんとしましょうね。ハロルド達もちゃんとごめんなさいしたでしょう。ユーキちゃんだって、リク君とケンカしてごめんなさいしたのに、リク君にヤダって言われたら嫌でしょう?ハロルド達も同じよ。ハロルド達はユーキちゃんと仲良しになりたいの。」
うん。僕ごめんなさいしても、リク君と仲良し出来ないのはヤダ。そっか。ハロルド達、僕達と仲良しになりたいんだね。じゃあ仲良しなってあげるよ。
「ぼく、なかよししゅるでしゅ!」
「良い子ね。あとねユーキちゃん。突撃はやめなくて良いわよ。」
ふお! ほんと? 僕もディル達もみんなで喜びます。仲良しになっても突撃やめなくて良いんだ。やったぁ!
「でも、突撃して良いのはハロルド達だけよ。」
「はいでしゅ!」
僕達は喜びながらお父さんのお部屋から出ました。今日は何して遊ぼうかな?お母さんが突撃していいって言ったし、お外が明るいうちに突撃もしたいね。
「お義姉さん?! 何を!」
「あら、ちょうど良いじゃない。今、貴方達冒険者活動出来ないのだから。体が鈍らないようにするのにちょうど良いわ。」
今日は最初はクッション結界で遊びました。2回だけでんぐり返ししてもらって、あとは剣使ってポーズしてみました。お父さん達の真似だよ。
それでね僕が剣でジャンプしてるの見て、ディル達も剣が欲しいって言ったの。面白そうって。でも、ディル達が持てる小さい剣ないよ。じいじかばあばに作って貰えるかな?じいじもばあばも作るの上手だもんね。乗り物もおすべり台も作っちゃうんだから。
お昼ご飯食べて次は玄関ホールで乗り物で遊びました。そしたら玄関からハロルド達が入ってきたんだ。突撃の時間だ!僕達はすぐに突撃の格好します。
「とちゅげきぃー!」
僕達は最初にハロルドに突撃しました。ハロルドはぶつかる瞬間におっとっとて僕達避けたの。それで避けすぎて、玄関にぶつかりそうになりました。う~ん。残念。よし次は大きい剣持ってた人! すぐに突撃です。大きい剣の人もうおって言って、変な格好して僕達避けたんだ。う~、また残念。
最後は魔法使う人に突撃です。
「とちゅげきでしゅう!!」
僕達が突撃しても最初は動かなかった魔法使いさん。やった! 突撃成功って思ったら、スッて魔法使いさんが上に飛んだんだ。僕達みたいにぴょんぴょんじゃないの、スッって全然音しなかったんだよ。それでくるってでんぐり返しして、階段の所に降りたんだ。
ふわわ、凄い凄い! みんなで拍手しちゃった。エシェット達みたい。エシェット達もとってもきれいにジャンプするもん。僕達はすぐに魔法使いさんに駆け寄ります。それで近くでもう1度拍手しました。
「しゅごいでしゅ! カッコいいでしゅ!」
「どうやって跳んだんだ! カッコよく跳ぶのなんて、エシェット達だけかと思ったぞ。」
「うん。たしかに今のは凄いね。」
みんなで魔法使いさん褒めてたら、魔法使いさん、困ったお顔して笑ってます。うん? どしたの? マシロが教えてくれたよ。ディル達何言ってるのか分からないから困ってるんだって。あっ、そっか。慌てて粉かけてもらいます。それでもう1度みんなで魔法使いさんと話しました。
「それでこの状況か?」
お父さんが休憩のお部屋でお茶飲みながら、僕達の方見て言いました。僕達あれから、ずっと魔法使いさんとお話してるの。おやつの時も夜のご飯の時もだよ。お母さんに静かに食べなさいって怒られちゃった…。えへへ…。
「まほうちゅかいしゃんは、たくしゃんぼうけんしたでしゅか?」
「そうだね。たくさんしてるよ。それよりも僕の名前は魔法使いさんじゃないんだけどな。僕の名前はオクタビオだよ。」
「俺は剣の人じゃなくてタイドスな。」
「しょうでしゅか。オクタビオしゃんは…。」
「………無視かよ。」
たくさんお話したかったのに、お父さんもお母さんももう寝る時間だって。明日もお話してくれるって聞いたんだけど、明日はダメだって。明日はアシェルのお手伝いがあるみたい。アシェルがハロルド達にお仕置きなんだって。お仕置きいっぱい。だからまた今度ねって。アシェルにも怒られてたんだね。アシェルとっても優しいのに。僕、アシェルが怒ってるとこ見たことないよ。
アシェルのお仕置きが終わったらまたお話し。楽しみだなぁ。それまで我慢我慢。
次の日はハロルドがプレゼントくれました。小さなお人形さんのセットです。冒険者さんや騎士さんでしょう、妖精さんに魔獣もたくさん。小さなお家もついてて、お人形さんのお家が3つになりました。
それでね、そのお人形さんに小さな剣が付いてたんだ。ディル達が喜んで、みんな腰に付けちゃいました。お人形さんの剣なくなっちゃったよ…。なんかカッコ悪いから今は、木の枝がくっ付いてるんだ。
それから少しして、僕ね楽しみにしてたの。オクタビオとお話するの。でもなかなかお話できないまま。もう! どんな悪いことしたの? アシェルのお仕置き終わらないんだもん。アシェルのお仕置き終わらないまま、雪、全部溶けちゃったの。それで、お外もだんだんあったかくなって来ました。寒い日もあるけど、あったかい日が増えたんだ。
キミルがとっても喜んで朝毎日、モリオンと一緒に森にお散歩に行ってます。綺麗なお花がちょっとだけ咲いたんだって。もう少したくさんお花が咲いたら、みんなで見に行くお約束しました。
なかなかオクタビオとお話できないまま、たくさんのお花が咲いてきたってキミルが報告してくれて、明日、みんなでお花見に行くことになりました。お庭もたくさんお花咲いてるけど、森はもっとたくさんいろいろなお花が咲いてるって。
「キミル初めてだよ。あんなにたくさんお花見たの。びっくりしたけど、とっても綺麗だよ。明日ユーキと一緒に観に行くの楽しみ!」
キミルがお花見に行ったらお花がとっても元気になって、綺麗になったんだって。それで次の日また見に行ったら今度はお花が増えてたんだって。僕も楽しみだなぁ。お菓子とミルク持っていかなきゃ。
お部屋に行って明日の準備。マシロが僕のことふんふんしてきます。
「どちたの?」
「主、体がおかしくないか?」
「?」
マシロの言葉にエシェットが近づいてきて、僕のことふんふんします。
「ユーキ、体が熱くないか?」
ん?僕別に熱くないよ。お外があったかいだけだよ?そう言おうとしたんだけど、急にクラッとしました。
「主!!」
(ドサッっ!!)
あれ?マシロもエシェットもみんな横に見えるよ? なんでだろう?
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