第153話ルトブルのお友達。それからアレをもう1度


 ルトブルはニコニコしながらお外見てます。もう1度何見てるか聞こうとしたとき、僕とルトブルの前に、大きな鳥さん?の魔獣が飛んできました。鳥さん?お顔と羽は鳥さんで体がライオンさんみたいなの。お兄ちゃん達が慌てて僕の所に来ました。


「とりしゃん、おおきいでしゅね。」


 鳥さんはマシロよりも少し大きくて、羽をパタパタさせると、強い風が吹いてくるんだ。


「ユーキ、こいつはグリフォンというんだ。我の友達だ。」


 ルトブルのお友達なんだって。このグリフォンも、あの黒服さん達の仲間の人に、無理やりお友達にさせられて、街を攻撃しなさいって言われてたみたい。それでねモリオンが悪い人達の闇の力を消したから、もう黒服さん達の言うこと聞かなくて良いし、みんな自由にいろいろな所に行けるようになったんだって。だからグリフォンは攻撃するのやめて、ルトブルに会いに来ました。


「とうしゃんかあしゃん、かえってくるでしゅか?」


 だってもうみんな自由なんでしょう。戦わないんでしょう。でも違うみたい。戦ってる魔獣の中に、戦いが好きな魔獣がいるんだって。その魔獣がお父さん達とまだ戦ってるって。もう。何で戦うの?無理やりお友達終わったんだよ。みんな仲良くすれば良いのに。

 それでね、さっきマシロが倒したお猿さん、戦うのが好きな魔獣でした。あのお猿さんがまだまだ居て、お父さん達と戦ってるみたい。それに戦うのが好きな魔獣がまだ居るんだって。そうなんだ。じゃあお父さん達のお手伝いに行かなくちゃ。


「とうしゃんのおてつだいいくでしゅ!マシロ、またおしりかむでしゅよ。」


 今度はお城の外に居るおさるさんだから、お尻咬んだらもっと上まで飛ぶかも。それにシルフィーが見たことある、エシェットが遠くまで飛ばすのも見られるかも知れないよね。


「待って待って!ユーキ、ここで待ってる約束でしょう。それに危ないからお城から出るのはダメだよ。」


 え~、見たかったのに。お兄ちゃんに止められちゃった。残念。でもお約束したもんね。僕達が残念がってたらエシェットが良いこと思いついたって。


「エシェット、余計なことはしないで下さい。あなたの良いことは、だいたいがやり過ぎて問題になるのですから。」


 アシェルが黒服さんの体を、足でぎゅうぎゅう踏みながらエシェットに注意してます。黒服さんはさっきからずっとモリオンにお話してるけど、全然モリオン聞いてません。


「安心しろ。これはお前達にとっても良いことのはずだ。マシロ、お前もこっちに来い。ルトブルはユーキの側だ。モリオンはもしまた変な闇が襲ってきたら、すぐに消しされ。良いな。」


「うん。任せて!!」


 エシェットがグリフォンに近づいて何か言ってます。マシロも近づいて一緒にお話を始めました。お話はすぐに終わって、エシェットが僕達に少し離れてろって。何するのかな?ドキドキです。良い事って、きっと楽しい事だよね。

 グリフォンがバサッって飛んで行きます。飛ぶときまた凄い強い風が吹きました。


「わぁぁぁっ」


「ちょっと!!」


「キミル掴まって!!僕ユーキの髪の毛掴んでるから大丈夫!」


「モリオン、手離さないで!」


 強い風が吹いたせいで、ディルとリュカが空中をクルクル転がって、モリオンは僕の髪の毛掴んでそれからキミルの手を掴んだみたい。だって髪の毛引っ張られて痛かったんだもん。大丈夫じゃないよ。それにね僕も転がりそうになっちゃって、ジョシュアお兄ちゃんが体を押さえてくれました。


 少ししてちょっと遠くにグリフォンが見えました。でも1匹だけじゃなくて6匹います。1番先頭がさっきのグリフォンで、後ろは仲間だって。

 ん?あれ何かな?近づいてくるグリフォン達。足の所、何か持ってるみたい。ジーッてよく見ます。動いてる?それが何かすぐに分かったよ。グリフォン達が持ってきたのはあのお猿さんとそれから、うんとあれはねぇ、ブタさんかな。大きい人の体したブタさんでした。


「ふむ。さすがグリフォン。連れてくるのは簡単そうだ。よしマシロ、さっきの話通りに。ユーキ達が喜ぶ姿を見たいならな。」


「勿論だ。我はさっきも主の喜ぶ顔は見ているが、また見たいからな。」


 マシロ達は落ちちゃうギリギリの所に立ちました。どんどんグリフォンが近づいて来て、僕達の目の前まで来て、それでもっと高くまで飛びました。それで、先頭のグリフォンがお猿さんのこと離しました。落ちてくるお猿さん。マシロが落ちて来たお猿さんの赤いお尻に噛み付きました。噛まれたお猿さんはさっきみたいに飛び上がります。落ちて来たり飛んだり忙しいね。ちゃんと綺麗に、マシロの歯型がお尻につきました。


「きゃっきゃっきゃっ!!」


「いいぞぉ~!!」


「マシロもっとやっちゃって!!」


 怒ったお猿さんがマシロに攻撃しようとして来ました。マシロがサッて避けると、今度はエシェットがお猿さんの前に立って、それで。


「ユーキ、それにお前達よく見ていろ。これから蹴り飛ばすからな。そこまで早く蹴らないからユーキでも蹴るところが分かるはずだぞ。いつも見えない攻撃ばかりで、いくらカッコいいと思っても、見えなさ過ぎるのもつまらぬだろう。」


 今度はエシェットに攻撃して来たお猿さん。エシェットがシュンッて蹴りました。お猿さんがヒュンってお空を飛んで行きます。ずっとずっと遠くまで、どんどん飛んでいって見えなくなっちゃいました。


「ふわわ、しゅごいでしゅね!!みえなくなったでしゅ!」


 僕達はみんなで拍手です。


「ね、面白い。僕の言った通り。」


 マシロとエシェットを見てたお兄ちゃん達が、ボソボソ何か言ってます。


「何それ…。そいつら確かに敵の魔獣だけど、なんか可哀想になってきたよ。」


「ちょっとレベルが違い過ぎるよな。」


 お猿さんが見えなくなって、別のグリフォンが今度はブタさんを落とそうとしてきました。このブタさんは初めて見たけど、う~ん。お猿さんみたいにお尻赤くない。どこ咬んでもらおうかな?考えてたらキミルがね、


「お猿さんみたいに、咬むところないから、マシロとエシェット、交互に蹴ってもらおうよ。マシロが最初に蹴って、エシェットがすぐにさっきみたいに蹴り飛ばすの。」


 あっ、ボールと一緒だね。このブタさん太ってて丸いからちょうどいいね。

 マシロ達が頷いてくれて、エシェットから少し離れました。エシェットがグリフォンにブタさんを落とすように言います。グリフォンがブタさんをはなしました。

 落ちてくるブタさん。マシロがジャンプして後ろ足でブタさんのお腹を蹴りました。エシェットの方に飛んで来たブタさんをさっきみたいにシュッて蹴ります。


「ブギイィィィィィッ!!!」


 ブタさんが鳴きながら飛んで行きます。それでやっぱりすぐ見えなくなっちゃいました。僕達はまたまた拍手です。

 その後マシロとエシェットは順番に同じことをして、グリフォン達は落としたらすぐに、次の魔獣を捕まえに行きます。お猿さんさんやブタさんばっかりじゃなくて、悪いことする魔獣をたくさん連れてきました。全部マシロとエシェットが咬んだり、飛ばしたりしてくれます。僕達はそれが面白くてずっと笑って拍手してました。


「殿下。これも国王様に報告でしょうか…。先ほどまでの緊張がなくなってしまったような。」


「報告しないとダメだろうな。彼らのおかげで全てが解決するだろうが。はあ、父上の性格から言って、何でその場に呼ばなかったと怒られそうだ。」


 少しして最初に来たグリフォンが、エシェットに何か言いました。もう魔獣持ってきてません。


「そうか。ユーキこっちに来て街を見てもいいぞ。もう連れてくる魔獣はいない。後はウイリアム達だけで戦えるような魔獣ばかりだ。」


 マシロ達がたくさん魔獣倒してくれたから、後はお父さん達が倒せる弱い魔獣ばっかりだって。その魔獣も、もう少ししか居ないから大丈夫なんだって。僕はマシロとエシェットに抱きついてありがとうしました。それからグリフォンにもありがとうしようと思って、エシェットに聞いてもらいました。なでなでしても良いかって。グリフォンはそれ聞いて、僕の前に降りてきてお座りしてくれました。

 そっとグリフォンに近づきます。グリフォンのお目め、とっても可愛いお目めでした。

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