第8話

シリウスブラックは、缶コーヒーをゆっくり飲む姿はリスを彷彿ほうふつさせる。


「アグニよ。貴様は機関に狙われている」


「き、機関に・・・それって?」


「世界を終焉しゅうえんみちびかんとする者達だ。前世では、わたしはそこに所属していた。

完全な記憶ではないから詳細には知らないが平穏と均衡きんこうをいつでも滅することができる・・・ことだけは魂に刻まれている」


シリウスブラックは真剣な表情で

失いし過去の欠片を頼りに語ってくれる。


「それを止めれるのがシリウスブラックなんだね」


「否!わたしでは力不足だ。

話は戻すが、組織の正式名称は

ルーンアルカナラストカタストロフィ組織と呼ばれ略称が組織というわけだ」


「ルーンアルカナラストカタストロフィ組織・・・なんだか長いですね」


「ぐっ!そ、そうであるか」


心なしかショックを受けたようにリアクションした。


「そ、それよりも重要なのは

止められるのはアグニとわたし二人のみ」


「も、もしかして俺が前世の記憶を取り戻せば・・・魔法とか剣を顕現けんげんさせることも!」


「容易に出来るなぁ」


「おぉー!!」


ま、マジか。中学2の頃に忌まわしきノートや技の修練も全て前世の記憶によるものなら、納得するものはある。


「シ、シリウスブラックはいったいどんな人だったんですか?」


「わたしか?そうであるな、

空撃部隊第一位隊長として組織にいた。そしてお前と・・・アグニと邂逅かいこうして幾度となく戦っていたのだ」


「俺とですか」


「強かったよ。数々の神を滅ぼしてきた、わたしでも倒せないほどに」


喉が乾いたのか缶コーヒーをまた

飲む。俺も固唾かたずを呑んで聞いていたようで喉が乾いていたのでコーラーを飲む。

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