十人十色、三者三様、みんな違ってみんないい、道徳的な話では誰しもが特別でそれぞれの物語の主人公で、素晴らしい人間だと言うけれど、実際は才能なり、容姿なり、どうしようなく差違があり、人はそれを比べられて評価され優劣を決められる。この物語の主人公は特別な兄と平凡な自分、優秀な兄と劣等な自分というレッテルに苦しみ、兄にはないなにか、兄よりも優れているところ欲しています。多分これは多くの人(特に思春期)が共感できる点で、ナイーブな要素で、そういう繊細な心が表現されている、いい作品だと思いました。