第2話 学校





 登校して20分で学校に着いた。近いのか遠いのか分からなかった。


 学校の名前は美島高校と言う。結構大きい学校で行事なども多いそうだ。陰キャな俺には関係ないけど……言っていて悲しくなって来た。


 とりあえず学校の中に入るとクラス分けの表が貼っていた。だがそこにはいっぱいの人がいて割り込めそうになかった。一応視力は良い方なので遠くからでもギリギリ見えた。


「一年3組……か。」


 自分のクラスを確認し、三組へと向かった。結構広くて迷いそうになったのだがなんとか着いた。そして、クラスに入った。


 クラスの中は陽キャ軍団とギャルや俺と同じ陰キャっぽい人がいた。陰キャっぽい人がいて安心し、黒板に書かれている席に着いた。俺の席は窓際の一番後ろだった。

 陰キャの俺にうってつけって感じの場所で安心した。席に座るとまずやる事があった。これはうつ伏せになる事だ。こうすると喋られにくいのでぼっちになる事が出来る。


 そして肩が叩かれた。いや俺寝てるんですけドォ!まぁ、実際には寝てないんだが寝ているフリを続ける。


 ユサユサ……ユサユサ


 なんか今度は揺すってきた……この隣の席の人は自分勝手な人なのかな?

 なんかこれ以上寝ているフリしても気付かれそうなので起きる事にした。


「えっと……なんですか?」


「あ!やっと起きてくれましたね!揺すっても起きなかったら叩こうと思っていたので!」


「こっわ……」


 俺は相手に聞こえない声でそう言った。そして相手の顔を、髪の間から見てみた。


 ……めっちゃ美少女やん……


「めっちゃ美少女やん」


「何か言いましたか?」


「あっ、いや何も言ってないです」


 危ない危ない。美少女過ぎて声を出してしまった。てか俺みたいな奴が隣に座って良いのか?


「まぁ、何も言ってないなら良いんですけど……隣ですので自己紹介しますね!私の名前は、八雲美桜やぐもみおと言います!これからよろしくお願いしますね!」


「あっ、じゃあ僕も自己紹介しときますね……僕の名前は浅草蓮です……」


「よろしくお願いしますね!蓮さん!」


「あっはい……」


 そして自己紹介をしたすぐに扉がガラガラと開け教師らしき人が来た。


「皆さ〜ん、座って下さ〜い。」


 教師らしき人がそう言い、みんなは席に着き静かになった。


「おはようございます。今日からこのクラスの担任になる若島美咲と言います。これからよろしくお願いしますね。」


 この美咲先生は結構な童顔で背も小さく、中学生と間違われそうだな……だけど気品はあって、あまり見下されそうにない。マスコットキャラクターとか言うそう言う立場なのかな?


「それじゃあ自己紹介も終わったので入学式をするので体育館に行って下さいね〜。」


 美咲先生がそう言ったらみんなが席を立ち雑談をしながら体育館に行った。






 入学式が終わり自己紹介も終わった。俺の自己紹介の時の第一印象は陰キャだろう。


 そして授業も終わった。今日は入学式だった事もあり、それらしい授業はしてなかった。とりあえず校門に行き、家とは違う方向に向かって行った………

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