.46
ユダはおもむろに話し出した…店内にかかってる音楽のせいで、あまり聞きとれない。
私はユダの方に軽く身を乗り出す。
[とりあえずは今のままかな…でもいつかは沖縄とかでのんびり暮らしたいな]
[え?ステマリ支店作るんじゃないの?]
トオルが言った。
[ステマリはミクが大きくするさ]
ユダはトオルにそう答え、今度は私に質問した。
[恵美の夢は?]
…私の夢…家族が欲しい…。
[とりあえず普通の幸せが欲しい]
口にした答え。
トオルが笑って言った。
[普通か…愛する人と一緒に暮らし、好きな仕事で家族を養い、見守られて死を迎える…か]
[望みが叶えば誰でも幸せになれるんだ]
当たり前の事を、当たり前のようにユダは言った。
[愛と金と好きな仕事…この3つが揃って初めて幸せになれる]
ユダの言った後に、思い付いた考えを、私は付け加えるように言った。…
[それに健康な体も]
ユダは言い直した…[4つ揃って幸せになれるんだ]
私は得意になった…気分がいい。
ユダの飲みやすく美味しいカクテルを飲み干した…もう何杯飲んだか分からない。
頭痛は離れないが、飲み過ぎたせいだと思う事にした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます