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翌日の夜…私はトオルに聞いた場所…新宿二丁目の賑やかな通りから少し逸れた場所にある…[ステラマリス]というお店に入った。


ドアを開ける…静かなジャズが流れるバーみたいな店。


私みたいな若い人には敷居が高く感じた。


黒を基調としたシンプルだけど、格調の高い内装とテーブル。


お客も皆スーツを着ていた。


カウンター越しにユダがいた。


似合っているのか、似合っていないのか分からない黒服のスーツを着ていた。


私に気付くと彼は首をかしげ、多分笑った。


「あら、いらっしゃい」

いつの間にかそばに清楚な白いドレスを着た女性がいた。


華やかな笑みは安心感を思い出させる…そんな笑顔だった。


他の人が着れば、浮いてしまうドレスを、しっかり着こなしていた。


「トオルさん…いますか?」


白いドレスを着た彼女は、さらに目を細めて笑った…微笑んだ…が的確な表現。


「あら、トオルのお客様ね。なおさらいらっしゃいませだわ。もう少ししたら戻ってくるわ。もちろん飲めるわよね?」


さりげなく…違和感なく私の肩に手を回し、カウンターへ導いた。


「ユダ、この子に何かお飲み物を」


ユダは言われた途端、コースターと飲み物の入った細長いグラスをカウンターに置いた。


私は飲みながら周りを見入る…お客は3組…今は午後7時。多いのか少ないのか分からない。


スタッフは、白いドレスの女性…ママ?

それにユダと、奥の席に陣取ってる4人組みのお客を相手しているアジア系の女の人。


ママが2組のお客を交互に相手している。


裏口…従業員用?の戸が開いた。


トオルが現れた…その格好に私は思わず笑った。

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