第32話【高卒と大卒】
私には珍しい前書きです。
この小説で書かれている事柄はフィクションです。
皆さん人それぞれ考え方があると思いますし私が知っていること考え方が全てでは無いことは承知しております。
その事を頭の端に置き呼んでもらえると幸いです。
────────────────────
「ついでに透!
あんた座って聞きなさい!」
「え?
俺もか?」
「そう早く来なさい!」
「へいへい」
「大学に行く事がどれだけ大切なことかあなた達本当にわかってるの?」
俺と一姫がソファに座ると前に来て腕を組み話し始める。
「大学ってまだ社会に出たくないって思ってる奴や自分の将来の夢を実現するために大学に行かなければ行けないって人が行くところだろ?大学とか医者とかの」
「一姫ちゃんは?」
「えっと。
大凡は透くんと同じです。
将来の選択肢を増やすためかと」
俺が述べた意見に一姫が同意する。
「あなた達が言ったことはほぼ正解よ。
今の世の中、学歴だけが全てじゃないとか抜かして大学に行かない馬鹿野郎が多いこと多いこと。
勿論、人の本質や能力は大学だろうが高卒だろうが変わらないわ。
だから高卒だろうと飛びっきりの能力と最高の運を持ってる奴は大卒よりも有名になったりお金持ちになったり出来る。
だけどそんな奴はこの世の中の極々一部。
それこそ宝くじに当たるような確率の話しよ」
「じ、じゃあその他の高卒は?」
俺はおずおずと母さんに質問する。
「例え能力がその辺の大卒よりも高かったとしても一生下っ端よ。
ただ高卒ってだけで無能の大卒からは馬鹿にされ、上司からはまともな仕事を振ってもらえず、どれだけ頑張っても評価と給料は上がらない。
勿論、その頑張りが上司の目に止まって昇格出来るかもしれないわ。
だけど、大卒の無能のやつより確立が低いのよ。
そもそもからして、高卒で雇ってくれる会社がそのものが大卒に比べて少なすぎるのよ。
大企業なんてほぼ100パーセント入れないわ。
これが今の日本で学歴社会ってものよ。
会社の同僚や久しぶりに会った友達との会話で「お前どこの大学?」って聞かれることも多々あるでしょう。
そこで「俺高卒なんだ」なんて言ってみなさい。その瞬間にそいつの目の色変わるわよ?
こいつ俺より下なんだって目に」
「「.........。」」
母さんが言っていることが自分のみに怒ることを想像し俺と一姫は無言のまま小さく震える。
「あっ、あなた達勘違いしてそうだから言っとくけど、私は大卒だし学歴で人を判断するタイプじゃないわよ。
仲のいい友達に高卒の子も普通にいるもの。
嬉しいことに段々と学歴で人を見ないって人も増えてきているわ。
それでも多くの人は学歴社会の思想が残ってるのよ。
高卒の友達が高卒だからと辛いめに会ったことを多く聞かされるのよ。
そしてその子は「大学行っとけばよかった」って真剣な、悲しい表情で言うのよ。
私はそんな思いをあなた達にさせたくないの」
そう言って母さんは組んでいた手を解き俺と一姫を抱きしめる。
「あっ、言い忘れてたけど専門学校は別よ。
ちゃんとなりたい物が決まっていて専門学校に行く方がいいということなら私は賛成よ。
でも、専門学校を選ぶならその道で一生働くという覚悟を決めなさい。
他の業種に行った瞬間に高卒と変わらなくなるから。
それと就職に関しては私は一切口を出さないつもりだから自分がやりたい仕事を大学に行くなら大学在学中に、専門学校に行くなら出願が間に合う時までに考えて決めなさい。
小説家になろうが、大企業に入ろうが、パティシエになろうが、それが貴方達が選んだ道なら私は全力で応援するからね」
そう言って俺達にニッコリと微笑みかける母さんに俺と一姫は無言のままゆっくりと抱きしめ返すのだった。
────────────────────
前書きの続きです。ネタバレを含むため後書きに描きます。
私は大学生です。
高卒で働こうとした時に高卒と専門卒の両親に反対されました。
そして、高卒の友達もいます。
よろしければフォロー、☆などよろしくお願いします。
来週11月3日火曜日の夜になろうで書いている私の初めての作品をリメイクした作品を出す予定です。
私には珍しく少し気合いを入れて書いたのでよろしければ見に来て貰えると嬉しいです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます