第178話 うつ病の人のための会社

 次の患者は羽島洋介25歳である。

渋沢吾郎:どうしましたか?

羽島洋介:今年新卒で損保会社に入社し、精神的にやられてしまい現在うつ病で休職中です。会社を辞める検討をしているのですが、精神疾患をもっていても働きやすい職場ってどんなものがあるのでしょうか。向き不向きもあるとは思うのですが、障害者雇用をしている職場につくのがいちばんなのでしょうか。将来に心配しかないし、精神的にも金銭的にもきついです。

渋沢吾郎:今の仕事が合わないのではないでしょうか。仕事はキリがないほどたくさんあります。マイペースでできる仕事を見つけた方がいいですね。

羽島洋介:どのような仕事がありますか?

渋沢吾郎:それは、ハローワークで見つけるのが最適だと思います。

羽島洋介:なるほど。後は?

渋沢吾郎:カンパニー吾郎で働くという手があります。私が経営者なので精神的面のバックアップはできるだけしようと心がけていますがどうですか?

羽島洋介:では、一度考えてみます。

 と、羽島洋介は帰って行った。

 夜、清子がまだ残業中なため、吾郎は一人でビールを飲んでいた。

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