第96話 コンプレックス

 次の患者は黒川清治28歳である。

渋沢吾郎:どうしましたか?

黒川清治:妻に「乳首ほんと色濃いなぁ」と言ったら妻が予想以上に凹んでしまいました。なんて言ってフォローすればいいでしょうか。 謝るとその色が悪口みたいなかんじになるかな。と思い謝れず、、 自分としては、それ自体悪いと思ってないのでただ何気なく言っただけなのですが地雷を踏んでしまったようです。セックスのときも拒まれはしませんが上半身は服のまま、下半身も長スカート履いたまま、

もしくは下半身全部布団で隠されます。 全然触らせてくれません。 付き合いたてのカップルでもなく夫婦なのに、、なんて言えばいいでしょうか?なんて言ってはいけないでしょうか?

渋沢吾郎:うーん。奥さんはコンプレックスももってしまったようですね。

黒川清治:どうすべきでしょう。

渋沢吾郎:これは、奥さんの体を褒めるしかないですね。黒いのが好きなんだとか。

黒川清治:先生はどうなんですか?

渋沢吾郎:私はどっちでもいいですよ。

黒川清治:先生は前向きですね。

渋沢吾郎:とにかく、うまく口説いてみてください。自分はそれ自体は悪くないとちゃんと言ったほうがいいと思います。

黒川清治:そうするしかないですよね。くだらない話でしたがありがとうございました。

 と、黒川清治は帰っていった。その夜吾郎は清子と話した。

渋沢清子:黒川さんデリカシーないよね。女性は自分の体には敏感なんだから。

渋沢吾郎:そうだな。気をつけた方がいいよな。

渋沢清子:でも、あなたは私の体に満足そうだから嬉しいけどね。

渋沢吾郎:ミシュラン級の体だよね。

渋沢清子:なんか食べ物のように言うね。それって褒めてるの?

渋沢吾郎:褒めてるの。

渋沢清子:なんかあなたっていつも食欲旺盛よね。

渋沢吾郎:清子が性欲をかき立たせているんだからさあ。

渋沢清子:立つのはあそこあんじゃないの?

渋沢吾郎:まあ、とにかく今日も清子を独り占めしよう。

渋沢清子:おてやわらかに。

 と、今日の吾郎と清子はドリームナイトを過ごした。




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