第95話 お茶組み
今度の患者は飯村千恵美22歳である。
渋沢吾郎:どうしましたか?
飯村千恵美:4月から新しい職場で働き始めました。その職場は、お茶くみがありかなり時代錯誤だと思います。先生は、お茶くみについてどう思いますか。お茶を組むのは、課長や係長など内部の人間に対してです。
渋沢吾郎:お茶組みも大事な仕事ですよ。課長や係長が仕事を少しでも効率するのにお茶は役立っています。課長や係長が会社に貢献しているのであれば、あなたの課長や係長への貢献も会社への貢献になるとおもいます。ですので、お茶くみおw無駄とは思わないで下さい。
飯村千恵美:なるほど。わかりました。お茶組みも会社に貢献しているんですね。
渋沢吾郎:そうですよ。給料の中にはお茶組みが入っているのはそういうこともあります。それに、雑用から学ぶものはたくさんありますよ。かの豊臣秀吉は雑用から始めたというではないですか?最初は信長の草履とりから始めたのですよ。
飯村千恵美:そうなんですか。
渋沢吾郎:それに、お茶組みからは人間関係やおもてなしが学べます。また、さりげない会話でリラックスさせたり、励ましたりすれば、あなたは使える人間だと思われますよ。
飯村千恵美:なるほど。
渋沢吾郎:とにかく、与えられた仕事に全力でやることです。そしたら、新しい評価が生まれます。それが昇給に繋がることもあります。
飯村千恵美:なるほどわかりました。やる気が出てきました。ありがとうございます。
渋沢吾郎:では、今日はこれでいいですね。
飯村千恵美:はい。ありがとうございました。
と、飯村千恵美の診察は終わった。今日の夜は清子はいないので吾郎は一人で寝た。
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