第34話 いじめ(江畑の場合)

 次の患者は江畑英二29歳である。

渋沢吾郎:今日はどうしました?

江畑英二:実は自分はいじめにあっています。

渋沢吾郎:どういういじめですか?

江畑英二:集団で悪口を言われています。ひどいです。

渋沢吾郎:そうですか。それで、

江畑英二:これ以上は言えません。

渋沢吾郎:なるほど。しかし集団で悪口を言うというのは正直ガキの集まりですね。無視できないんですか。

江畑英二:それが、周りが勝手に動いていてその反発が自分に跳ね返ってくるのです。

渋沢吾郎:それは辛いですね。

江畑英二:で、相手は宗教者にもかかわらず、僕を不幸にすることが目的としています。なんとかならないかと思っています。

渋沢吾郎:ずいぶん幼稚な宗教ですね。しかしどの世界でもいじめは存在しますね。私はいじめはどうやったらなくなるかとしたら、手段はいくつかあります。相手を徹底的にたたき相手が謝るまでやる。次の手は、相手より上になって力で抑えるまたは対話する。違う手は、裁判を行う。などといった方法がありますが、どうでしょうか。

江畑英二:なるほど。参考になりました。渋沢先生はいつも答をおっしゃってくださる。正直ありがたいです。ありがとうございました。

 解決するかどうかはわからないが、江畑英二は部屋を出て行った。


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