2-4



 わたくしが今まで他者に求め続けていた態度を取り続けてくれる彼女と出会ったことにより、繰り返される日々に幸福という彩りを添えることが出来たわたくし。ですがその幸福に満ちた時間を過ごしている中で、不意に思ったことがありました。

 わたくしは彼女によって救われ、毎日が幸福で満ち足りています。しかし、わたくしをこんなにも幸福にしてくれている彼女は、はたして救われているのでしょうか? 幸福で満ち足りているのでしょうか? と。そして、もし彼女がこの生活に、この繰り返される日々に幸福を感じておらず、救いもされていないのならば――わたくしがその幸福となり、救いと成るべきではないかしら、とも。

 相変わらず「じー、じー」という耳障りなほどに響く蝉の鳴き声を聴きながら、わたくしは木造の校舎の中を歩きます。直射日光が当たらないこの校内は他の場所より比較的涼しい場所ではありましたが、それでもわたくしの首筋をじっとりと汗ばませる程度には暑い場所でした。

 まったく。どうして、此処は夏にほど近い季節であり続けるのでしょう。もう少し涼しい季節を選んでくれたらどれほど良かったことか。

 季節の巡り変わりは勿論、寮の庭で咲く木々や花々の彩りも衰えることの無い、極楽浄土に似たこの世界において唯一の不満点を抱くわたくし。


「はぁ、」


 その不満を吐き出すようにため息を吐けば、傍らの窓に少女が映り、地面へと消えました。


「え――?」


 一体何が起きたのかと校舎の中から外を窺えば、そこには頭部から血を流して倒れている少女が一人、居ました。


「っ、」


 おそらく校舎の二階、あるいは屋根の上から誤って落ち、運悪くその下に在ったむき出しの岩盤に頭を打ち付けてしまったのでしょう。救いようのない姿となっている少女から目を逸らし、わたくしは足早に校舎の中を歩きます。

 どうして。こんな極楽浄土のような世界の中で、あんな悲惨なことが起きてしまっているの?

 先程見てしまった光景を忘れようと頭を振り、校舎の階段を上がろうとすれば、ちょうど上階から「彼女」が降りてくるところでした。そして、その彼女もまたわたくしを認識したのでしょう。一瞬、彼女の動作が止まります。

 もし、顔の知れない彼女の表情を知ることが出来たのであったなら、今この瞬間、彼女は緊張した面持ちを浮かべているに違いありません。

 おそらく彼女が少女を殺した。あるいは、彼女が少女の死を見届けたのでしょう。

 出来ることならば後者であってほしいと祈りながら、わたくしは何時も通り彼女に「ごきげんよう」と言葉を掛けました。そうすれば、彼女も何時もの通り「……ごきげんよう、初園先輩」と短く言葉を返してくれました。

 なんてことのない、いつも通りの冷たい彼女の態度。ソレを心に、身体に染みわたらせていれば、彼女はすぐさまわたくしの隣を通ってしまいます。

 まるでわたくしや、飛び降りた少女から逃げるようにして、何処かへと去って行く彼女。そんな彼女の後姿を見送る中、わたくしは彼女を救いたいと、改めて思いました。そして、彼女を救い、彼女の幸福となりたい。ならば他でもないわたくし自身が、あの少女の死体を処理するべきではないかしら――とも、思い至ってしまったのです。

 そう思い至ったわたくしの行動は自分自身でも驚くほど早く、階段を上ろうとしていた足を翻し、少女の死体が横たわっているだろう外へと向かわせます。そして、外へと出たわたくしは、死んでしまっている少女の身体へと近寄ります。

 やはりさほど高くない場所から落ちたのでしょう。出血量こそ多大ではありましたが、頭部の破損はさほどひどくは無いようでした。

 ただ単純に、運悪く上から落ちてしまい、当たり所と当たった地面が悪かったとしか言いようのない、少女の死体。そんな少女の身体を引きずり、付近の茂みに隠します。

 わたくしを救い、わたくしに幸福な毎日を与えてくれる「彼女」のために、死体となった少女を処理するべきではありますが、現状のわたくしは何の準備もしていないただの小娘にすぎません。そのうえ他の少女たちの目のある日中では地面に埋めるにしろ、泉に沈めるにしろ、処理もそう簡単には行えないのです。

 少女の死体を茂みに隠した後、わたくしは水道の蛇口と繋がるホースで周囲の木々に水をやる素振りをしながら、岩盤の血を洗い流します。

 嗚呼早く。準備を整え次第――彼女の為に死体を処理しなくては。

 わたくしを救い、わたくしに幸福な日々を与えてくれている彼女に対してやっと何かをしてあげられる、と意気込んだその日の翌朝。わたくしは許し難い光景を目の当たりにさせられました。

 そう、あろうことかわたくしの「彼女」と死んだはずの少女が並んで座っていたのです。それも、僅かではありました簡単な会話さえして。

 どうして、どうして。死んでいたはずの少女が生きていて、なおかつわたくしに喜びを与えてくれる彼女の隣に座っているのでしょう。

 彼女がわたくし以外の少女と話していようが、慣れあっていようが、隣に座っていようが、本来ならばわたくしには関係のないことです。ですが、わたくしは納得がいきませんでした。

 わたくしは彼女に嫌われていて、邪険にされている。それで良いのだと、ずっと思っていました。ええ、むしろ期待を向けられない存在とはそう在るべきだから、当然だと思ってさえいました。ですが、現にわたくしの彼女が他の少女と話をしているだけで、いいえ、隣に座っているというだけで、わたくしはそれを許し難い光景だと認識してしまっていたのです。

 そう。わたくしは、わたくしには彼女だけが居れば良い。そして、彼女にもわたくしだけが居れば良い。という独占欲に近い思想を、内に芽生えさせてしまっていたのです。

 嗚呼、わたくしはなんて浅ましい女なのでしょう。


「双代?」


 わたくしの隣をさも当然、という風体で陣取っているみのりがわたくしに声を掛けてきます。


「……なにかしら、みのり」


 彼女と少女の方から一旦視線を移し、隣に居るみのりを見れば、彼女は少し心配そうに眉尻を下げてわたくしを見ていました。


「もしかして具合悪い? 昨日もなんだか元気がなかったし」

「そうだったかしら……? でもそうね、あまり気分は良くないかもしれませんわ」


 実際、昨日は死んでいる少女を見てしまったし。今だって、許し難い光景を目の当たりにさせられもしてしまったから、正直気分は良くありませんでした。


「なら、今日はゆっくり過ごそう。……ね?」


 慈しむように、言い聞かせるように。わたくしに対してそう言ったみのりに「ええ」と言葉を返しはしたものの、わたくしは心の中でそんな彼女を疎んじていました。

 だって、おそらくこの様子ではみのりが今日一日わたくしの傍に居るに違いないのですもの。

 わたくしは、早く彼女の元へ行きたいのです。早く彼女の元へ行き、彼女から短くも冷たい言葉を吐き捨てられたいのです。そして、その言葉に喜びを感じたいのです。

 ですが、そんなわたくしの思いを知らないみのりは、いつもわたくしと彼女の邪魔をして止みません。わたくしに期待を押し付けるばかりでなく、わたくしの行動を制限し、わたくしの幸せさえ奪おうとするのです。

 嗚呼、早くわたくしを救い、わたくしに幸福を与えてくれる彼女の傍へ行きたい。

 そんな思いをひた隠しにしながら、わたくしは目の前に置いてある朝食に――みずみずしい緑の葉を茂らせるサラダに乗った赤いトマトに、フォークを突き刺しました。そして、ぷちゅ、と小気味よい音を立てたソレを、わたくしは自身の口に運び入れます。

 なんてことの無い、朝食の一幕。けれど、口の中でトマト噛み潰すわたくしの視線の先は、わたくしの「彼女」と、その隣に居る少女に向けられていました。

 わたくしを救い、わたくしに幸福な日々を与えてくれている彼女が殺してしまったかもしれない少女。その少女が何故、今、彼女の隣に居座っているのかは分かりません。ですが、此処は、季節の変わらない永遠の夏。永遠なる極楽浄土なのですから、死んでしまった少女が元通りになることもまた当然なのかもしれません。

 一つの事象だけでそう決めつけるわけにもいきませんが、この切り張りされた極楽浄土――まやかしのような世界ならばそのような事柄が起きても不思議ではないと、わたくしは思うのです。

 まやかしの、世界。

 何処からも離れた、何処でもない幻想郷。

 皿の上にある目玉焼きにフォークを挿せば、ぷっくりとした黄身が割れ、どろりと中から濃厚な黄色があふれ出てきます。

 そう、此処はまやかしの世界。

 此処は何処からも離れた、何処でもない幻想郷。

 死んでしまった少女たちが何らかの意図によって集わせられ、そして不要になれば一方的に消されてゆく場所。自らの意思や他者の意思で死に至ることは出来ず、何らかの意図から解き放たれるまで消えることが許されない、永遠の場所。

 そんな場所で、彼女との鮮烈な出会いを果たしたわたくしは、彼女の為に何をしてあげられるのでしょうか。

 フォークにベーコンを突き刺し、どろりと濃厚な黄色を零す黄身を絡めて口に入れれば、舌の上に肉の油と卵のねっとりした味が広がります。

 嗚呼。わたくしと「彼女」が溶け合い、この肉の油と黄身のように絡まってしまえたら、どれほど幸せなことでしょう。






 少女たちの死。そしてその直後に見られる「彼女」の焦燥と慣れあいを何度か目にしているうちに、わたくしは「彼女」もまた少女たちの死と再生を知っているのだと悟りました。そして、少女たちの死は何時も「彼女」の傍で起き、「彼女」もソレに辟易していることも――わたくしは「彼女」の行動から察することが出来ました。

 何しろ、逃げるようにして何処かへと去ってゆく彼女が来た方向には必ずと言っていいほど少女たちの死体が在るのですから。

 彼女に靄がかかっていて姿そのものが明確に見えなくとも、表情すらうかがうことが出来なくとも、彼女が少女たちの死を好んではいないことぐらいわたくしには分かってしまうのです。

 そして何度も何度も繰り返される少女たちの死と、途方もない夏の中、わたくしは「彼女」がこの浄土から、まやかしの世界から、逃避しようとしていることにも気がつきました。

 ある時は森の中を延々と練り歩き。ある時は始まりか終わりかもわからぬ泉の先を知ろうと泳ぎ続ける。そうやって、彼女は誰に頼ることも無く、自力で夏の終わりへと至ろうとしていたのです。

 この外には、何があるか分からないというのに。むしろ、わたくしが逃げ出した、忌々しい現実世界が在るかもしれないというのに。彼女はそれを知ってか知らずか、そこへ行こうとしているのです。

 嗚呼、そんなことしてはならないのに。してしまったとしても、意味など無いというのに。彼女は此処から逃げ出そうとしているのです。ですがその気持ちを、わたくしは痛いほど理解することができてしまうのです。

 何しろわたくしは、忌々しい現実世界などという名を持った世界から逃げ出したくて仕方がなかった身なのですから。故に、わたくしに彼女が抱く「此処から逃避したい」という思いを、分からないはずがないのです。理解してあげられないはずが、ないのです。

 わたくしと同じ思いを抱く彼女を救うため。わたくしと同じ思いを抱く彼女の幸福となる為。わたくしは彼女を導く決意をし、嫌われているという事実を踏まえていながらも彼女に近付きました。


「わたくしは、貴女の力になりたいの」

「貴女が此処から出られるよう、わたくしも手伝いますわ」


 そんな甘い言葉をかけて、彼女の傍に在り続けられるようにしたわたくし。そんなわたくしの存在に、最初の頃は戸惑っていた彼女ではありました。けれど、長い日々を掛ければ徐々に彼女の口からこぼれる言葉の節々から冷たさは抜け、むしろわたくしの事を気にかけるかのような情愛がにじみ出てきさえし始めました。

 ですがそんな彼女であっても、その言葉の中には相変わらずわたくしに対しての「期待」は無く、ただ淡々とした「情愛」のみが混ざり込んでいるだけ。わたくしがいくら近付いても、わたくしがいくら彼女を気にかけても、彼女はわたくしに微塵たりとて「期待」をしませんでした。

 わたくしにとって一層好ましい「彼女」との間柄と相成れたわたくしは、もっと彼女との親密さを求め、彼女との距離を縮めます。

 彼女と鮮烈な出会いを果たした場所――寮と校舎を結ぶ道を逸れた森の中にある、開けた場所。その中にある屋根付きベンチに座り、わたくしは隣に座る彼女の指先に触れるのです。

 相変わらず、彼女の姿を明確に認識することは出来ません。けれど間違いなく彼女は隣に居て、わたくしの体温を受けてくれているのです。

 触れ合う指先をゆっくりと重なり合わせれば、徐々に互いの温度が溶けて混ざり合います。その瞬間が好きで、わたくしは機会があれば何時でも彼女の指に触れてしまう。彼女の表情こそ読み取ることは出来ないけれど、それでもわたくしの行いを拒絶しない所を鑑みるに、彼女はわたくしのその行いを厭うてはいないのでしょう。

 わたくしを拒まない彼女の甘さを利用して、わたくしは私欲のために彼女を弄び続けます。

 この世界の外を知らない彼女の無知を利用して。わたくし以外と碌に言葉を交わさない彼女の交友の狭さを利用して。わたくしは彼女の特別になろうとしているのです。

 彼女にこの世界の外を見せたくない。だから彼女の手伝いを装い、逆に彼女をこの世界から逃がさないよう、操ろうと躍起になるわたくし。だってわたくしは幸福な毎日が繰り返されるこの世界の外を、本来ならば本当の世界や現実とでも言うべき場所がどんなに悲惨な場所なのかを、身に染みて知っているのですもの。

 だからわたくしは、彼女にこの世界の外を知ってほしくないのです。

 極楽浄土にも似たこのまやかしの世界。この世で最も幸せなこの場所から、無知な彼女を解き放つという鬼の所業を、わたくしが成せるはずがないのです。

 ですが、そんな毎日を繰り返しているうちに、彼女が外の世界を求める姿を見れば見るほど、それを助けようとする自分を偽れば偽るほど、わたくしは耐えられなくなりはじめてしまいました。

 彼女は一向にわたくしに対して期待をしていません。わたくしがいくら彼女の力になっているフリをしていても、彼女はわたくしに何かを望むことも無ければ、期待しているという口ぶりさえもないのです。――ですから、そこに関しては何ら問題無いのです。あるとするならば、わたくしのなけなしの良心が、彼女のその無知に、無垢に、掻き乱されてしまっているだけにすぎないのです。

 このままでは、いずれ彼女はこの世界の外へと至ってしまうでしょう。それがいつになるかは分かりません。明日か、それとももっと先か。ですが例え至るのが先であっても、結局いつか彼女は外の世界を知ってしまうのです。

 その瞬間が――彼女の無垢な心が、世界の悲惨に触れ大きく傷ついてしまった瞬間が。あるいは、わたくしの嫌ったあの世界を彼女が受け入れてしまうかもしれない瞬間が、わたくしには耐えられなかったのです。

 そうなるかもしれない、という予見を抱くだけで。その事柄を想像してしまうだけで胸が締め付けられるような苦しみを味わってしまうわたくし。だから自分の私欲の事しか考えることのできない愚かなわたくしは、人の悲しみも、淋しさも、孤独も理解することが出来ない独善的なわたくしは、その事柄から逃げることを決めてしまったのです。

 何時来るとも知れぬ事柄。それも本当にわたくしが想像したようなことになるかも分からぬ事柄。それをきちんと理解していたとしても、わたくしはわたくしの在り様を自身の力では変えられないのです。

 わたくしは世界から逃げ出した者。だからわたくしは逃げ出してしまう事しかできず、逃げ出してしまう事でしか、自分を正当化する方法を知らないのです。






 わたくしの隣に座り、わたくしと手のぬくもりを共有してくれている彼女。

 わたくしの友達になってくれることを許した彼女。

 相変わらず貴女の名前も知らなければ、顔も見たことはないけれど。わたくしは彼女が傍に居るだけで、彼女に期待されないというだけで、救われているのです。

 彼女にわざとわたくしの名を何度も呼ばせながら、わたくしは彼女の身体を抱きしめます。たとえ姿がおぼろげであっても、彼女の身体は普通の少女と同じく柔らかく、温かい。


「貴女とわたくし、ドロドロにとろけて一つになってしまえたら良いのに」


 愛おしい彼女を抱きしめながらわたくしはそう零します。

 毎朝朝食で出されるベーコンの油と、卵の黄身のようにドロドロに混ざり合って、一つになってしまえたらどれほど幸せでしょうか。


「きっともう、一つになってしまっているからこそ、わたくしは此処に居るのでしょうけれど――それでも、わたくしは心まで一つになってしまいたい」


 まやかしの世界の真理をわたくしは知らない。でも、きっと――そうなのだ。


「ねぇ、わたくしを受け入れてくださらない?」

「ふ、双代?」


 彼女の震える声が、私の名を呼ぶ彼女の声が、愛おしい。


「わたくしたち、お友達でしょう?」


 だから、わたくしをどうか受け入れて。


「な、何を……?」


 彼女を脅してしまうようなことを言いながら、わたくしは彼女を押し倒します。そして、ゆっくりと自分の指で見えない彼女の顔をなぞります。瞼がある部分に触れれば皮膚の奥に眼球の感触があることが分かりました。鼻は小さく、唇はほんの少し荒れていて、頬は少しだけ肉が削げています。

 嗚呼。これが、彼女の顔。

 わたくしを救い、わたくしに幸福を与えてくれている彼女の顔。

 そんな彼女の顔に触れながら、わたくしは彼女の唇に自らの唇を落とします。

 皮膚から伝わるやわらかな肉の感触。生きた肉のあたたかさ。ぬるり、と自身の舌で彼女の唇を舐めれば、彼女はゆっくりとその唇を開き、わたくしの舌を咥内に招き入れてくれました。

 わたくしの唐突な行いを拒絶することなく、むしろ応じてくれる彼女の優しさに感謝しながら、わたくしはもっと、もっと、と彼女の熱を求めます。

 夏の蒸し暑さが満ちた中で、あたたかな彼女の肉に触れた私の冷たい肉が溶けてゆきます。互いの皮膚から染み出る汗が、互いの肉に染みわたります。

 嗚呼。貴女がわたくしをお友達として認識して、そして名前で呼んで。そしてこうやって身体に触れることさえ許してくれたから――もう、わたくしには思い残すことはありません。

 優しい貴女は、きっとわたくしの逃避も許してくれることでしょう。

 わたくしに期待を抱かない貴女。

 わたくしに何も望まない貴女。

 そんな貴女だからこそ、

 わたくしはこの幸福な空間から逃げだすことが出来るのです。


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