第6話 悠人くんと謎の高校生。
悠人くんの手がかりが見つかったのは悠人くんがいなくなってから3日後のことだった。毎日毎日捜索と聞き込みを続け、貼り紙もしていたところ、1人の配達員さんから悠人くんらしき男の子の情報が届いた。
「あの〜、貼り紙を見た者なのですが。本人かはわからないんですけど、貼り紙の男の子に似た子が高校生の男の子と歩いているのを見かけたことがあって。確かそれが3日前くらいだったんですけど。」
「ど、どこでですか!」
「夢の花公園の前辺りです。ぽよりんって知ってます? 私あれが好きなもので、小学生くらいの男の子がそれを持ってたんですよ。だから、覚えてて」
「貴重な情報ありがとうございます。他にも思い出せることありますか?」
「んー。よく見る学ランだったのでどこの高校かはちょっと…。すれ違っただけですし…。本当に貼り紙の子かもわかりません。似てた気はするんですけどね」
「ありがとうございました。また何か思い出しましたらいつでもご連絡下さい!」
悠人くんと遊んでいた高校生か…。その彼なら何かを知っているかもしれない。
それに基づいて聞き込みを続けると公園で悠人くんと高校生が遊んでいるのを見たことがあるという主婦の方がいた。正確には悠人くんらしき男の子だが。かわいらしい顔立ちの悠人くんに似た男の子だったらしい。お兄ちゃんと遊んでいるのだと思い、仲良しな兄弟だと思ったらしい。公園の前を通ることは少なかったが、たまに見かけることはあったと言う。
「確か、あれ。隣の町の高校の制服だった気がするわ。他は、普通の男の子だったし…。顔は浮かばないわ。ごめんなさいね」
「いえ、すごく貴重な情報です。ありがとうございました」
「早く見つかるといいわね。お母様もお辛いでしょう」
「必ず私が責任を持って見つけ出して見せます。この町のおまわりさんですから!」
隣町の高校か。隣町には1つしか高校はない。聞き込みをさせてもらえるといいが…。
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