第5話 高校生って悪い人?
今日は僕とはるくんと斎藤くんと斎藤くんのお友達さん2人の5人でカラオケです。僕はアニソンしか歌えないし、下手だからと断ったのですが、すごく誘ってくれたので行くことにしました。歌うことになって不安でしたが、皆が盛り上げてくれて嬉しいです。そして、はるくんの歌がとっても上手で改めて素敵なお友達だって思いました。斎藤くんともお話しできて仲良くなれて嬉しいなって思いました!
ーーどうしてこんなことになってしまったのでしょうか…。
「すずちゃーん、お金貸してくれなーい?」
斎藤くんとは仲良くなれたと思っていたんですが、最近お金を貸してほしいと言ってくるようになったんです。今日もお金を貸してと言ってきて、前の分も返してもらっていないのに…。今日で3回目なので、僕は「お金を返してもらっていないから」ということで斎藤くんにお断りをしました。お友達じゃなくなっちゃうかもとは思ったんですが、まさかお腹を殴られるとまでは思いませんでした…。初めて人に殴られたけど、痛いんだなぁ…殴られるのって。僕のおうちはちょっぴりお金持ちなんです。だから、斎藤くんは僕と仲良くしてくれてたんだろうと思います。楽しく遊んでくれてると思ってたから僕は気付けませんでした。難しいな、お友達って。
斎藤くんとはあれから関わりがなくなってしまいました。当たり前ですかね、また殴られることにならなかったのはよかったです。はるくんは仲良くしてるみたいだけど、斎藤くんは僕がいると近づいてもくれないんです。はるくんに斎藤くんと何かあったのか聞かれましたが、心配させたくないし、はるくんまで仲が悪くなったら嫌だったので「何もないよ」と言いました。最近、ものがなくなっていることも増えてきちゃいましたが、僕が我慢すれば大丈夫なはずです。
もう話しかけてもはるくんしかちゃんと話をしてくれなくなってきました。斎藤くんと仲良くできなかったのはだめなことだったんだなぁと改めて思います。はるくんがいれば僕は大丈夫だって思っているけど、やっぱり無視されるのは辛いことですね。僕は面白くないし、話してくれないのは僕のせいかもしれないけど…。でも、こんなこと言ってはるくんを困らせちゃうのは嫌だって思うんです。だから、僕はもうちょっと我慢してみようと思います。
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