交わる並行

 私はあなたに一つの可能性を提示します。

 それを信じるも信じないも、あなた次第です。

 これはとても恐ろしいことなので、信じない方が良いかもしれません。

 信じる信じない以前に、聞き流すことを推奨します。

 記憶しないでください。



 もしかしたら、あなたの記憶は間違っていないのかもしれません。

 これはもちろん、あなたが健全な人間であることを前提としています。

 どうして、あなたの記憶が間違っていないのに、他人の記憶が食い違うのか?

 それはあなたの記憶が他の世界と交わっているからです。



 何をバカなと思った人は健全です。それ以上は深く考えないでください。

 それでこの話は終わりです。



 そうでない方のために続きを話します。



 よく現実とは少し違う世界をパラレルワールドと言いますよね。

 いわゆる並行世界。

 でも、どうしてパラレルと言うんでしょうか?

 絶対に交わらないという確証がどこにあるんでしょうか?

 もしかしたら、どこかで交わったり、あるいは離れて行っていたりするかもしれないのに?



 もしあなたの記憶が他の世界から来たものなら、他人と食い違うのは当然です。

 なぜなら元から違う世界の人の記憶なのですから。

 あるいは、違う世界から来たのは、あなたではなくて他の人かもしれません。



 知らない間に、体に傷がついていたり、あざができていたことはありませんか?

 どこでついたかもわからない傷は、本当にあなたが負った傷なのでしょうか?

 もしかしたら違う世界のあなたが負った傷なのでは?

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