あなたの記憶

 それに似た経験をした人はいませんか?

 その時あなたはどうしましたか?

 あくまでも真実を訴えようとしましたか?

 それとも小さなことだからと無視しましたか?

 その友人とけんかになった人もいるでしょう。



 どう対応するのが正解とは言いません。それは本題ではありません。

 重要なのは記憶が食い違っているという事実なのです。



 どうして記憶が食い違うと思いますか?

 間違っているのは、あなたと友人と、どちらなのでしょう?



 人と記憶が食い違うという経験がまったくない人はごく少数だと思います。

 多くの人は第三者の証言や客観的な記録から事実を検証するでしょう。そしてどちらが間違っているかを判断します。

 そんなことどうでもいいと思う人は、検証せずに放置するかもしれません。

 しょせん個人間のトラブルなので、いちいち波風を立てたくないと争いを回避するのもありです。



 しかし、あえて問います。間違っているのはどちらでしょうか?

 人の記憶はあいまいなものです。他人の言うことに合わせて、自分の記憶を改竄するくらいは何でもありません。

 本当にあなたの記憶は正しいのでしょうか?



 断言します。

 多くの人は周囲に合わせて、自分の記憶を改竄しています。過去を正しく認識している人はほとんどいないでしょう。

 あなたが真実だと思っているものは、あなたにとって、あるいはあなたの周囲にとって、都合よく改変された記憶です。

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