幕間:聖女と女武闘家は過去と現在を振り返る
◇マーシャ・アクアウイング
私にとってかつては、修行を積み重ねて徳を積む事だけが人生の全てだった。
修行のためには邪魔だから頭も丸めていた。だけれど…
私を変えてしまった。あの人が、私はあの人の事がひとりの女として好き。
私を守ると約束してくれた、私を助けてくれた。
あの人が好き。
腰まで長く伸びたこの金髪…手入れも随分慣れた。
あなたへのアピールの為だって、あの人は気づいてくれるかな。
◇スズネ・アイスタイガー
あたしはずっと強さだけを求めて修行を続けて、その末に闇の武闘家に入って、髪も剃り落として辮髪にしていた。
だけれど、そこで学んだのは強くなる事以外には、汚いやり口や、匪賊にも加担する暴力的な行いばかり。
挙句、人攫いまでしたなんて…逃げてきてよかったと思う。
サムソン、エアル…罪を犯した私を受け入れてくれてありがとう。
あたしはどっちを愛したら良いのかわからない。
だけれど、辮髪でなくなって、年頃の女の子みたいなあたしは闇の武闘家と完璧に決別した気がする。
サムソンとエアルがあたしとマーシャを助けてくれたように、あたしだって…!
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