第83話 6月11日(月) ライブの打ち合わせ その6

 今日は舞台は朝の教室から始まります。

阿部(クラスメイト):佐々木。チラシ見たぞ。ライブやるってか。

佐々木:そうだけど。

阿部:幸福論以来だな。お前らを見ていると本当におもしろいよ。

中条(クラスメイト):でも、生徒会が動いてるぜ。

神山:うん。でも、私たちは私たちのペースでやっていくのよ。

中条:でも、校内が駄目なら校外で活動するってレボ部らしいね。

佐々木:まあね。

 と、そこに江藤先生がやってきた。

阿藤:みんな。おはよう。さっそく今日はネタを持っているやつはいないか。

助平:はい。

江藤:よし、助平言ってみろ。

助平:今日、サプライズがあった。それは、おじいさんがくしゃみをしたら入れ歯が口から発射してイヌのしっぽに噛み付いた。イヌの驚きようがおもしろかったぜ。

江藤:よし、助平。一本。

助平:先生。1点じゃないの?

江藤:平常点狙いか。レボ部は平常点溜めすぎだ。今日は平常点はやらんぞ。

名取:じゃあ、私、とっておきのギャグを言います。英語のギャグです。

   Today is hot. but mywallet is cold.

江藤:それは吉本先生に相談してみよう。

長崎:吉本先生が平常点をくれるんですか?

江藤:そうなんだ。実はこの学校で、平常点ルールというものができた。教師の要望に答えた者に、平常点がもらえるというルールだ。で、吉本先生は英語でギャグを言うと平常点を上げると言っていた。みんなどうだ。ナイスだろ。この学校も楽しくなるぞ。

佐々木:なんで今急に決まったんですか。

江藤:あ、そうそう。レボ部よ、ちょっと話がある。昼間の時間いいか。

佐々木:はい。わかりました。

阿藤:それなら昼、飯食べたら数学研究室に来てくれ。

 と、江藤先生は何か悩んでいるみたいだった。

 そして昼食後、レボ部は江藤先生のところに行った。そこには吉本先生もいた。

江藤:うーん。俺はお前らがライブをするなんて気づかなかったよ。ライブの話は校長の耳にも入った。だが、学校内での活動なら俺は安心できるのだが、確かに校長は学校内の活動を禁止した。だから学校外でやるというのはレボ部らしい。だが、ライブをやるのはちょっと派手すぎる。何とかならないか。

佐々木:大丈夫です。成功させますので。

江藤:うーん。俺は新たな問題をかかえなければいいと思っているが。

助平:先生。大丈夫ですよ。もっと気楽に。

江藤:そうか。校長はレボ部を問題児扱いしているぞ。

佐々木:それなら説得してみるしか方法はないのではありませんか。

阿藤:生徒会のこともあって俺は頭が痛い。

佐々木:江藤先生。何とか生徒会への説得工作はできませんか。

江藤:うーん。まずは校長か。

吉本:それと小結先生も説得が必要ですね。

江藤:小結先生は難しいと思いますよ。生徒会の顧問ですからね。

吉本:でも私はレボ部を愛しています。

長崎:え。朕を愛しているんですか。

川村:チャンポン違うよ。

江藤:長崎には彼女がいるだろ。まだ未練があるのか。

川村:なんで江藤先生が突っ込むんですか?

名取:愛。これはもしかして、江藤先生と吉本先生は。

江藤:名取。それは考えすぎだ。

名取:先生。私は江藤先生と吉本先生はって言っただけですよ。

川村:これはもしかして二人は深い関係?

江藤:川村。何を言っておる。からかうのはこのへんにしろ。

佐々木:そうですね。じゃあ、説得工作はどうしますか?

亀山:佐々木君策におぼれず、自分の主張を通せばみんなわかるんじゃない?

阿曽部:僕もそう思う。まず、チラシで生徒会の動きに打撃を与えたと思う。で、生徒会は学校では強いが、世間をみかたにするとまた違った道が見えてくるんじゃないか。

秋山:僕もそう思う。生徒会を相手にしなければいいんじゃない?

助平:なるほど。それなら俺たちは生徒会の上に行けばいいのか。

名取:清彦君は、人間ができすぎよ。生徒会がやったことバラしていい。

朝霧:そう。私も言いたい。

前田:それなら私も。

佐々木:静香ちゃん何があったの?

神山:それは、ライブをやるとレボ部の女子を犯すぞという脅迫電話が来たのよ。昨日の夜11時頃にね。

佐々木:生徒会の動きってそんなに早いのか。

神山:そうね。私たちがボスティングして、生徒会が急に集まって会議して、こういうことそして来たのよね。

佐々木:なるほど。

助平:男は何が何でも女を守れ。

江藤:生徒会はそんなにひどいのか。これは重大問題だ。

神山:うーん。レボ部の女子はかなり危険ね。あと男子も1人じゃ守りきるのも大変よ。

佐々木:美子ちゃん。どういうこと?

神山:団体でくるから。

江藤:ちょっとお前ら。それ本当だったら学校の問題だぞ。だが、校長に言うにも証拠がないんじゃしょうがない。

阿曽部:みんな、僕、考えたんだけど、活動は僕の家じゃん。だから、みんなが家に帰るとき車で送るよ。

江藤:阿曽部。そこまでしなくても。

助平:阿曽部がこんなに頼りになる奴とは思わなかった。

佐々木:阿曽部。悪いな。

川村:じゃあ、それなら安心して部活ができるね。

佐々木:本当に阿曽部に感謝するよ。

江藤:なんか、お前ら本当にライブをするのか。

佐々木:やります。自分の成長のために。

吉本:江藤先生。これは大問題じゃないですか。生徒会って風紀委員も兼ねているのよ。

江藤:そうだな。幸福論の発表でお前らの企画力はわかっている。ライブも成功するだろう。俺は全力でレボ部を守るから心配するな。

吉本:私もレボ部を守ります。

江藤:レボ部よ。話は終わりだ。もう戻っていいぞ

佐々木:先生?

江藤:まあ、とにかく今回のライブは裏からエールを送るよ。

佐々木:はい。わかりました。じゃあ、みんな頑張ろう。

 と、今日の話はここまで。え?ライブの打ち合わせはってもちろん打ち合わせはやっていますでも今日もライブの日のためシークレット。また明日。


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