第10話 4月19日(木)佐々木のハジケぶり

 今日のハジケ男は佐々木だ。佐々木がハジケたのは数学の江藤先生の授業である。

江藤:数学の授業でギャグで平常点をもらうのは大変だろうが、みんながんばってくれ。

佐々木:先生。提案があるんですが。

江藤:なんだ?

佐々木:授業の時間に数学を使ったギャグネタを考えた人はそれを披露できることにしませんか。

江藤:なるほど。いいだろう。誰か数学のギャグネタを考えてきた奴はいるか。

佐々木:先生。俺、ネタを持ってます。

江藤:佐々木。結局お前が自分のネタを披露して平常点をもらうためにさっきの提案をしたんじゃないだろうな。

佐々木:それもありますが、こうした方がみんな数学の授業を心の底から愛すると思いますが。

江藤:うまいことを言うなあ。まあいい。わかった。騙されてるとわかっててもそうしよう。それじゃあまず佐々木、お前言ってみてくれ。

佐々木:はいでは爆笑数式三択クイズ行きます。次の式を計算しなさい。

第一問 助+愛ちゃん=

 (A)子供三人 (B)子供五人 (C)子供二十人

川村:何この問題。どれも答えじゃないわよ。助も何か言ってよ。

助平:佐々木。言っとくけど答えはその中には無い。本当の答えは(D)の子供100人だ。

川村:・・・・・・助に発言させるんじゃなかった。

江藤:今のは面白い。佐々木と川村と助平に平常点。

佐々木:では次の問題にいきます。

第二問 遅刻+ラーメン+平常点+小六の彼女=

  (A)チャンポン (B)チャランポロン (C)チャララポロロン

長崎:おい。答えはひとつしかねーじゃないか。

江藤:長崎。お前、小六の彼女がいるのか。

長崎:いやだなあ先生。友達ですよ。うちのラーメン屋のお客さんですよ。

江藤:本当か。

長崎:本当に決まってるじゃないですか。

江藤:そ、そうか。まあいい。

佐々木:では最後の問題になります。

第三問 江藤先生+吉本先生=

  (A)笑顔でお茶 (B)楽しく会話 (C)でも破局

江藤:・・・・・・佐々木。お前いつか友達なくすぞ

佐々木:冗談ですよ。

 今日の佐々木のハジケぶりは、確かに笑えたけど笑いの質がいつもと違うような気がした。そのことについて後で佐々木から聞いたら、

佐々木:今回は数学という難しいネタに挑戦してみたかった。挑戦こそレボ部のモットーだからな。

と、言っていたけど後で助と愛ちゃんにはジュースをおごった様だった。江藤先生にはマッサージをしてあげたらしい。

 さて、次の日は僕の番だ。かなり不安だけどやるしかない。というわけで、今日はお休み。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る