第4話 4月12日(木)恐怖の罰ゲーム大会一日目

 今日、恐怖の罰ゲーム付きゲーム大会が二回行われた。一回目は昼休み、二回目は放課後である。

 最初はジャンケン大会だった。

全員:ジャンケンポイ。

 ここで負けたのは阿曽部と助とチャンポンと愛ちゃんだった。

阿曽部:なあ、助。ここで同盟を組まないか。

助平:どういう同盟だ。

阿曽部:僕がチョキを出すから、助はチョキを出してくれ。

助平:なぜだ。

阿曽部:そうすれば、勝てば勝利。負けても僕たちを含めて必ず二人以上残るから、いきなり罰ゲームをしなくてもいいってわけだ。

助平:了解。ということは、チャンポンと愛ちゃんは当然パーを出すだろ。

川村:私は助の言いなりはいや。

長崎:朕がそのような小細工に乗ると思うか。

 四人の駆け引きが行われるなか、二回目のジャンケンが始まった。

四人::ジャンケンポイ。

 ここで勝負が決まった。助は作戦通りチョキを出し、他の三人はグーを出したんだ。

助平:阿曽部。騙したな。

阿曽部:ゲームには私情はなし。

川村:そういうこと。

助平:ちょっと、みんな俺をはめてないか。汚ねー。

長崎:ゲームとはそんなものだ。

助平:確かゲームはあと二回あるんだったな。阿曽部。覚えてろよ。

 助は江藤先生の髪の毛を一本取ってくることになった。助が本物の江藤先生の髪の毛を持ってくるかを確かめるため、僕たちも助についていったんだ。

助平:しょうがねーな。俺がみんなの前で江藤の髪の毛をもぎ取るからよく見ていろ。

 僕たちはみんなで江藤先生がいる数学研究室に行った。

助平:先生こんにちは。

江藤:どうした。みんなそろって。

助平:あ、先生。髪の毛が少し乱れていますよ。ちょっと俺のくしでとかしてあげますね。

 助はそういって、自分のくしで先生の後ろ髪をとかし、髪をくしにつけて、髪を取ったんだ。

江藤:助、悪いな。でもやっぱ自分でとかすよ。

助平:ええ、どんどんとかしてください。

 江藤先生は髪の毛をとかして満足していた。これが助の策とも知らずに。

江藤:ところで、お前ら何をしに来たんだ。

助平:実はこの問題が解らなくて俺と一緒にいる後ろの七人も答えを知りたがっているんだけど、みんなシャイだから俺に聞きに行ってくれということなんですけど。

江藤:ほう。そうか。助は意外と勉強熱心なんだな。ん。これは東大の問題じゃないか。そうか。わかった。よく聞け。

 ここで、みんな先生の講義を三十分聞かされ、その場に釘付けにされた。助に言わせると、この釘付けは僕たちへの仕返しだったらしい。

助平:先生ありがとうございます。よく解りました。失礼しました。

 みんなが研究室をでてから、助はこう言った。

助平:みんなどうだ。髪の毛一本どころか十三本も取ってきたぞ。江藤は頭がはげるのが早そうだ。どうだ。まいったろ。

 この助の行動は、みんな計算外だった。

 こうして助は自分のピンチを切り抜けた。

 でも、もし髪の毛を持ってくる先生の頭が、波平の頭と同じだったらもっと面白いことになってたと思うけどね。

 

放課後、今日二回目の恐怖の罰ゲーム大会が始まった。次のゲームはサイコロを振って、でた目が一番少ない人が罰ゲームをするというものである。サイコロの振った目の最小値が同じ人が二人以上いたら、その人らはもう一回振ることになるのだ。

ゲームが始まった。一回目では、1を出したものは三人いた。その三人は、助とチャンポンともう一人は僕だった。

ここで美子ちゃんに誰が罰ゲームをするのかを占ってもらった。そしたら、ここで罰ゲームをするのは僕という結果がでた。

 僕はそんなの当たりっこないと思いながらサイコロを振ったら、でた数が5だった。はっきり言ってざまーミロと思ったが、助とチャンポンは6を出した。

 神様そんなのありカーッと思ったと同時に美子ちゃんの占いの凄さを身をもって知った。

 さて、これから自分にとっての罰ゲームが始まった。だけどよく考えたら放送室でいきなり怪談話をするっていうことを江藤先生や校長が許可しないだろうと思っていたけど、佐々木がうまく言ったせいか、許可されていたのだ。僕はこうなってしまったのはしょうがないからやもえず怪談話をしてしまった。

秋山:これからお帰りの皆さん。今日はレボ部が主催するちょっと怖い怪談話をします。興味のある方は失禁しながら聞いてください。

 

つい最近の実話です。

ある駅に若い男と女がいた。この二人はあることで悩んでいた。そう。二人の間に子供ができて生まれてしまったのだ。子供ができて生活することが苦しくなった二人は、やもえずその駅のロッカーに自分たちの赤ちゃんを押し込めてその場を去りました。当然その子は亡くなりました。

その後、二人はしばらく駅に近づかなかったのだが、五年後にはそのことを忘れていた二人はその駅前で待ち合わせていた。

この駅には最初、女が立っていた。男を待っていたのだ。そのとなりに5歳ぐらいの女の子がたっていた。

女が女の子に声をかけた。

「あなたも誰か待っているの」

「うん」

「そう。私も彼が来るのを待っているの。・・・・・・遅いね。あなたは誰を待っているの」

「親」

「そうなんだ。早く来てくれるといいね」

「うん。でも毎日待っているけど来ないの」

「そうか。親に捨てられたんだね。かわいそうに」

「うん」

「じゃあ、私も一緒に待ってあげるからね」

 その女と女の子はしばらく待っていた。

「本当に遅いね。どうしたんだろう」

「うん。でもお母さんとは会ったんだよ」

「え」

 ここで男がやって来た。

「おーい。遅くなってごめん。ん。その女の子は?」

「えーとね。この子、親に捨てられたみたいでずっとここで待っていたんだって。ね。そうだよね」

「うん。でも今日は親が二人そろって私と会ったんだ」

「え。まさか」

「そう。私の親は・・・お前らだー」

 えーと。怖かったでしょうか。これで僕からの話は終わりにさせていただきます。


この僕の怖い話は結構好評だった。僕は思わず満足をしたので今日の話はここで終わりにします。

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