第35話『見えない壁』
全体的に有名な神宮寺財閥は昔から
色んな球技などの全国大会のほとんどを
占めていると言われているポラリス家と
代々受け継がれて許婚とされるらしい
ポラリス家の長男、ポラリス・レオはいかにも外国人
一応日本にいることもあり日本語は喋れるらしい
百華さんは今まで恋愛はしたことないと言ってたはずだが
この結婚に納得してるのだろうか
というかほんの一時間前に会ったときは
そんな様子を見せるどころか俺に協力してくれた
モヤモヤしていると急に大谷さんが口を開く
「もし君が神宮寺君の立場として、人に相談すると思うかい?」
「そりゃあ、俺は皆に迷惑かけるといけないから・・・・あ」
「そういうことだ。自分の意志より、自分の使命と他人のことを優先した。確かに御曹司としては正しい選択なのかもしれないね」
「百華さんは普通の暮らしを夢見ていたけど親に言ったりは出来ないのかな?」
「彼女の母親は会ったことあるよこのデパートは警察沙汰が多いからね。母親は心優しい人だったよ」
「許婚について何か聞いたことあります?」
「僕も気になったからついでに聞いたよ。父親の方はかなり気難しい人で十年に一回あるこの許婚を強制的に娘に押し付けたそうだ。娘は何一つ文句は言わなかったらしいよ」
十年に一回あるこの許婚
たまたまその時代に生まれてしまった百華さん
運命はこんなものなのだろうと大谷さんは嘆く
そう言ってる割には楽しそうだが
俺はやはり納得出来ない
結婚てのは家系を継ぐためだけにするものじゃないのに
そんなこと思ってると急にクルマを止められた
「さすがのぼくもびっくりだ。見たまえ」
大谷さんに促されると目の前には
謎の立入禁止区域があった
ここの道を通らないと結婚式場には行けないらしい
当然俺たちが通れるはずがない
するとその立ち入り禁止区域に
雲雀さん、高杉、佐藤さん、そして姉さんもいた
遠目でなんとなくだがどうやら雲雀さんが
立ち入り禁止してる人に説得してるみたいだ
俺たちは車から降りて1番近くにいた北条さんの元へ行く
「よう、勉強以来だな。大方あの二人と来た理由は一緒か?」
「なんで姉さん達もいるんですか?」
「たまたま俺と八千代は雲母と高杉のデートを観察してたら雲雀さんが急に来て行こうってことになって今の状況」
たまたまという言葉に合ってない理由だが
なんとなく状況が分かった
雲雀さんが何か言っているのが見えるが
大人の人たちは首をひねるばかり
こういう時の結婚ってお金持ちがいっぱい招待されるよな
その一人にでも会えればいいのだが・・・・
その時上から声が聞こえた
「そんなあなた達にビックニュースデース!」
俺たちは顔を上げると
山のようになってる土の上に湯婆姉さんが立っていた
「湯婆姉さん!?」「あんた何してるのよ!」
「 what?何ってあなた達の手伝いに来たんじゃない♪」
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