第17話『神がかってると呼んで神宮寺と書く』

警察が八坂さんを囲み

高杉と姉さんが俺のところに駆け寄る


「大丈夫か金?」


「頭をハンマーで殴られたんだ、くそいてえ」


「ホントだ血が出てるじゃない。安心して、救急車もいるから」


「なんで八坂さんに襲われたこと知ってたんだ?」


俺は意識朦朧のなか俺は質問する

生徒会長は俺を見てにっこりと笑う

その笑顔はなぜか俺の背筋を凍らせた

ただの笑みじゃない。殺意がこもっている


「私を拉致して住所を分からせたのが失敗だったのよ。縛られただけで私を捕まえたとでも思ったの?八坂さん?」


「ば、馬鹿を言うな!あんなに頑丈に縛ったというのに!」


「俺を誰だと心得ている?神宮寺財閥の御曹司だぞ?あの程度関節を抜けば造作もない」


生徒会長の急な口調変化に

警察までも後ずさってしまうほどの圧力

俺はさらに悪寒を感じ、明日は風邪引くな〜とか思ってしまった

八坂さんは悔しそうな顔をして包丁を振り回す

しかし生徒会長はそれを全てさばいていく

何回かさばいて包丁を持つ腕を掴み

腕をひねりながら一本背負いをする

さすが柔道とか少林寺拳法などを習ってるだけある


「あなたが一人の男にこだわるせいで人生を棒に振り家族も崩壊。一生辛い人生を送ることになるでしょうね。残念だわ八坂藍」


「なんで!私は!私は恋愛君のことが好きなのに!私は恋愛君から離れたくない!」


八坂さんの言葉を聞きどうにか皆に聞こえるように話す


「八坂さん、君の思いは嬉しい。だけどこんなの間違ってるよ。俺が本当に好きで離れたくないなら更生してまた戻ってこい。また手を差し出してやるからよ」


俺は痛い頭をどうにか抑えながら

俺は八坂さんに微笑みかける

八坂さんはようやく自分の過ちに気付いたのか

号泣しながら謝り倒す

この後のことはあまり覚えていない

どうやら俺は気絶したらしく目を覚ましたら病院だった

八坂さんはあの後警察に連行され

生徒会長の力でニュースで流れた

今回の事を全てデマにした

だがやったことは犯罪なのでしばらく牢屋で過ごすらしい

これで全ての事件は解決した



「よかった、金華山君の怪我は大したことなさそうね」


「色々ありがとな生徒会長。そこまで仲良くもなかった俺を救ってくれて」


「何言ってるの。生徒会長として当たり前でしょう?」


頭に包帯を巻き、生徒会長の笑顔を見て色々思う

そこまで関わりを持っていなく、他人事のように思ってたが

この人も友達になれるといいなぁ・・・・


「何思ってるの金華山君。決まってるでしょう?」


「ふえあ?」


「私達。すでに友達じゃない♪」


生徒会長のその言葉に俺はどきりとした

いや、なんで俺の心読んでるの?とは思ったが

本当に皆優しいんだなって改めて思った


「あぁ、ありがとな生徒会長」


「普通に名前で呼んでよ。恋愛君♪」


「ちょっ!そう呼ぶなよ百華さん!恥ずかしいだろ!」


「あら♪高校生にもなって名前呼びしてる恋愛君の方が恥ずかしいんじゃない?」


「呼べって言ったのはお前だろ!」


「なんのことかわからなーい♪」












「ふむ、八坂藍は失敗か・・・・それにしても神宮寺百華かぁ、興味あるね。早速だけど色々試させてもらうよ・・・・」

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