第15話『無情の犠牲』

『今回は「」の横に名前があります』


結城さんの折れた腕は重症と言うほどではなく

早くて一週間で退院出来るらしい

まあ、退院後もギブスで固定されてるんだけど

折れた腕は利き腕の左腕で

しばらく俺がついてやることにした


高杉「結城、なんで階段で倒れてたんだ?足を滑らしたのか?」


結城「・・・・そうなんだと思う」


神宮寺「いえ、結城さんは誰かに倒されたと思うわ」


先生「なんでそんなこと分かるんだ?」


神宮寺「周りの人が言ってたんですけど、結城さんが階段から落ちたのと同時に足早に逃げ去った人がいるらしいです」


生徒会長がいってた逃げ去った人

心当たりは一人いるが確信はない

しかしその確信をついたのは結城さんだ


結城「確かに、後ろで『私の邪魔はしないで』という声が聞こえた」


はいもう八坂さんしかいない〜

なにしてんだよあの人・・・・

そんなことして俺が手に入るとでも思ってるのか?

高杉もそれは感づいたらしくため息をついている


俺はとりあえず生徒会長と結城さんに事情を説明しつつ

おそらく八坂さんが犯人ということを話した

先生も結城さんも生徒会長もすぐに納得した


結城「まさか八坂さんがそんな人だったなんて」


神宮寺「八坂さんの身元はこちらで調べさせてもらうわ。任しといて」


生徒会長がいとも簡単にそんなことを言う

んな無茶な、と思ったが

この人父は財閥かなんかで母は警本部長だった・・・・

この家系出来ないことなさすぎでしょ

でもそこまでしなくても・・・・


神宮寺「何を言ってるの金華山君。これはれっきとした犯罪よ」


男全員「え、えげつねえ・・・・」


先生「ま、まぁ確かにこれは大きな問題だ。あまり大事になる前に片付けよう」


そう会話をして先生と生徒会長は病室を後にする

高杉と俺は二人の頼もしさに苦笑いする


高杉「大変なことになっちまったな。俺も駅でいつもぶらぶらしてるし見つけたら教えるよ」


金「あぁ、ごめんな」


高杉「お前が謝ることじゃねえって大丈夫だ」


高杉が病室から出て、俺もそろそろ出ようとする


結城「待って金君」


金「ん?どした?さすがにここまで八坂は来ねえって」


結城「そうじゃないの。気をつけて」


結城さんはそう言って微笑む

この天使の微笑みに俺は矢で撃ち抜かれる

うむ、都合のいい時はこの人を天使様と呼ぼう

俺はありがとう、と伝えてから病室を出た
















「八坂藍ね・・・・少し興味あるわ。ということは私も狙われるのかしら・・・・無いか」


神宮寺百華は微笑を浮かべながら歩み出す

曲がり角を曲がる際に、誰かにぶつかって倒れてしまう

次の瞬間何かにハンカチで口を覆われ

神宮寺百華は気を失いそうになる


「クロロホルム・・・・?まさかこれは・・・・」


「あなたも・・・・消えてもらう・・・・」


視界が暗くなる中、神宮寺百華は気絶してしまった








新プロフィール

先生 生徒からのあだ名「ただのおっさん」

年齢38 身長170弱 メガネ


少し太り気味で目は眠たそうな先生歴14年男

名前は明かされておらず、この先も明かすことはない

普段はパシリが多かったり自習だと居眠りをしたり

見るに耐えない真似しちゃいけない大人である

生徒の問題はすぐに解決する力は持っており

それなりに頭はいいしやるときはやる男





神宮寺 百華

年齢17 身長155センチ 茶髪ロング


父は神宮寺財閥の御曹司

母は警本部長である超お金持ち

風格や見た目はそれ丸出しだが

決してお嬢様待遇をされたいわけでなく

出来るだけ普通の人間を演じているが隠しきれてない

流行関係には疎く、未だにケータイはガラケー

情報網も薄いので親と金に頼りがち

生徒会長ということもあってか、よく金華山に構ってくる

それなりに恋愛感情が・・・・あっ殺される

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