第6話『意外な組み合わせ?』

状況を整理しよう

私と八千代は確実に高杉君に会うまで一緒だった

なのに高杉君に改めて自己紹介をするほんの10秒の間

すでに八千代は逃げ、二人きりの状態

ていうかあの時間でよく姿消したわね!

相変わらず運動神経えげつないんだから


「どうしました?」


「い、いや、あるやつに逃げられただけよ」


「あ、雲母さんこの後暇っすか?俺暇なんでランチでもいかが?奢るっすよ」


そんな事を言われ、まさかデートの誘い!?と思ったが

いい年こいて高校生の誘いを受けるわけにはいかない

と、思ってるとまたラインが来る


『行っちゃいなよ雲母、どうせ暇でしょ?』


・・・・八千代からのメールだった

さてはあいつどこかで見てるな

見つけたらハエたたきで叩いてやる

私はちょっとしたため息をついてから


「分かった。行きましょ」



「うんまーーーーーーーー!!!!」


私は周りの視線など気にせず

パフェを食べて思いっきり叫んだ

高杉君はびっくりしすぎて

スプーンくわえたままこっちを見ている


「は、はあ、それはなにより」


「パフェなんて初めて食べたわ!こんなに美味しいだなんて!」


「ははは、さすが金の姉、容赦なく高いもん買いやがった」


「あ、店員さーんメニューのここからここまで全部くださいな♪」


「まだ頼むんすか!?半端ねぇ・・・・」


「なによ、これでも抑えた方よ」


「それで抑えた方なの!?」


私は高杉君の金事情など眼中になく

今までに無いほどの食いっぷりを見せる

普段は甘党な私は最近食事制限していたので

ついつい手がどんどん出てしまう


「なんか、食ってる顔見てるとつくづく可愛いっすね」


急に高杉君から褒められ

私は危うく飲み物を吹き出しそうになる

八千代ぐらいしかこの顔を見せないのだが

私としたことが迂闊だった

恥ずかしさで頰を赤らめる感覚を覚える


「もう、この顔を見せた代償は高いんだからね」


「へいへい、分かってますよ〜」


「・・・・ありがと、ご馳走さま。美味しかったわまた誘ってね」


私は最後にいつものファンサービスの笑顔を見せてから

私は隙だらけの高杉君のおでこにキスをする

そしてメモ帳に連絡先を書いて置くと

私はそのままそこを立ち去った




「・・・・んだよ、この泥棒猫、これで惚れねぇわけないじゃん・・・・・」







「あ、お帰り雲母〜どうだった〜?」


「シャオラ!!!」


「おおっと、幼馴染にバックドロップなんてかまさないでよね」


「なら逃げんな八千代!あんた何処かで見てたでしょ!」


「なんのことかわかんないな〜♪」


私はさっき高杉君と会った場所に行くと

シェイクを飲んで楽しそうにしている八千代を捕まえた

全くこいつは昔から変わってないんだから・・・・


「あ、そうそう、さっき弟君見つけて色々提案したから聞いてみれば?」


「提案?」


私はケータイを確認すると恋愛から通知が来ていた


『今度の土日皆で結城さん家にバーベキューするんだけど、姉さんも来ないか?』


「これ・・・・は・・・・」


「なに書いてるのか知らないけど、行った方がいいよ、色々進展見れるからさ」


「ちょ、それどういう意味!?」


私はケータイから目線を外し八千代を見るが

そこに八千代はいなかった

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