第32話 全了戦 5




 こちらに向かってくるヴァーチを見たエルドがホッとした顔になる。2人の相手取ったヴァーチのことを心配していたのだ。


(少し足取りが重そうだな。大丈夫なんだろうか・・・。)


 ヴァーチが近付くにつれ、その姿が露わになるが、足取りは【笑い猫】の2人と戦う前よりも重く見えた。


「まぁ、あのおっさんなら楽勝だろ。あの程度の奴なら2人でも。」


 サイファは幾度となく口喧嘩をしていたヴァーチの敗北を微塵も想像しておらず、その勝利に疑念も持っていないようだった。


「サイファは少しも心配していなかったみたいですね。」


「相棒だって分かっていただろ?実力差をよ。」


「まぁ、そうですね。でも、勝負に絶対はないですよ。師匠にも口酸っぱく聞かされていることですから。」


「そうだな。だが、あのおっさんの場合、少し遊んで余計な傷でも増やしたってのがオチだろ?」


「ヴァーチさんの性格を考えると・・・。あり得ますね。」


 まるで戦っている光景をその場で見て来たように総評したエルドとサイファは次の戦場に視線を移した。


「あの2人の所には手助けが必要かもしれませんね。どう思います?サイファ?」


「そうだな~。疲労した2人と万全な状態の1人か・・・。盾の奴の防御をどう突破するからにかかってそうだな。あの姉ちゃんの技か駆け引きが嵌まっちまったら、危ない場面もあり得そうだな。」


「実力は伯仲しているでしょうし、そういう展開になるかもしれませんね。」


 2人はゼイクとダリカの戦いをそっちのけでニグロとカルセルアの戦いを見守り始めた。




「ほらほら~!隠れてるばっかりじゃ、アタシは殺せないよっ!!」


「うるさいっ!!お前こそ、ニグロの盾を破れてないだろうがっ!!」


「一方的に攻められて、イライラしてんのかい?堪え性のない女だね~。」


「堪え性のない女はお前も同じだろうがっ!!立ち止まると同時に仕掛けて来やがってっ!!」


「一発で殺して上げようっていうアタシなりの優しさだよ、分からない女だねぇ。」


「優しさだぁ!?どこもかしこも薄い身体に優しさなんてないだろうがっ!!」


「はんっ!!男のおの字も知らない様な女が知った口を利くじゃないか?それを教えてやったアタシが女の優しさってのを刻み込んでやるから、無駄な抵抗をせずに死にな!!」


「どっかのクズヤローにしか相手にされてない女が男の講釈を垂れても説得力が無いんだよっ!!何も詰まってない頭に一発ぶち込んでやるから、待ってなっ!!」


「誰がクズヤローだって?あんなイイ男、他にいやしないよっ!!参謀役だか何だか知らないがオツムがカラカラと音立てるぐらいしか詰まってないアンタじゃ分かりっこないだろうがね?」


「何だとーっ!?」

「何さっ!!」


 と、馬鹿でかい声で互いを罵り合いながら攻防を繰り返しているが、実際にサリナトの攻撃を防いでいるのはニグロだ。

 女同士の罵り合いに我関せずの態度で襲いかかってくるサリナトの攻撃を盾や剣で住なしている。ただ、その表情はげんなりとしていた。


(此奴らには戦いの緊張感という物がないのか・・・。全く・・・。これを高度な心理戦とでも言うつもりなのか・・・。)


 カルセルアとサリナトは未だにギャアギャアと喚き叫び散らしている。お互いを蔑み合いながら、挑発を繰り返しているのも事実なため、ニグロは耳を貸さず、攻撃を防ぐことだけに集中していたのだった。


「それにその格好は何だ!!全了戦を舐めてるにも程があるぞっ!!」


「あら、お生憎だねぇ。アタシは何処に居ても女を忘れてないだけさ。それに比べてアンタの女が感じられない格好ときたら・・・なっちゃいないねぇ。」


 カルセルアは戦うために金属を所々に埋め込んだ皮鎧を着込み、下は丈の短いパンツに膝上まであるロングブーツとそれよりも少しだけ長い薄緑色の靴下。服も薄緑の綺麗な服で右手には前腕まである掌が空いてある革手袋と左手には20cm程の幅がある少し湾曲した籠手が装備してあった。

 そして、武器は光沢のある緑色の弓と60cm程の長さがある剣だ。


一方、サリナトは紫色の布地に黒の刺繍が施されているスリットが入った身体の起伏が分かるタイトなドレスに靴底を金属で補強している革のハイブーツだ。両腕には二の腕まである革手袋を身に付けている。

 これで右手と腰に鎖を巻き付け、左手に小剣を装備していなければ何処かの晩餐会にでも行けそうな服装だ。


 そして、サリナトは口でカルセルアを罵倒しながらも内心ではニグロの防御を突破できないことに苛ついていた。


(ホントに堅い防御だねぇ、この男。コイツの防御を壊すよりも先にあの女の方を狙うべきか・・・。そうしても、この男がすんなりと攻撃を通すとも思えない。さて、どうするべきかね・・・。)


 2人を出し抜くための方策をどうすべきか考えながら、ニグロに攻撃を叩きつけつつ、カルセルアの動向にも気にかけている。

 サリナトは緊張感の強いられる戦闘を続けさせられていた。

 一方、カルセルアはまだ攻撃をすることが出来ずに機会を窺いつつ、サリナトに緊張感を強いるだけに止めていた。

 ただ、自分とニグロは消耗していることもあり、2対1と数では有利でも長期戦になれば、こちらの疲労が蓄積され不利になるのは間違いないと考えていた。

 故に、打って出る機会を待っているのだが、その隙をサリナトが晒すわけもなくどうしたものかと思い倦ねていた。


(にしても厄介な攻撃をしてくれる。ニグロが防いでくれているから良いものの、1人だと厳しかったかもしれないな。あの鎖、全くもって厄介だ。先は短剣のように尖っているし、ニグロの盾に何度弾かれても鎖が変形する様子もない。そろそろ、牽制だけでも再開するべきか・・・。)


 サリナトは手に巻き付けた鎖を使って攻撃をしている。

 手首を返し、腕を使い、絶え間ない攻撃を繰り返している。

 互いの距離は4m程離れており、ニグロが距離を詰めようと前に出れば、サリナトは後ろに下がる。

 その場に釘付けにしようとカルセルアが何度か矢を放つものの、全て鎖に防がれ。矢の無駄だと感じてそれ以降は矢を打つ真似だけをして牽制していた。


 傍目には鎖を振り回す危ない女と矢を番えている女が互いに罵倒して間にいる盾を構えている男が不憫に見える光景だが、実際はお互い隙を見せれば一撃を見舞う気が有り有りと分かる程殺気を漲らせている。


 そして、カルセルアが動いた。ニグロの背後へピッタリと隠れ、囁き始めた。


「数秒でいい。あの女の視界を塞いでくれ。」

「分かった、どうにかやってみよう。ただ、最後のチャンスのつもりでいてくれ。」


 カルセルアは了解の意味を込めて肩を叩くと矢を番えるだけ番えた。

 そして、弓を使ってニグロの背中を軽く叩き、準備完了の合図を出した。それを察したニグロは片方の足を後ろに下げ爪先に力を込めて踏ん張り、大きく息を吸い込む。


「ウオオオォォォーっ!!」


 ニグロは正面に構えた盾を横にずらして、先程までの女2人の罵り合う声よりも数倍大きい声をサリナトに向かってぶつけた。

 まるで獣如き咆吼。

そのあまりの勢いにニグロの後ろ足は爪先が地面に埋まり少しだけ土を盛り上げた。その咆吼はニグロ自身を後ろに下がらせるだけでなく、突風すら生み出した。

ニグロの近くに居たカルセルアはニグロの咆吼に顔を顰めるが、咆吼をぶつけられたサリナトはニグロによって作られた突風とその声量に面食らい鎖の動きを乱してしまう。

 しかし、そこは【笑い猫】の副団長だけあって、サリナトはどうにか鎖を手元に戻すことに成功した。

 敵が然る者なら、それは【繋ぎ手】副団長のニグロにも言えることだった。


 咆吼によって作った隙を見逃さず、ニグロは地面に沈んだ足が固定されたことを利用して盾を正面に再び構えて飛び出した。


「『広壁・鋼盾』っ!!」


 ニグロの十八番スキル『広壁』は盾の周りに透明の力場を作る。それに『鋼盾』を重ねることでその力場を透明ではなく不可視にしたのだった。

力場を鋼の持つ鈍色に染めて。

『鋼盾』は色だけを染めるのではない。その硬度は鋼と同等。技量が高い者が使えば、その頑強さは鋼を上回る。


 ニグロは範囲を広げた盾で身体を隠してサリナトとの距離を詰めた。

 一方、ニグロの後ろに隠れていたカルセルアはサリナトのいる方向に射掛けるのではなく、空へと向かって矢を放った。そして、矢を新たに番えて軋む弓に構わず弦を引いた。


「ニグロ、左に弾き出せっ!!」


 カルセルアの言葉に反応して、ニグロは盾で体当たりするのではなく剣の腹でサリナトに打撃を加えようとした。


「舐めるんじゃないよっ!!」


 剣で斬りかかられなかったことにサリナトは声を荒げて、ニグロに逆攻撃を加えようと踏み込むが足がもつれてしまう。

 膝からガクッと落ちてしまった自分の身体にサリナトは慌てて防御態勢を取ってダメージを減らそうと試みた。

 ニグロの横払いに剣を立ててどうにか打撃の衝撃を殺すことには成功するが、踏ん張りの利かない足ではその場に留まることが出来ず、地面に引きずられるように滑っていく。


「クソがっ!」


 サリナトは上体を起こして、少しずつ感覚が戻ってきた足でどうにか立ち上がろうとする。そこにカルセルアの追撃が加わった。


「これでも食らいなっ!!」


 引き絞った矢がサリナト目掛けて放たれた。カルセルアの叫びに反応したサリナトは薄ら笑いを浮かべながら、手元にある鎖を使う。


「アタシを仕留めたかったら、黙ってりゃ良いのにバカしゃないかい?」


 呟きのように言いながら、ゆらりと立ち上がったサリナトはスキルを使った。


「『鎖渦巻く盾』。」


 サリナトは手首を回して鎖を宙に浮かべて、渦巻きを作った。間一髪でサリナトはカルセルアの矢を防ぐ。その顔は余裕の笑みを浮かべていた。

 矢を防がれたカルセルアは次々と矢を放つがサリナトの鎖の盾に全て弾かれる。


「アンタの矢は鎖も弾けない程弱いんだねぇっ!!」


 ニグロの一連の攻撃に苛立っていたのか。サリナトのカルセルアを挑発する声は未だに荒れていた。しかし、カルセルアは矢の残数も気にせず打ち込んでいく。


「そんなに弱い矢じゃ、アタシの盾は抜けないよっ!!」


「当たり前だ。この攻撃の狙いはお前の鎖を封じることなんだから。」


 勝ち誇った様なカルセルアの声にサリナトは疑問を浮かべるがその答えは空からやって来た。


「何を言って・・・。グっ!!」


 上空から降り注いだ矢がサリナトの肩に突き刺さり、飛ぶようにしてその場から逃げ出したサリナトは転がりながら、距離を取ってカルセルアを睨む。足には転がりながらもかすった矢で切り傷がついて血が流れていた。

攻撃を受けて、サリナトのスキルが解除されたのを見逃さず、カルセルアはすかさず矢を放つが左手に持った小剣でサリナトは跪いた状態ながらも矢を切り飛ばした。


「アンタ良くもやってくれたねっ!!痛いじゃないのさっ!!にしても、参謀役ってのは建てじゃなかったみたいだね。お見それしたよ。見事に誘導したもんだ。」


カルセルアの勝ち誇った表情で鼻を鳴らす。その顔のまま、サリナトに通告した。


「そりゃ、どうも。で、その傷ついた身体でどうやって勝つつもりだ?降伏してもかまわんぞ?」


「そんな気遣いは無用だね。たかが肩と足に傷がついたのがそんなに嬉しいのかい?」


「あぁ、嬉しいね。今のは護衛邪魔してくれた分さ。次はイムニト商会、全員の分だよっ!!」


 緑色に光る粒がカルセルアの周りに漂い出した。その粒が漂うのに合わせてカルセルアの髪が棚引いていく。

 敵傭兵の矢を撃ち落としたときよりもカルセルアが生み出した粒子の量は倍増し、その範囲も拡がっていた。


「へぇ〜。魔法も使えるなんて器用な参謀さんだねぇ。決着をつけるのはアタシも異存はないねっ!!」


 サリナトは左手に持っていた小剣を地面に落として、腰に巻き付けてあった鎖に持ち替えた。両手に持たれた鎖が勝手に蠢き出す。

 カルセルアはサリナトが武器を持ち替えたことを気にせず、粒子を増やし続けた。2人後ろでは先程の攻撃で力を振り絞ったのかニグロが膝を突いて息を切らしている。


「アンタを殺った後はあの男だ。最期にアタシみたいないい女に殺されるんだから嬉しいだろうねぇ。待ち草臥れたから先にアタシからいかせてもらうよ!!」


 サリナトはカルセルアの準備が整うまで待つわけがなく、無防備のカルセルアに致命的な一撃を加えんとスキルを発動しようとした、その時。

 膝を突いてへばりながらもニグロがサリナトの頬を掠めるように手持ちの剣を投げつけた。

 サリナトは舌打ちしながらも回避行動を取るしかなく、腹いせのようにニグロに鎖を投げ放つ。


「へばってる野郎が女の戦いに茶々入れるんじゃないよっ!!」


「グゥっ。」


 サリナトの一撃を盾でどうにか防ぐことは出来たが、今後はニグロが地面を転がされしまう。ただ、顔を上げて状況を確認したニグロはどうにか時間を稼げたことで笑みを溢した。


「風よ

 大いなる風よ

 嵐よ

 全てを切り刻む嵐よ・・・」


 カルセルアが凜とした声を響かせた。

 カルセルアの周囲には夥しい光が空へと立ち昇っていく。


 バッとカルセルアに向き直ったサリナトは顔を歪ませながら焦ったようにスキルを発動した。


「悠長に超詩詠唱なんかしてんじゃないよ!!死になっ!!『蛇口じゃこう・囲う蛇刺じゃし』っ!!」


 サリナトの持っている鎖では到底出来ようはずもない鎖の大蛇が生み出される。

眼があるであろう位置は窪み、中身のない眼が無防備の女を冷たく見た。

 敵を確認した大蛇は丸呑みにせんと蛇らしからぬ動きで宙を突き進みながらその口を大きく開けてカルセルアに向かっていく。

 カルセルアは無抵抗のまま蛇に飲み込まれた。

 サリナトはその様子を見て、ニタァと笑うと両手を後ろに引く。すると、鎖の蛇が球体へと姿を変え、その大きさを徐々に萎ませていった。


「アタシの蛇に串刺しにされながら、死ねぇっ!!」


 サリナトは両腕を回転させ鎖を巻き付けていく。スキルを受けたカルセルアが鎖に付いた尖った部分に何度も貫かれているのを想像して、高笑いをし始めた。

 スキルを解除して出てくるのは無数の蛇に噛み付かれた跡のようになった穴を開け、血を垂れ流して死んでいる女。

 散々に罵倒した報いだと、【笑い猫】ひいてはダリカと自分に喧嘩を売ったのが間違いだったと後悔しながら死んでゆけとサリナトの表情が全てを語っていた。


 しかし、鎖の隙間から一向に血が流れてこない。ジャリジャリと鎖が擦れ合う音は聞こえるが悲鳴も呻き声すら聞こえてこない。擦れ合う音が邪魔で聞こえてこないのかとも思えるが、ならば血が何故流れ出ていない。

 不審がるサリナトを余所に鎖の球体が突如として膨らみ始める。


(まさか、まだ生きている・・・?そんなバカな!?)


 サリナトも確りと観察すれば分かったであろう。カルセルアが鎖の玉に包まれていても粒子が止まることなく生み出されていることに。その生み出されている粒子がカルセルアが存命だという証左だということに。


 膨らみ始めた鎖はカルセルアを飲み込んだ時よりも拡がり、千切れぬように何かを押さえつけるのに必死になっていた。膨らんでは縮み、膨らんでは縮む、そんな攻防が何度も繰り返され、とうとう鎖に罅が入り始めた。


「ア、ア、アタシの鎖が壊されるわけが・・・。」


 サリナトが全てを言う前に鎖が全方向に弾け飛んだ。

 呆然とする女の顔の横を無数の破片が勢いよく通り過ぎる。その破片で出来た傷であろう赤い線が女の顔にいくつも付いていく。


 サリナトは信じられず、怯えから後退った。そして、カルセルアの光はサリナトを震え上がらせた。


「千々と飛ばせ

 千々と斬れ

 邪魔する者

 遮る者

 その悉く全てを

 その怒りを持って

 後悔と懺悔に染め上げろ・・・」


 カルセルアは包まれていた。

 光の粒子にではなく風に。

 その風が一つの形に纏まっていく。

 カルセルアは詠唱を続けながら右手に弓を持ち正面に構えた。


「『千嵐別せんらんわか羽刃はねやいば』」


 詠唱が終わったカルセルアの左手には1本の矢があった。

 嵐のような音をさせ、眩い緑の矢が。

 矢羽根が7つ、矢柄は菱形、鏃は何かの文字が装飾された半月を伸ばしたような刃が6つ付いていた。


「じゃあな、サリナト。もう二度と会うこともない。」


 番え、放たれた矢は瞬く間にサリナトの胸を穿った。刃がサリナトの胸に食い込むと風の球体にサリナトが包まれた。

 風の球体は緑から赤に染め上げられ、球体が消えると赤い飛沫と塵が舞い消えていく。サリナトは死体すら残さず消えた。


 それを確認したカルセルアは膝から崩れ落ち、四つん這いになりながら顔から滴り落ちる汗に草と大地を濡らし、今にも死にそうな苦しい呼吸を繰り返した。


「無茶をするからだ。だが、どうにか終わらせられたな。」


 足を少しだけ引きずりながらやって来たニグロもあちこち打ちつけたのだろう。土に汚れた身体と盾を背中に背負ってカルセルアの近くまでやって来た。そして、手に持った瓶をカルセルアに渡す。


「低級だが魔力の回復薬だ。飲まないよりはマシだろう。」


「すまない、ニグロ・・・。ありがとう。」


 どうにか感謝を伝えるカルセルアは渡された瓶の中身を飲み干した。


「さぁ、ゼイクの元まで行くぞ。肩を使え。」


「あぁ。」


 返事を絞り出したカルセルアは荒い呼吸を繰り返し、ニグロは足を引きずりながらも戦いの場を後にした。


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