第148話
レオナが俺に確認を取ってきたので了解と頷く。
「あっ!?」
レオナが煉瓦作りの階段を降りようとしたところでローブを着て杖を持った男性と男性の戦士風な人が3人階段を上がってきた。筋肉の盛り上がりがすごくハゲてる男の人は一人の女性を背負っていた。
事案か?事案なのか?
「すまない、君たちも冒険に来たのか?」
ハゲがパステルに声をかけた。俺はそれを見ながら解析の魔術で女性の容態をチェックしていく。
class:冒険者
name:クレメンテ
Level:31
HP:5
MP:2
STR:24
DEX:20
CON:15
WIS:8
INT:11
CHA:7
弓 剣術
ふむ……。この解析は他人の最大HPが見れないのがネックだよな。
それよりもHPがやばいことになってないか?ほらHP4になったし……。
「回復できる人間はいないか??ポーションがあれば良い値で買わせてくれ」
「それなら、下級ポーションを金貨5枚で……」
なんかパステルが、商談を始めたようだがもうクレメンテさんHP3しかないんだけど……。まさか?二人とも相手のステータスが見れないからまだ余裕があるとか思ってる?
俺は近づいていき、女性に手を当てるとヒールをする。そうするとHPが270まで回復した。
少しすると女性が身じろぎしたので背負っていたハゲが驚き女性を草の上に横にする。そして傷口があったと思われる腹部をチェックしていくが俺がヒールをしたのだからどこにも怪我などあるわけが無い。
「「「傷が、塞がってる!?」」」
そりゃヒールすれば塞がるだろうよ。何をそんなに驚いてるのか理解不能だ。
「それでは私たちは先に進ますので無理を為さらないくださいね」
パステルが商談の邪魔をされたと怒ってるようだったが人が困ってるのだ、ヒール程度問題ないだろう。
さて、まずはこの階段を降りて1階から探索だな。
出てきた冒険者に頭を下げて俺は階段を降りていく。アリーシャとレオナは付いてきてくれているがパステルだけが付いてこない。
俺は振り返り
「パステルさん来ないですね?」
とレオナやアリーシャに聞くと2人とも困ったような顔をしている。その顔は何故かパステルの事ではなく俺自身に向けられてる気がする。
「おーい」
階段上からパステルが降りてくるのが見えた。そして俺の傍まで来ると小さい布の袋を押し付けてきた。
「これは?」
俺は袋の中を開けて見ると中には金貨が100枚近く入っていた。意味がわからない。俺はパステルの方へ視線を向けると。
「あんたさ、常識ないの?」
は?突然、俺の常識を疑われた。パステルが何を言ってるのか理解できない。
「常識とは何でしょうか?私はある程度は常識は持っていますが?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます