第3話

「失礼ですが貴方は誰なんですか?」

 俺が物事を考察してる間に別のクラスメイトが白髪の男に話を振っていた。


―――私はアルファと言う。冥界の入口を担当してる者だ。


 クラスメイトの質問に、アルファは答えていたがアルファの意図がまるで掴めない。これが異世界転移とかトリップ物なら土下座する神様が居たりとか、無理矢理スキルを選ばせて即異世界へと言うパターンが王道なはずなのだが、アルファは何かを待ってるかのように感じられる。


 

―――そろそろ良いだろう。それではここからが本題になる。

 君達には親より逝去したという業が魂に深く刻まれてしまった。その為、輪廻に返すわけにはいかないのだ。そこでこちらが提示するスキルの中から一つ選んでもらい異世界で徳を積んできてもらいたい。


 アルファの言葉に、異世界に行けると湧くものも居れば家族に会えないと悲観する者もいる。俺はどちらかと言えば天国でお茶でも啜ってお昼寝したい第三者派なのだがそれは諦めておくか。


―――それでは各自の前にそれぞれステータスプレートを表示させる。


 アルファの言葉と同時に俺の前にはステータスプレートが表示された。周囲を見渡すと俺以外は表示されてないように思えたが


―――他人からはステータスプレートは見れないようにしてある。


 とのアルファの言葉に俺は納得すると自分のステータスプレートを見た。




名前:草薙雄哉(くさなぎゆうや)

Unknownerror:Unknownerror(Unknownerror)

Unknownerror:Unknownerror/Unknownerror

Unknownerror:Unknownerror/Unknownerror

Unknownerror:Unknownerror/Unknownerror

Unknownerror:Unknownerror/Unknownerror

Unknownerror:Unknownerror/Unknownerror

Unknownerror:Unknownerror/Unknownerror

Unknownerror:Unknownerror/Unknownerror

Unknownerror:Unknownerror/Unknownerror

Unknownerror:Unknownerror/Unknownerror


Godpoint:100000000000


 俺はそのポイントを見てバグか?と思って周辺を見まわすが高校時代の同級生は、


「レベルが1だー」

「基礎HPが30かよ」

「スキルポイント100でどうすればいいんだよ」


 とか言い合っているのを聞いて俺はしばらく考え結論をだした。もらえるポイントは貰えるだけ貰っておこうという素晴らしい案だ。どうせ手違いで向こうさんが俺に大量のスキルポイントを振ったとしても相手さんのミスであって俺が悪い訳じゃない。


 とすれば振れるだけスキルポイントを使い切ってしまおう。スキルは一つしか取れないという話だから必要なスキルとしては何か固定のスキルではなく、成長系スキルの方がいいだろう。その方が少ない労力でスキルが取れるかも知れないからな。そうなると必要なスキルは成長促進のスキルだな、説明を見る限りではLV1で常人でLV2で常人の2倍と書いてあるからLV99まで上げれば……常人の99倍の速さでスキルを覚えられるだろう。


 あとは残ったスキルポイントをステータスとHPとMPに振る事でUnknownerror表示が正常に表示されるようになった。


名前:草薙雄哉(くさなぎゆうや)

HP:50000000000/50000000000

MP:20000000000/20000000000

STR:40000000/40000000

DEX:40000000/40000000

CON:40000000/40000000

WIS:40000000/40000000

INT:40000000/40000000

CHA:40000000/40000000

成長促進LV99/10000000000P(常人の99倍の速さでスキルを習得する事が出来る)

保有スキルポイント:0/100000000000


 あとは保存を押して完了を押す。するとノイズが発生して


名前:草薙雄哉(くさなぎゆうや)

HP:1/1

MP:1/1

STR:1/1

DEX:1/1

CON:1/1

WIS:1/1

INT:1/1

CHA:1/1


保有スキルポイント:1/1


 俺のステータスプレートがおかしな表示になり、アルファに話しかけようとした所で


―――全員の入力を確認した。異世界での生活頑張ってくれたまえ。


 と声が頭の中で響いてきた、そこで俺の意識は途切れた。

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