第二十四話 ドッペルゲンガー②
女子高校生のNはある日、友人達とカラオケに向かった。
途中Nがトイレに向かうと、後から来た友人Dと鉢合わせる。
少し雑談し先に部屋に戻ると、何故かDが歌っている最中……。追い越された記憶はなく、部屋に居た友人に確認するとDはずっと部屋で会話していたという。
嫌な予感がしたNは再び部屋を出てトイレの方角を見る。すると、丁度Dが歩いて来る姿が……。
もう一人の自分に会ったら死ぬ……そんなドッペルゲンガーの噂を思い出したNは、トイレから戻ろうとするDを引き止めカラオケハウスの外へ……。
そのまま二人でしばらく雑談をしていると、友人から電話が……。
『何処に居るの?カラオケ終わっちゃったよ?』
「ねぇ、Dは?」
『それが、トイレに行ったまま居なくなっちゃった。そっちに居ないの?』
「みんな、急いで出てきて。外にいるから」
集まった友人に事情を説明すると、やはり信じられないらしく一斉に笑い始めた。Nがあまりに真剣に話すので、Dに至っては不快な表情を浮かべていた……。
笑い話で済むなら良いと諦めたN。だが……そんなNの袖を友人Sが掴む。
その顔はかなり青ざめていた。
「実は私もDを見たの……。あの子、カラオケに来る前にコンビニに居たのよ。でも私、待ち合わせに遅れてたでしょ?だから走って来たのに、着いたらDが居て……あれ、見間違いじゃ無かったんだね……」
その後Dは、NとSの心配を余所に何事もなく普通に暮らしている……。
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