第6話 重症難病患者の日常

重症になる難病と言えば、筋萎縮性束索硬化症が代表的ですが、パーキンソン症候群や脊髄性筋萎縮症も重症になります。

球脊髄性筋萎縮症も同じ仲間になります。

脊髄性筋萎縮症(SMA)と球脊髄性筋萎縮症(SBMA)は1文字違いですが、症状も進行速度も、全然違う病気です。

どの病気にも、認可されているお薬は、ありますが。どれもこれも対処療法でしかありません。

現代の医学では、原因が不明で治療方法が確立されていないのが、重症難病です。

ということは、何かの間違いでもない限り、治ることはありません。

自殺できるほどの体力は残りません。

だから、安楽死を選ぶ患者が出てしまいます。

デイサービスでも居場所がない。

場合によっては、家庭でも居場所はなくなります。

体調は、どんどん崩れていきます。

ベッドの上に寝たきりにさせられ、天井と左右の壁の上の方しか見られない人生。

それでも、脳はしっかりしていて、意識もあります。

だから、自分がどうなっていくのか、よくわかっているのです。

話し合いは欲しいですが、声は出ません。

ヘルパーさんを通して、文字盤で意思を伝えようとするのですが、栃木県のとある地域では、お役所の福祉担当者ですら、時間稼ぎとしか考えないのです。

批判の的にはなってましたが、そこまでいくと勉強不足かもしれませんが、重症難病については、それほどまでに知られていない病気なのだと実感するニュースでした。

専門で担当している部所の専門職員ですら理解できない病気なんだという証明ですね。

誰がそんな病気の人生になりたいと思うもんですか。

とにもかくにも、患者は、ある時期からは、生きることに希望を持たなくなってしまいます。

もちろん、ネガティブ思考になる患者自身が悪いと言われてしまいます。

しかし、近いか遠いかはわからないとしても将来寝たきりになることが確定します。

声が出ないどころか、呼吸さえ自力でできるのかわかりません。

食事は、自力ではできなくなります。

テレビの方向に顔を向けられません。

呼吸は機械化。食事はチューブで流し入れてもらいます。

そんな将来を、患者自身が一番良くわかっているのです。

治る確率が、コンマ数%でもあるのならまだしも。

治る確率は、0%なのです。

しかも、患者自身は、それをとことん理解しているのです。

重症の難病患者の方で、生きることに意味と希望が持てる人が、どれほどおられるでしょう。

筆者は、できることならば、研究材料になりたいと思っています。

場合によっては、人体実験でも良いと思っています。

真綿で首を締め付けられて、夢も希望も持てない人生を送るぐらいなら、危険でも人体実験なら他人であっても未来の人々の役に立てることを選びます。

今のままでは、生まれた意味も生きた証も、ありません。

せめて、人の役に立てるなら、と思ってしまいます。

だからこそ、月曜日は、午前中に訪問看護師さんが来訪してくれます。

その後の午前中に訪問のリハビリセラピストさんに訪問してもらってます。

午後からは再度訪問看護師さんに訪問してもらってます。

夕方には、訪問ヘルパーさんが来訪してくれます。

火曜日は、午後一番に訪問入浴の業者さんに訪問をお願いできました。

夕方には、訪問ヘルパーさんに訪問してもらってます。

水曜日は、朝一番に訪問看護師さんが来訪してくれます。

その後の午前中に訪問リハビリのセラピストさんが来訪してくれます。

午後から訪問看護師さんに再度訪問してもらってから、移動支援の訪問ヘルパーさんが来訪してくれますので、外出して気晴らしです。

木曜日、午後一番に訪問入浴に来て頂き、夕方にヘルパーさんに来て頂きます。

金曜日は、朝一番に訪問リハビリのセラピストさんが来て下さいます。

その後の午前中に訪問看護師さんのケアを受けております。

夕方にはヘルパーさんに来て頂きます。

土曜日には、午前中に訪問看護師さんが来て下さいます。

夕方にヘルパーさんの来訪があります。

日曜日には、午前中と夕方の2回、ヘルパーさんをお願いしております。

という筆者は、かなり充実したケアをしていただけていると思っています。

筆者の場合、ケアマネージャーの他、障害福祉のケースワーカーに入っていただけているのが大きいようです。

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