第4話 難病患者はどうする

ということで、難病患者がデイサービスを利用するには、少々問題があります、

もちろん、難病でも高齢者なら問題は少ないでしょう。

しかし、重症の難病患者の場合は、要介護度が4以上の人が少なくないです。

しかも、重症化する難病のほとんどが、若年で発症します。

45歳以下なら、医療保険で対応できるので、患者の自宅に訪問して介護介助ができるのですが、介護保険の年齢になると、政府の制度上で介護保険が優先になりますので、デイサービスに行かなくてはならなくなります。

そこで、下手をすると虐待に近い待遇にならざるを得なくなってしまいます。

病気が進行して、障害が大きくなって、要介護度が進むと、デイサービスの利用を止めて、訪問に切り替えたくなります。

難病患者への訪問看護は、ほとんどの自治体で、医療行為になっているようです。

本来ならば、衛生面から訪問入浴も医療行為にするべきなのかもしれません。

重症難病患者のほとんどは、身体障害者手帳を持っていると思いますが、障害福祉の範囲にある程度移行できないのでしょうか。

もちろん、難病患者が引きこもっては仕方ないのですが、ストレスで違う病気になるぐらいなら、逃げるべきなのかもしれません。

そんな状況になっていることに気づくデイサービスの職員はいないでしょう。

というより、そんなヒマはありません。

それに、デイサービスは医療機関ではありませんので、データがありませんし、届きません。

政府厚労省は、この辺りを考えていただきたいものです。

現在の制度では、要介護度が3以上でないと、入居施設の利用は難しいです。

そのしわ寄せが、デイサービス施設に向いてしまって、デイサービス施設まで、要介護度が3以上でないと利用が難しくなってしまってます。

リハビリ特化型デイサービスならまだしもですが、お風呂目的のデイサービス施設は、要介護度3以上の認知症高齢者でないと、儲からない制度では問題ありますでしょう。

健康保険ですら資金が不足しそうな状況で問題になっているのに、高齢者のほとんどが利用する介護保険の未来は、推して知るべしです。

要介護度3以上が、今ほど通りにくいとデイサービス施設の利用者は、かなり重症の認知症になってしまいます。

もちろん、利益を考えると、そういう利用者ばかりを集めることになってしまいます。

そうなると、脳内健常者は、施設に行っても居場所がなくなります。

ついには、行きたくないとなるでしょう。

それでも、施設職員が気付ける体制になっていないのです。

すると、出発する準備すら嫌になります。

施設の送迎職員からの連絡が無いと準備できなくなってしまいます。

そうなると、施設職員は、邪魔くさい利用者と感じるのが、人の常でしょう。

重症の難病患者で障害者が、出かける準備を素早くできるわけはない。

したがって、施設の職員は、だんだんおざなりになってしまいます。

そして、難病患者は、デイサービスを利用できなくなりますが、ケアマネージャーは、衛生面を指摘して、無理矢理にでもデイサービスへ行かせようとします。

が、難病患者は、ここで折れてはいけません。

そこまでの状況になる難病患者は、たいていが要介護4以上と推察できます。

訪問看護センターに入ってもらえるはずです。

訪問看護師は、医療行為で難病医療の一環として訪問してくれますので、難病の医療保険で対応してくれます。

そして、身体の清拭をお願いします。

同時に、訪問入浴会社をケアマネージャーに探してもらうと良いでしょう。

ケアマネージャーは、引きこもりを心配すると思いますが、たいていの自治体で、障害者自立支援の一環として、移動支援という項目がありますので、それを利用して下さい。

うまくすると、福祉車両を持っているヘルパーステーションが担当してくれるかもしれません。

そうすると、少し遠出も可能になり、かえって良い結果を生むかもしれません。

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