第一話

「皆さんは、獏という生き物をご存知だろうか?もちろん動物園などにいるバクではありません。夢を喰らうと言われている伝説上の生き物、それが獏です。................」



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「お、やっと来たか2分も!遅刻だぞ!英治」

朝から元気な声を上げているのが俺の幼馴染の改だ。

「2分もって、2分しか遅れてないでしょ〜」

そんなことを言って改をあしらったのが友達の朱音だ。

「すまん、昨日やってたTV番組のことをふと思い出しちまってな。」

「あ!TVってもしかして昨日やってたオカルト系のやつ!?」

やけに食い気味に聞いてくる。

「あ、あぁ。TVつけたらたまたまやってて、最後まで見ちゃったんだよな。」

朱音の勢いが凄すぎたのか一瞬どう返せばいいのか焦ってしまう。

「やっぱり?私もなんか最後まで見ちゃったんだよね。」

朱音が不思議そうな顔をしていると、

「あ、そーいえばその番組俺も見たな。」

「まじか、とんだ偶然もあるもんだな。」

俺は驚いきながら言った。

「ま、ただの偶然だろ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そして学校の下駄箱まで、たわいもない話をしながら向かった。3人とも違うクラスなので学校で会うのは昼休みや授業の間にある少ない時間くらいだ。下駄箱につくと、

「それじゃまた昼にね〜」

校舎の関係上、朱音のクラスだけひとつ上の階にあるのだ。

「あぁ。また後でな」

俺はそう言うと改と一緒にそれぞれのクラスへとむかった。



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ぼくらの夢の中 ゆるっぺ @yuruppe

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