ハムスターの星から


ももんがのももちゃんは、高い山の頂に辿り着きました。

鳥さんなら一気に来れる場所なのですが、ももんがは低い所から高いところへは飛べないので、歩くしかありません。


夜空には、お星さまがいっぱい輝きだしました。

山頂からみるお星さまはとても綺麗でした。


夜空に流れ星が流れました。

「きれい」

見ていると流れ星はこちらに向かってくるではありませんか!


ももんがのももちゃんは、慌てて木の上に駆け上がりました。


山の頂に、盥(たらい)くらいの何かが着陸しました。

多分、ゆーふぉ―です。

ももちゃんは木の上からじっと観察していると、盥(たらい)の中から、ハムスターらしき生き物が出てきました。


「可愛い」


ももんがのももちゃんは、その可愛さに、つい木の上からフワッと飛び降りました。

ももちゃんが、ハムスターの前に舞い降りると、ハムスターはとても驚きました。


そのハムスターは地球のハムスターより知的に見えました。

きっとハムスター星人でしょう。

山鼠のヤマネくんより知的な鼠を見るのは、初めてです。


ももんがのももちゃんは、初めて見た宇宙からの来訪者に驚き、ハムスター星人は、鳥じゃないのに空を飛ぶ生き物に驚きました。


ももちゃんのハムスター星人は、じっと見つめ合いました。


ハムスター星人は驚きながらも、嬉しそうでした。

嬉しそうなハムスター星人を見て、ももちゃんも嬉しくなりました。

ハムスター星人は、少し照れながら微笑、何か言葉を発しました。

多分、「さよなら」の様な言葉でしょう。


ハムスター星人は盥(たらい)に乗ると、盥(たらい)は、ふっと浮き上がり夜空に飛び立っていきました。


「ちょっと良い出会いかも」


ももちゃんは呟きました。そして、

「それじゃあわたしも帰ろう」

と、山頂の崖からフワッと飛び降りました。


気持ちの良い風を身体全体で受け、風に乗り、ももんがのももちゃんは夜空を飛行しました。


山鼠のヤマネくんの待つ山小屋まで、ひとっとびです。





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